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LINEの生活

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LINEの生活の記事まとめ!
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2021年7月の記事一覧

LINEの生活#25 「提案がある」

これまでのお話は、LINEの生活のマガジンの中にある、シーズン1、シーズン2の完全版と、#21〜#24を読めば分かります!!ぜひご覧ください! 「お」とテンヌキが会議室に入ると、そこには、いかにも政治家のような、「政」「治」「大」「臣」と言った文字が集まっていた。「お」が席につき、会議が始まった。 テンヌキのトラウマは、会議が始まってすぐ植え付けられた。「ボス」の「お」が、『今後のLINEの世界について』というテーマで話し合った時、 「裏切り者と思われるような怪しい文字は全

LINEの生活 シーズン2 完全版

考えごと文字が一掃されるまで、残り二十八日の朝。 東は目を覚まして、スマホを取ろうとした。だが、できなかった。そして東は苦笑いをした。ここはLINEの世界だった。東は、ここではスマホを持っていなかったのだ。なのに、いつものように、SNSを利用しようとしていた。 「呑気なもんだな...」 隣を見てみると、「お」とテンヌキが眠っていた。東は、二つの文字を起こさないように、冷蔵庫から、パンと牛乳を取り出し、(全て絵文字)朝食を済ました。その後、東は床に寝そべって考え事を始めた。考え

LINEの生活#24 トラウマ

「今が...もしもの時...だな」 「お」は東をおんぶしたまま、倉庫のドアを開けた。ドアが軋む音がする。 バアン! ドアを開けた先には、謎の機械以外、何もなかった。 謎の機械は、文字の平均の身長くらいの直方体の上に、先の方に吸盤がついたチューブが、二本ついていた。 「お」は、東を、その機会にもたれかけさせるように座らせた。そして、チューブについている吸盤を、東の頭に取り付けた。そして、後ろに回り込んだ。機械の後ろには、赤いボタンがポツンと一つだけついていた。 「ごめんな」 「

LINEの生活#23 失敗

東が「老」の住処から出てから少し経った頃。テンヌキと「老」は、東とは違う道で、屋敷に向かっていた。 できるだけ最短の道で、東よりも速く、「ボス」の屋敷に着いておかなければいけなかった。 二つの文字は、地図を持って、一番短い時間で、「ボス」の屋敷に着く道を調べて、その道を進んでいった。ある時は「絵文字工場」の機械を踏み付けながら、「絵文字工場」のシステムをスクラップにしてしまい... この過程で、二つの文字は、三つの「絵文字工場」のシステムをスクラップにしてしまった... そし

LINEの生活#22 怖い

外に出てから、東は、今日の考え事をするのを忘れていたことに気づいた。 「忘れるなんて...な...」 東は今日の考え事を忘れていた理由に気づいていた。 「怖いからだ」東はここにきて、言葉の怖さを味わった。 喋る物には、言葉の「ブレーキ」が効きにくい。いつでも好きなように、好きな事を喋れる... そして神は、言葉に「嘘」を与えた。 「そのせいで...」 東は地面に座り込んだ。 「怖い...」 もう誰にも騙されたくない。怖い、怖い、怖い。 東は前に進む力をなくしそうになって

「『ボス』編」最終局面! LINEの生活#21 仲間割れ

「ふぁああ!おはよう」 東は寝室のドアを開けて外に出た。テンヌキは起きているだろうか? そして東はリビングのドアを開けた。テンヌキは起きていた。リビングの、いかにも豪華に見える机には、朝ご飯と思える絵文字があった。 「起きてたのか、テンヌキ」 「見たらわかるでしょ?」 東は椅子に座って、朝ごはんを頬張り始めた。 「準備できてるか?」 トーストを飲み込んで、東が聞いた。 「東、そのことでちょっと話があるんだけど」 「ん?どした?」 「東、君の作戦はあまりにも無防備だ!昨日あそこ

LINEの生活#20 LINEの世界の真実

「この世界は、『LINE』という、SNSのサービスが始まってすぐ造られたんじゃ。この世界では、数え切れないほどの文字が、せっせと働いている。 では、『ボス』について話そう。 『ボス』わしら文字を、年に一度、抹殺するのには理由がある。 反逆者を出さないためじゃ。この『和樹』のスマホの初代の『ボス』は、この世界で3、4年も生活していたら、「飽きた」「人間の世界に行きたい」などと言って、反乱が起きることを恐れたのじゃ。その時は『ボス』も一緒に死んで、次のボスに変わる。 そして東、お