スクラップ(遊戯王)のおはなし・導入

追記
この記事は私が初めてnoteで執筆したもっとも古い記事であり、さらにハリファイバー禁止前の使用感で書かれた部分も多く存在します。
私もこの記事を皮切りに【スクラップ】について見つめ直した結果、この記事の内容と私の現在の考え方にはそこそこ齟齬が発生しています。
ただ考えが変わるたび都度都度記事を改変するのも不適切だと思うので、この記事はほぼそのまま残すものとします。
なお仮にこの記事の内容がもはや誤りであり修正すべきだと思ったなら、その時はもう新しい記事を書くつもりでいます。
追記ここまで


ハローワールド アンドユー 私の記事へようこそ

多くの人は初めまして。
あるいはわざわざこんなところにたどり着く人はフォロワーでしょうか?
なんであれどうぞよろしく、人鳥さんです。

noteで記事を書くのは初めてであり、機能もだいぶ手探りでやっております。
読みづらい箇所もあるかもしれませんが、その点ご了承ください。

スクラップ、とつぶやいてみた

私は遊戯王マスターデュエル(以下MD)において、「スクラップ」カテゴリを愛好しています。
紙のカード自体は小中学生の頃に1900打点が輝いていた思い出しかなく、スクラップとの出会いはタッグフォースSPになるのですが、その辺は割愛。

とにかくお気に入りのデッキであるのですが、如何せん風評被害・イメージ先行と切り離せないカテゴリであるように感じます。
具体的に言うと「ネタカードの代表・自壊ゴリラ」「オルフェの初動」的な奴ですね。

話題に上るのは嬉しいのですが、イメージだけで弄られキャラのような扱いを受けるのはやはり不本意。
そのためこの場を使い、各スクラップカードについて語っていくことで、少しでもスクラップカテゴリのことを知ってもらおうという所存です。

つよいデッキ よわいデッキ 脱線も私の勝手

そしてここであえて明言しておくのですが、私がMDにおいてランクマで愛用しているデッキは【ナチュル】並びに【ふわんだりぃず】です。

……「オイ語るのなら【スクラップ】使えよ!!」とお思いでしょう。

ひとつ脱線した話になります。ポケモンの話をしましょう。
ポケモンも遊戯王と同様に対戦要素があり、パーティを構築しオンラインでレート戦に挑むことが出来ます。

しかしポケモンは元来RPGであり、対人だけでなくCPU戦を制するのも育成の目的のひとつです。
特にほとんどの作品に存在する「バトルタワー」と言う施設において、連勝記録を一定(100とか200とか)まで届かせることはポケモントレーナーにとって目標のひとつとなっています。

これらはMDのソロモードとランクマのように、CPU戦は練習・対人が真の難関と言ったふうに語られがちですが、実のところそうでもありません。

対人戦は極論「勝率を51%以上にする」戦いであり、勝率を今より1%でも高めるためならハイリスクハイリターンな戦法も好んで取り入れられます。
ハイドロポンプやだいもんじなどの低命中技も、仮想敵を確殺するためならば積極的に使われています。

反面CPU戦は「勝率を100%に限りなく近づける」戦いであり、可能な限り不確定要素を排除した戦術が要求されます。
低命中異常技お祈りのような要素は最終手段中の最終手段であり、逆に先発にラムの実を持たせ雑多に状態異常全般を警戒するようなプレイングが有効に働きます。

このため、タワーで勝てた戦法をランクマに持ち込んで勝てないのと同様、ランクマで強力とされる戦法を正確に遂行してもタワーの連勝は稼げない可能性が高いです。

脱線を終わります。
要するに何が言いたいかといいますと、「スクラップの強さはランクマ向きではない」と私は考えている、ということです。

【スクラップ】ってなんじゃらホイ

「ランクマ向きの強さ」。

その意味を語る前に、皆さんはスクラップの展開を見たことがおありでしょうか?
私はスクラップを見慣れているので見慣れていない人の気持ちは分かりませんが、おおよそ「初動のサーチ札がめっちゃ多いデッキ」「ターン1じゃないのを悪用してめっちゃ展開するデッキ」くらいのイメージではないかと思っています。

最も多く使われている展開は以下のものでしょう。
(各カードの詳細な説明は今後の記事に投げます)
1:《スクラップ・エリア》《化石調査》で《スクラップ・ラプター》をサーチ、召喚
2:《スクラップ・ラプター》の効果で召喚権を追加しながら《スクラップ・リサイクラー》をサーチ、召喚
3:《スクラップ・リサイクラー》の効果で機械族(《水晶機巧-ローズニクス》など)を墓地に落とし、その効果で盤面にトークン等を展開
4:《スクラップ・ワイバーン》をリンク召喚し効果を起動、《スクラップ・ゴーレム》をリクルート(その後ワイバーン自身か他のカードを破壊)
5:《スクラップ・ゴーレム》の効果で《スクラップ・リサイクラー》を蘇生し、効果発動

