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4月第1週放送(いつか憧れの)初段を目指す!スキがない将棋 

立ち姿までスキがない!

2022年4月2日。この日を励みに激動の2022年度納めを乗り切った私は、NHKEテレ「将棋フォーカス」新講座のオンエアーを面接前の学生のようにドキドキしながら待っていた。
高校生以来数十年ぶりにテキストで予習もした。大丈夫、該当箇所の棋譜進行は暗記した。あとは様々な変化手順の説明についていけるかだ。わからなかったら何度もリピートすればいいのだ。わかっていても緊張で手汗がひどい。
そしてバスケットボールを手にされ”TOYOP“NBAチームロゴのようにキラキラと派手な色づかいのオープニング映像に豊島先生ご登場。どこまでもスキがなく見惚れるほどにスラリとしておられる。さあ半年間のゲームのティップオフだ。
自称8級の私が(いつかは)初段を手にするのを目標に、毎週学んだ事を復習の意味でnoteにアップしていきたい。


☖6四銀「超速」作戦の対応にスキがない!

山口恵梨子先生の「とよぴー先生」のご紹介や佐藤紳哉先生の伝説のインタビューにニコニコと微笑を振りまく豊島先生。
初めて将棋講座テキストを買った私は初手から説明が始まるとばかり思っていて、すっかり油断していたら、突如盤面が回転して進行した局面が現れた。これには不意を突かれた。次回放送からはのんびり構えずに備えたい。

「急戦で来られて☖3三銀と上がられて〜」スラスラと先生の説明が始まる。何となく囲いが完成していない時に攻めてくるのが急戦だと曖昧な理解しかしていなかったので、なるほど、早い段階で☖6四銀と上がるのは超速という急戦のひとつらしい。

すかさず出過ぎている☗5五歩が狙われている、と予見される豊島先生。確かに相手側から3枚利いているのに対し、自分は2枚なので数で負けている。目配りが素晴らしい。いつも失敗だらけの私の人生にもこんな有能なアナリストがいて欲しかった。

そして私が頻繁にやってしまう、後ろに歩を垂らされての飛車退路封鎖案件は解説の一例にされるほど初心者のやりがちな手だとわかって納得。なるほど私の考えなしの飛車突破にはくれぐれも気をつけようと肝に銘じた。


押さえ込みを防ぐ歩の使い方がパーフェクト!

5段目まで相手の銀に進出されるともう一瞬の油断もできない。サッカーでいうところのペナルティーエリア目前といったところか。すぐに銀+歩のセットで効果的な攻めが決まってしまう。そこで、相手の押さえ込みが決まる前に、相手の銀に4段目にバックしてもらうことが最大の狙いになる。今回のポイント局面となった。
コーナーの決めゼリフ「パーフェクトゲーム!」と共に両手でPのマークを作り、キャッチーさも愛らしさも抜群だ。

今回の局面では、飛車先が重くなるようでも自ら歩を打つことで相手から押さえ込まれるのを防ぐ事ができる。
放送終了後に豊島先生ご自身のTwitterアカウントで、今日のポイントとしてツイートしてくださった。王位リーグ真っ最中のご多忙な中、手厚すぎるご対応にはただただ感謝しかない。


うまくいかなくてもそこから反省していけばいい!

途中、実際の棋譜進行には現れなかった参考手順の説明で、早々と飛車銀交換という手順が紹介された。
豊島先生のツイートでも、この手順に関してはおそらく初心者には難度が高いとお気づきで、こういう筋もあるという程度の理解で良いと仰ってくださっている。

大事な飛車を銀と引き換えに渡すなんて私にはとても勇気が出ないが、さすがトップ棋士の豊島先生の発想に感服した。
番組内では、ここから一手一手説明していくのは結構大変なのでこうなってしまったら自分の力で頑張って頂いて…ちょっと厳しいかなと突如キャラ変して笑いを誘っておられたが、その後さらりと話された言葉に含蓄を感じた。
「うまくいかなかったらまたそこから反省していけばいいのでね、そういう気持ちで」
お優しい。そしてさすがは対局中に反省している暇はないの名言を残しておられる豊島先生らしい、前向きなお言葉だ。


盤面の見せかたにスキがない!

ちなみに佐藤紳哉先生との実際の対局では佐藤紳哉先生が先手、豊島先生が後手だったが、あくまで自分から見た盤面ということで局面図や符号も反転して表示している。
確かに盤を挟んだ時は自分は後手番だからといって見える盤面の駒の動きは先手目線になるので、この細やかな配慮はありがたい。
そして、盤面全部を広く見渡すことの大切さを豊島先生が教えてくださっているようにも感じた。

佐藤紳哉先生との対局の棋譜進行はこちらのページに掲載されている。豊島先生側の目線で画面をひっくり返して見るとわかりやすかった。


初心者視点への理解がパーフェクト!

どんな事でもそうだが、何でこんな事もわからないのかと高圧的に言われてしまうと自分が本当にダメなやつに思えてしょんぼりしてしまうが、豊島先生の目線はなぜ我々初心者の考えがわかるのかと驚くほどに丁寧だった。おそらくご本人としては遠い昔、就学前の子どもの頃に通過してきたレベルなのにである。

それはおそらく先生が長年対局相手と丁寧に向き合い、将棋を通して相手の思いを察する能力を高めてこられた事のあらわれだろう。そして初心者の頃に教えてくださった土井春左右先生の指導が的確で、豊島先生の基礎にしっかりとした土台を築いてくださったのだという事も感じ取れた。

来週からも日曜日の放送を楽しみに、覚えたポイントを忘れないように少しずつ積み上げていきたい。
エビングハウスの忘却曲線という理論によると、人間の記憶は24時間以内のタイミングで復習するとグンと記憶力が上がるそうだ。この半年間は毎週月曜日を復習タイミングにすることも忘れずにスケジュールに加えたい。これで我ながら(スケジュールだけは⁈)スキがない(はずだ)。

http://nenzureba.jugem.jp/?eid=937&pagenum=0#gsc.tab=0

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