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積の微分公式とその応用

関数$${y(x)}$$が第$${2}$$次導関数$${y''(x)}$$をもち、$${x^3+(x+1)\{y(x)\}^3=1}$$を満たすとき、$${y''(0)}$$を求めよ。
                              (立教大)

【前提】
積の微分公式は自明とする。すなわち、

$$
\{f(x)g(x)\}'\\=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)\\\{f(x)g(x)h(x)\}'\\=\{f(x)g(x)\}'h(x)+f(x)g(x)h'(x)\\=f'(x)g(x)h(x)+f(x)g'(x)h(x)+f(x)g(x)h'(x)
$$

【解答】
$${x^3+(x+1)\{y(x)\}^3=1   (x}$$は実数$${)}$$・・・① とする。①に$${x=0}$$を代入すると

$$
0^3+(0+1)\{y(0)\}^3=1\\\{y(0)\}^3=1
$$

ここで、①より、$${y(0)}$$もまた実数であるので、$${y(0)=1}$$・・・② である。さらに、①の両辺を$${x}$$で微分すると

$$
3x^2+\{y(x)\}^3+(x+1)・3\{y(x)\}^2y'(x)=0  ・・・③
$$

③に$${x=0}$$を代入すると、②より

$$
3・0^2+1^3+1・3・1^2y'(0)=0\\y'(0)=-\frac{1}{3}  ・・・④
$$

さらに、③の両辺を$${x}$$で微分すると

$$
6x+3\{y(x)\}^2y'(x)+3\{y(x)\}^2y'(x)+(x+1)6y(x)\{y'(x)\}^2+(x+1)・3\{y(x)\}^2y''(x)=0  ・・・⑤
$$

⑤に$${x=0}$$を代入すると、②④より、

$$
6・0+3・1^2・(-\frac{1}{3})+3・1^2・(-\frac{1}{3})+1・6・1・(-\frac{1}{3})^2+1・3・1^2y''(0)=0\\-1-1+\frac{2}{3}+3y''(0)=0\\3y''(0)=\frac{4}{3}\\y''(0)=\frac{4}{9}
$$

よって、$${\underline{[答]:y''(0)=\frac{4}{9}}}$$

【コメント】
微分そのまま,そのまま微分。
微分そのままそのまま,そのまま微分そのまま,そのままそのまま微分。
and so on…

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