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4月第4週放送(いつか憧れの)初段を目指す!スキがない将棋

振り飛車(戦法ゴキゲン中飛車)最終回

2023年4月23日。この日私はイチゴ狩りに行き、将棋講座は録画で視聴した。いつか青く小さなイチゴが大きく真っ赤に熟して美味しくなるように、私の棋力も少しずつ成長していけたら嬉しい。

とは言えまだ1ヶ月ではその気配すら無いものの、確実に豊島イズムは私の考えかたにしっかりと根を張り始めている。何も知らないのがかえって先入観なく先生の言葉を素直に受け取れるのが初心者の強みだ。

私はよく切花を飾るのだが、最初の水揚げ処理が肝心だ。買ってきてポンと花瓶に挿すのではなく、深水を溜めたバケツの中で茎をカットしてしばらく置くと、水の吸い上げがスムーズになり、長く美しさを楽しめる。最初に導入するお水が豊島先生だなんて。本当に贅沢なことで、感謝しきりだ。

録画視聴は途中ストップや繰り返し再生が出来て便利

寄せとは王様の周りの駒を剥がすこと

序盤・中盤①・中盤②と進み今回は最終盤の解説だ。局面はいよいよ相手玉を詰み(どこにも逃げられずに追い詰められる状態)に導く為の手順で、初心者からみても華々しく一局の大トリとも言える。
とはいえ77手目の局面からの解説だったので、ここから終局の106手目までは約30手もある。失敗しないように指すのはつくづく大変だと棋士の先生方を尊敬してしまう。

飛車を打つ時は角のラインに気をつける、打つ位置によっては角を当ててくることを確認しながら指す事が大事だという。持ち駒はどこにでも打てるのでつい安易に決めがちだったので、基本としてしっかりチェックを忘れないようにしたい。

そして本譜では王手をかけた二段目の飛車の利きを活用しながら、このラインを軸にしてジワジワと相手の守備駒を奪っていく。まるで遠くからコントロールする司令塔のようだ。しっかりと王様に照準が合っているので他の駒は下手に動けば王様に被弾するので、動きが制限されており、その隙を突いていく。
攻めかたのコツはこのように玉周りの駒を剥がしていく事が確実だそうだ。

受ける手も考えつつ厳しい手で攻めたい

調子良く攻めている時はいいとしても、相手に攻めてこられたら受けるかどうかの判断ってどうすれば、と山口恵梨子先生。ごもっともで初心者に寄り添った質問だ。
攻められると途端に挙動不審になり、あっという間に形勢逆転されて負けてしまう事が多い豆腐メンタルな私もぜひ聞いてみたかった。

するとすかさず、受ける手も考えつつ、もっと厳しい手があったら攻めたい、とのお答えだった。なるほど、豊島先生の将棋は、攻められて苦しい局面になればなるほど、鮮やかな逆襲手を指す瞬間をこれまでにもたくさん観てきた。
豊島先生から「攻めたい」というキーワードが発せられるたびにドキドキしてしまう。気品の漂うお顔立ちと発言内容の不釣り合いさは、どれだけ観ていても慣れなくて、キュンと動揺が隠せない。

美濃囲いは5五角+3六桂の合わせ技に注意!

後手から☖5五角の反撃を受け、これはどういう事でしょう?と山口先生。あー、☖3六桂を狙っていますね、私もアマチュアの頃によくこれでやられましたと微笑む豊島先生。
小学一年生ですでにアマ初段の実力を持っておられた豊島先生が悔しがるということは、保育園年長さんくらいの頃のエピソードだろうか。
悔しがる可愛いボクを想像してほっこりはしたが、ふと自分がこれほどまでに悪戦苦闘している初段の壁を、先生はあっさり小学一年生で越えておられるのだと気づいて愕然とした。
改めて豊島先生の天才少年ぶりをまざまざと見せつけられた思いがした。

美濃囲いの急所、5五角+3六桂の攻めには常に目配りを

第8期叡王戦第2局でのシンクロニシティ

この日には藤井聡太叡王に菅井竜也八段が挑戦中の第8期叡王戦第2局も行われた。
戦形こそ三間飛車で異なるものの、対抗形かつ先手が振り飛車だったので、これまでの将棋講座の内容が随所で豊島先生の言葉と共に思い浮かんだ。
振り飛車は左桂を活用させましょう、銀バサミを使って捕えましょう、自分の視点がいつの間にやら棋士っぽくなっている事に驚いた。

まだまだ将棋を語るにはおこがましいレベルだが、ほんの2、3年前までは持ち駒をたくさん持っていたら勝てるはずという素人極まりない発想で、藤井聡太先生が投了したのを見て、なぜこんなに駒を持ったまま投了したのかと不思議に思っていた自分を思えば、大きな進歩だ。

そして、対局は実際その通りに小気味よく指し回した先手振り飛車の菅井先生が鮮やかに勝利され、シリーズの星取りを1勝1敗のタイに戻した。叡王戦はこれまでの7期で、ストレートかフルセットのどちらかで決着してきたので、今回もぜひフルセットの熱戦となることを期待したい。

写真提供:日本将棋連盟より

大切な4月30日に

今日は区民(豊島先生ファン)にとって一年で一番大切な日。豊島先生の誕生日だ。
Twitterのタイムラインは先生の誕生日を祝うコメントが溢れ、祝賀ムードは眺めているだけでも幸せな気持ちになれる。
日々色んなことに心が折れそうになりながらも必死に戦っている私にとって、豊島先生を応援できる事は心の支えであり、既にライフワークの一部になりつつある。
将棋という楽しみを教えてくださった豊島先生と、豊島先生を応援する素敵なファンの皆様に出会えた奇跡に心からの感謝を申し上げたい。

”豊島先生、お誕生日おめでとうございます!
どうか健やかに、お幸せな素晴らしい一年を!”

タイトル戦でフルーツ盛り合わせを召し上がり
リンゴは蝶々のように羽ばたかれる事をお祈りして

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