7月第3週放送(いつか憧れの)初段を目指す!スキがない将棋
海の日の三連休は将棋漬け
7月16日放送は海の日の三連休の中日。日本列島は35度を超える猛暑日となり、こんな日は無理に出掛けず冷房の効いた部屋で将棋を楽しむのが好手だ。
相矢倉を取り上げる7月、今日のテーマは格言でもある「玉の腹から銀を打て」。
今日は手数も多く盛りだくさんで、ついていくのが必死だった。
近所で行われている花火大会の花火の音が響く中で今やっとまとめている有様だ。手数が長いので、手順の流れをそれぞれGIFファイルにしてみた。
攻め駒と守り駒の交換は攻める側が得!
後手陣の矢倉にヒタヒタと先手の馬、と金が近づいている。このまま手をこまねいていると守り駒を剥がされてしまうので先手が忙しい。
まず①の流れ。攻めは最大の防御という言葉もある通り、☗7一角と打ち込んで角銀両取りをかける。
☖5二飛→☗2四歩→☖同歩→☗同銀→☖同銀→☗同飛、として、2四の地点で後手の守りの銀と先手の攻めの銀の交換に成功した。
守り駒にはできるだけ定位置にいて欲しい、攻め駒は自由自在に動けるように持ち駒とした方が得、というのはこれまでの講座で学んだ通りだ。
腹銀がグサリと刺さる
続いて②の流れ。後手も先手の飛車が目前まで迫ってきているので、☖5七と金寄りの攻めのターンを楽しみにしつつも、後手陣を受けなければいけない。
☖3三銀と先手の☗2四の飛車取りをかけられた後の次の一手が今日のパーフェクトな一手に選ばれた。
「☗4一銀、になります」と豊島先生。えー、飛車取られちゃいますけど、と山口先生。飛車を逃げることしか頭にない私もびっくりだ。
豊島先生はフフッと楽しそうに笑い、まずはAパターン“後手が飛車を取ってきた場合“を説明して下さった。
☖3三銀→☗4一銀→☖2四銀→☗5二銀成→☖5七と→☗2三歩→☖同金
「この☗2三歩がめちゃくちゃ厳しい一手で、次に☗4一飛と打てば詰みますし、同金と取らせたことで玉を弱体化できます」とのこと。なるほどの手順だ。
(☖同金の続き)☗5三角成→☖2二玉→☗3一馬→☖同玉
「初心者に馬を切れと?!(山口先生の言葉に初心者の私は激しく同意)」
(☖3一同玉の続き)☗4一飛→☖2二玉→☗3二銀、と腹銀を打つ。☖3二同玉と取ってしまうと、☗4二飛成で詰み。先手陣はこの局面では絶対詰まない形なので、この腹銀で必至となる。
すごく難しいのでここまで上手く指せなくていいんですけどね、と微笑む豊島先生に一安心。
続いて③の流れ。☗4一銀(パーフェクトな一手)のあと、Bパターン“後手が玉で取ってきた場合“を説明するにあたり、素早く局面を戻して「あー、歩がもう1枚こちらですかね」と豊島先生。もうこの時点で、それぞれ持ち駒の歩が何枚ずつというところまで瞬時に把握し尽くされていることに驚いた。私ならおそらく聞き手さえ務まらないだろう。
☗4一銀→☖同玉→☗2一飛成→☖3一金→☗同竜→☖同玉→☗4三金、とすることで攻めが繋がり、その後後手待望の☖5七と金に対し☗5三角成として迫っていくことで、最終的に後手玉を☖1二の地点での詰みまで追い込んでいくことができる。
(☗4三金の続き)☖5七と→☗5三角成→☖同飛→☗3二銀→☖2二玉→☗2三歩→☖1二玉→☗3三金
ここから☖3三同飛としても、先手の持ち駒には銀と桂馬があるので、☗2一銀または☗2四桂で詰み。
終盤は大駒を取らずに攻めたり、逆に切って行ったりとスピードを重視していくことが大切だそうだ。
手順の中で山口先生も仰っておられたが竜切りが怖すぎる。ビビリの私だがこの手順が再現できたら最高にカッコいいので、ぜひ頑張って覚えていきたい。
お悩み相談「同レベルの人と指すor上位者との駒落ちどっちがいい?」
今日のお悩み相談は、同レベルのかたと指すのと、駒落ちの指導対局はどちらが上達に効果的でしょうかという相談だった。
これはどちらも大事で、指導対局では無理攻めなどはしっかりと受けきられてしまうので、本筋を学んでいけるという良さがある。対して同レベルの棋力の人と指すことでは勝負の感覚、呼吸が身につくそうだ。
割合としては同棋力8:指導対局2くらいが目安とのこと。なるほど。私(7級あたり)だと、ぴよ将棋ならピヨ介(6級)とピヨ之(初段)あたりと頑張っていけば良さそうだ。
豊島先生補足ツイート降臨!「腹銀の基本」
豊島先生が今日も夜遅くに補足のためにツイートしてくださった。私のような出来の悪い受講生には本当にありがたく、感謝しかない。もっと早く更新するつもりが1日がかりになってしまったが、先生の熱意に応えるためにも、来週からも頑張っていこうと俄然やる気が湧いてくる。豊島先生効果は抜群だ!
豊島先生が我々が親しみやすいようにぴよ将棋を使ってくださることに感激してしまう。
>補足(腹銀の基本)
図1から▲32銀(図2)で後手玉は必至(どう受けても次に詰まされてしまう)。
理由は、▲23銀成(図3)と▲31馬(図4)を同時に受けられないから。
(矢倉で)よく出てくる形なので覚えておくと便利です。
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