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さあ、石の話をしようか


私が体験した不思議な話をひとつ。

パワーストーンと呼ばれる天然石たちを、アクセサリーやお守りに身につけることが当たり前の昨今。
目的や効果もしっかり教えてくれるし、オーダーメイドで作ることも可能だ。

私も、もちろん興味を持っていくつか購入したこともあるし、他の方がどんな石をつけているか、ついつい見てしまうこともある。

ある時、仕事関係で知り合った男性が手首に大粒のなかなか存在感のあるパワーストーンを着けていた。
私には、堅固な御守のように見えた。何をそんなに守りたいのか、と思うほど。

興味本位で、ちょっと手に取らせていただいた....

すると、直ぐに、全身の血の気引く、というのか多くの何かが私の中を駆け抜けていったように感じ、その場に立っているのがやっとだった。というか、本当は座り込みたかったが、心配させてしまうと思い、なんとか立っていた、というほうが正しい。

何か言葉を言うことも出来ず、そのままお返しした。

そして、次に会った時には、なんと、その方が坊主頭になっていたのだ。しかも表情まですっきり、なにか吹っ切れたように見えた。

確か、20代後半くらいの歳だったと思う。普通におしゃれをされていた方だったので、驚いたのだが、その方は特に理由は言わなかったし、その仕事も終ったので、会うこともなかった。

その後、数ヶ月たった頃、その方を知る同僚から話を聞く機会があった。

どうやらその方は、若い頃、やんちゃをしていて大勢の仲間も居たらしい。なかなかの人数だったそうだ。そして、その時のトップ?だった方が癌で入院され闘病していたそうだ。一番中が良かったその方が、いつも病室に付き添っていたらしい。ちょうど、坊主頭にされた後、闘病中の友人の方は亡くなられたそうだ。

噂といえばそれまでだが。

私としては、あのパワーストーンはその方の亡くなった友人への思いや罹患した悔しさ、また周囲からの念を全て集約していた。だから堅固なまでの御守の様に見えたのだろう。

そして、たまたま、そんな素質を持っている私を通して流れ去っていったのだろう。

坊主頭にしたこともあるが、あの吹っ切れた表情はそういうことだったのかと、ひとりで納得してしまった。

こんな経験は、この時だけだし何度も味わいたいものでもないが。

それでも、パワーストーンを身につけているのをみると、ついつい目で追ってしまう。

そして、浄化の方法を考えてしまうのだ。


※あくまでも私の主観の体験談です。



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