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LINEの生活#17 脱出せよ!

東!!お前には来てもらわないと困るんだよ!!!!!
「何言ってんだよ!!『お』!?」
「東、急げ!!」
テンヌキは、東の手を取り、エレベーターへ駆け出した。
「どういうことだよ?!さっぱりわかんねえよ!!テンヌキ、お前、秘書だから知ってんだろ!?」
「ごめん、東、今は言えない!!うまく逃げれたらちゃんと話す!今は逃げることに集中して!!」
テンヌキは、全ての力を使って、エレベーターに体を滑り込ませた。テンヌキが掴んでいる東の後ろには、ナイフをかまえた「お」が立っている!!
「ひっ!!!!!!」
東!!
テンヌキはとっさに東をエレベーターの中に入れ、「閉」のボタンを連打した。だが、「お」は、力尽くでエレベーターのドアをこじ開けようとする!
東あ!!早くこおおおおおい!!!!
そして「お」は指を咥え、ピーッと音を鳴らした。多分、家来を呼んだのだろう。
「やばい!!!」
東は「お」に頭突きを喰らわせた。
「ぐはっ!!」
「お」がバタンと後ろに倒れた。味音がだんだん近づく。家来の足音...!!
「家来が来る!!」
二人はボタンを連打した。やっとのことでドアが閉まり、なんとか家来にはやられずに済んだ。

「お」は、家来に起こされて、なんとか目を覚ました。
「『ボス』、大丈夫ですか?!」
大丈夫じゃない!!東...あの血を持つ文字が逃げた!!警報をならせ!!奴らは一階エレベーターのマンホールから逃げるはずだ!!総員、直ちに捕らえろ!!奴らは『東』と『テンヌキ』...俺の秘書だ!!!
「「「「「はっ!!!」」」」」
家来たちが散っていくのを見ながら、「お」は呟いた。
あいつは...東はこの世界に必要なんだ...!この世界がこれからも平和であるように!!それが、あの血を持つ文字の運命なんだ!!
ジリリリリリリリリリリリリ!!
警報!警報!先ほど、あの血を持つ、「東」と、「ボス」の秘書、テンヌキが逃げた!!直ちにとらえよ!テンヌキは殺しても良いが、東は殺すな!!彼はこの世界に必要なのだ!!
けたたましい警報が、屋敷中に響いた。

その警報は、エレベーター内にも響いていた。
「やばいよこれ...」
「出た途端に捕まる...!」
ブルブル震えながらも、エレベーターはどんどん降りてゆく。
10、9、8、7、6、5、4、...
ポーン!『一階です』
ドアが開いた。ドアの向こうには、やはり家来たちが大勢いた。しかもその家来たちは、銃を構えているのだ
「「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!!!!!!」」
東とテンヌキは、大きな悲鳴を上げた。そして、一瞬動きが止まった家来たちから、銃を奪い取った!そして、銃を構える家来たちに銃を向けながら、家来の網を華麗にすり抜けていった。
「なあ、多分、この銃の安全装置ってここか!?」
「ああ、それを後ろに下げて!!」
がちゃっ!
撃ちまくれ!!
東とテンヌキは、いつでも銃が打てるように準備して、出口に向かって走り出した!!もちろん、目の前には家来が出てくる。そんな時は、東とテンヌキは、
「巨ええええええええtt!!」
「チュロおおおおおおおっt!!」
と、奇声をあげた。そして二つの文字は、同時に引き金を引く。
「絶対殺すなよ、テンヌキ!」
「うん!」
バン!バン!!
家来たちは、少し怯んだのか、動きを止めた。
東とテンヌキは、ニヤッと笑った。
撃てるもんなら撃ってみな!!
俺たちは絶対つかまんねえぞ!!
東たち二つの文字は、呆然としている「お」の家来たちに、高らかに告げた。

続く

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