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社会人 予備試験ルート VS 夜間ロー(既習)について

みなさんこんにちは、アラフォー司法受験生のボーダーです。
今年のR5の司法試験を受けて、今は論文発表待ちです。
最近は司法試験体験記やら、今までの勉強の振り返りを発信しています。

今回は、社会人の司法試験合格ルートについて私の考えを書きたいと思います。あくまで個人的意見です。


結論

下記にあてはまる社会人は夜間ロー(既習)に行くべきだと思います。

① 関東に住んでいる人
② 100人に1人に入るような優秀な人以外(普通の人)

予備校は予備試験パックを売りたい!

社会人の人たちが予備ルートを選択する主な理由は、予備校の誘導にあると考えます。
予備校は、社会人の人に法科大学院ルートをお勧めしません。ほぼ予備試験ルートを進めます。

なぜか?

そりゃ予備パッケージを売りたいからですね。
80-100万円です。

私も某塾のパッケージに100万円以上を払いました。

その時に、営業担当者の方は一切、法科大学院ルートについて教えてくれません。ましてや夜間ローについてなど一切ありません。

今すぐ予備パッケージを売りたいから当然ですね。

社会人の合格率は1.5%?

そして、予備校は社会人の予備合格率も教えてくれません。

学生が約8%に対して、社会人の合格率は1.5%です。

1.5%ですよ。

いくら営業短答といえども、1.5%しか受からない試験の教材を100万以上で営業することは、私なら躊躇しますね。。。。。

この数字も、社会人受験生の多くは最初は知らず、後々気付くことが多いですね。

知られていない夜間ロー

予備校の動画やブログも、ほとんどが昼間の法科大学院 VS 予備試験というテーマで語られています。

たしかに、昼間の法科大学院との比較であれば、人によっては予備試験ルートも取り得ると思います。

でも、「夜間の法科大学院」との比較であれば、ちゃんとした事前情報さえあれば、ほとんどが予備ではなく夜間法科大学院を選ぶと思います。

知られていないこと① 出席回数

まず、ロースクールは前期と後期があり、それぞれ15回の授業があり、10回の出席義務があります。10回未満だと単位が取得できません。

「仕事で残業もあるし、少し郊外だし、10回も出席できそうにない、、、、」

確かに、10回全てを授業に出席だとすると、人によっては難しいかもしれません。

しかし、オンラインでの出席も一定の回数は認められています。

10回中7回はオンラインでの出席が認められます。
つまり、残りの3回と試験の1回のみリアルで出席すれば単位が取得できます。
ちなみにコロナ禍では15回全てがオンライン出席可でした。

このことはほとんど知られていません。

知られていないこと② 授業料

私立の夜間ローは、大抵が授業料の免除をしています。
私も一年目は全額免除でした。(2年目は成績悪く、全額支払いました。)

費用を考える際には、授業料の免除を考慮しましょう。

知られていないこと③ 社会人にやさしい単位要件、進級要件

夜間ローはほとんどが社会人です。
皆仕事終わりに授業に参加します。
予習やら課題をする時間はほとんどありません。
遅刻することもあります。

これらのことについては極めて寛大です。
社会人の人たちのことを考えた運営がされています。

そして、単位取得、進級要件も寛大です。

進級率をみてください。

昼の法科大学院よりも高いことに気付くと思います。
もちろん、ほとんどが在学受験要件も問題なく取得します。

知られていないこと④ 社会人の合格率が高い

夜間の社会人の合格率は高いです。
40-50%程度受かります。
優秀な人も多いです。
選択肢が少ないため、優秀な社会人の人が集まるためです。

「最初から法科大学院に来てればよかった。。。。」

多くの夜間ローの社会人は予備試験経験者です。
予備を数回不合格となり、法科大学院に来ます。
彼らの多くが最初から法科大学院に来なかったことを後悔してます。

あなたは、社会人合格率1.5%の予備試験に受かる自信がありますか。

あなたは、そんなに頭いいですか。


もしこの質問にYESと答えられないのであれば、夜間ローに行くことを強くお勧めします。

私は勉強開始3週間で予備試験は諦めました。

私も学習の開始は予備試験を目指しました。
でも早々に諦めました。
あまりの膨大な学習量に、「無理だ。これ」と思いました。
しかも社会人の合格率は1.5%です。
自分が1.5%に入るほど優秀とも思えません。

40近くなっていた私は受験勉強に長期間も費やせませんし、リスクも負えません。

でも、司法本試験なら受かると思いました。
なぜなら、短答合格者のうち約半分が受かる試験だからです。
そして、短答は80%以上が受かるザル試験です。

「よし、夜間ローに行こう」

結果、学習を始めてから3年と2ヶ月で司法本試験を受験し、合格が目の前にあるところまで来ました。

もし、予備を目指していたら、とてもじゃないけど、合格していたとは思えません。

周りをも不幸にする予備試験への特攻

予備試験ルートと法科大学院ルートの大きな違いは、平穏な生活です。
「1.5%に入らなきゃ」という試験と、「半分は受かる」という試験では精神面が全く違います。

予備に不合格になると、司法試験合格というゴールに対して、全く進んでいない心境になると思います。

一方で法科大学院ルートだと、合格への中間ポイントがあります。

まず、法科大学院の入試(既習)に合格するだけで、司法試験合格へ相当近づきます。なんせ、1年間単位を取れば、在学受験要件を得られるからです。

たった1年間、単位を取得するだけで、それだけで司法試験の本番を受けることができます。

そして、その本試験も、短答は8割以上合格するザル試験。
論文も短答合格の半分が受かる試験です。

たとえ、1回目で不合格でも、5回まで本試験を受け続けられる権利を得られます。

それが、どんなに精神上平穏か。

予備試験で不合格が続くと、周りの人も相当に気を遣うと思います。
本人も合格へ近づいているか、自分がどこにいるのか、見えなくなると思います。

志のある優秀な社会人の人たちが、そのような状況にあるのはつらく悲しいことです。

もっと、平穏に司法試験合格というゴールに向かうことができるのに。

「司法試験に合格すること、弁護士になることは、そんなに難しくない。」

夜間ローに通っている私は本心からこう思えています。

予備試験を勉強されている社会人の中で、今、このように思えている人はどれだけいるでしょうか。

あなたは本当に予備試験合格、司法試験合格というゴールが見えていますか。

あなたがもしご自身の予備試験の合格に疑念を感じているのであれば、今一度夜間ローについて考えてみてください。

今の仕事やキャリアを犠牲にすることなく、無理ないスケジュールでゴールがはっきり見えてくるはずです。

(再)結論

下記にあてはまる社会人は夜間ロー(既習)に行くべき。

① 関東に住んでいる人
・平日18時半に都心まで行くことができる人(1年間全てではなく、8週間のみ)➡新幹線使ってもOK.学割効く。静岡なら8週間の2ヶ月分で合計20万円で通える。
・土曜日は朝から夕方まで授業受けれる人

② 100人に1人に入るような優秀な人以外(普通の人)

③ 3年後には確実に本試験合格したい人

おわりに

以上、今日は社会人は予備試験ルートがいいか、夜間ロー(既習)がいいかについて、私の考えを共有させていただきました。
社会人の方は、今一度、冷静に考えてみてください。














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