ワッフル・ペンギン隊

ペンギンと雪合戦をしている小人たちを見ているとぼくは無性にワッフルを食べたくなる。

ぼくはもちろんカレー味とか店長のこだわり味とかではなくて純粋な伝統のプレーン味を好む。

だけれども、今回は景色が景色である。

雪色に染まったワッフル。

これをごちそうになりたいぼくはこの二つ(ペンギンと小人の雪合戦➖ワッフル)の間に潜んでいそうな壮大な因果関係について考えてみることにした。

まるで月のクレーターに眠るナマズの背中をさするように。

ただし、条件付きである。

人は無条件でなにかに自らを捧げたりしない。

ワッフルがフィクションでないかぎり。

そして以下が条件である。

①メジロの鳴き声とナマズの鳴き声がシンクロした時。

②世界の誰かがーそれはモンゴル相撲少年でもエジプトサッカー少女でも未来人ジョン・タイターでもー野生のうさぎと一緒にジャンプ、もしくは月のうさぎと一緒に餅つきをした時。

③太陽と月がハンバーガーのようにベテルギウスを挟んだ時。

④過去と未来が現在と未来の過去となり過去の未来が未来ではなくなり現在が過去でも現在でも未来でもなくなってしまって一人の少女が泣いていいのか笑っていいのかわからなくなった時。

⑤スピッツの曲が国道1号線を走るトヨタ・セルシオから聞こえてきた時。

地球が丸いことを真剣に疑い始める人々が増えるこの星で、答えという答えを見つけるのは簡単ではない。

ぼくはたとえ答えみたいな答えを見つけたとしてもたぶんそれを疑ってしまうだろう。それは答えみたいな答えであり、答えという答えではないのだから。まあ、答えという答えを見つけたとしても疑うのだけれど。ちょぺり。

まあ、とにかくみんなワッフルを食べたいし、あわよくばペンギンと小人たちと雪合戦をしたいし、たくさんのマトリョーシカとペルシャ絨毯の上で麻婆豆腐を食べながらトランプもしたい。だからステルス無人戦闘機の空中旋回もレールガンをぶっぱなすことも少し天体観測でもして待っていてもらいたい。


どこかのワッフル・ペンギン隊二等兵に捧ぐ。



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