(以後、その記事内に既に名称が出たスクラップカードに関して、「スクラップ・」を略して記述します)

ラプター1枚から初動し盤面を稼ぎながら、任意の機械族を墓地に落とせるリサイクラーを出すところに繋げるルートです。
この後「5」において星遺物モンスターを落とせば《星鍵士リイヴ》のリンク召喚に繋がり、蘇生効果を持つ《星遺物を継ぐもの》をサーチ。
そしてゴーレム蘇生からリサイクラー蘇生を再演する動きはリスクも少なく強力です。

初動も安定し発展性も高い強力なコンボ……なのですが、ランクマ目線で見ると致命的に誘発・妨害に弱い点は無視できません。
具体的に先述の「1」~「5」の全ての段階において《灰流うらら》がささり、程度の差はあれどどの段階で食らっても他カードの素引きが良くないと止まります。

蘇生が絡むので《屋敷わらし》もささり、《エフェクト・ヴェーラー》も対応困難。《幽鬼うさぎ》でも痛いです。
特殊召喚を繰り返しつつなかなか最終盤面に繋がらないので《原始生命態ニビル》なら一撃必殺。
《増殖するG》を撃たれた場合はラプターのサーチ先を《スクラップ・キマイラ》に変えて《No.41 泥酔魔獣バグースカ》を出す妥協案もありますが、リサイクラーをサーチして効果発動した後に撃たれてしまうとほぼ何もできません。

今なら春化精などのサポートも考えられるものの、単体で初動として特殊召喚できるモンスターもいないため、相手の誘発無駄撃ちを誘うのも簡単ではありません。

これらの弱点は、それぞれで言えば対策可能と言えるものもあります。
しかしベースとして「何か誘発を通せばほぼそこで終わり」と言う点自体は如何ともしがたく、現状「長い展開ルートをブッ通して制圧盤面」or「誘発一発で即死」の両極になりやすいというのは褒められたものではありません。

またこれらはすべて先行を前提としたお話です。
各種対策札を手厚く積んだとしても、【相剣】の2妨害を踏み越えるのも安定とは言い難いでしょう。

このように、展開に柔軟性が無く、相手の制圧に対する回答も少ない。
展開の出力があってもこれではランクマッチで戦っていくのはかなりの工夫が必要です。

かつてはもっと根本的な対策と呼べるものがありました。
言わずと知れた《水晶機巧-ハリファイバー》の存在です。
いわゆるハリラドン、《幻獣機アウローラドン》を使った展開のパワーのみならず、「とにかく盤面にチューナー含む2体のモンスターを並べればそれなりの盤面を築ける」と言う点が無二でした。
《ワン・フォー・ワン》《死者蘇生》のようなわかりやすい追加展開のみならず、《幻創のミセラザウルス》の墓地効果による《ジュラック・アウロ》のリクルートが有効で、原始生命態トークンを素材にハリラドン始動したことも1度や2度ではありませんでした。
しかし彼はもう冥界送りになってしまった後です。諸行無常。

とどのつまり

まとめましょう。
私は、ランクマ向けの強さ・カジュアル向けの強さを分けて考えている
【スクラップ】は出力に優れるが、妨害に強いとは言い難い

これらの点から、「妨害されないソロモードでオモシロコンボを開発してた方が楽しい」と言うのが私の結論です。

勿論ランクマッチで【スクラップ】をより有効に使う手段はいくつも存在し、今でもそれを追求している人も居る事でしょう。その努力は尊重し尊敬します。
ただ「ランクマ向けに組み上げるからこその構築や楽しみと別に、カジュアル向けに組み上げるからこその構築もある」とご理解いただければ幸いです。

なお【スクラップ】ではないとはいえランクマ自体は今でも続けており、過去にはランクマに【スクラップ】を持ち込んでいたこともあります。
そもそも「遊戯王OCGは強さのみを求めるゲームではないが、遊戯王マスターデュエルはランクマがメインコンテンツのゲームです」。

なので別に終始カジュアル目線で語るというわけではなく、ランクマ基準の評価を主軸に話すことも普通にあります、悪しからず。

それではよろしく、みなさまがた

前置きが長くなりました。
ここからは次の記事に移り、各カードの解説をしていきたいと思います。

その際はレベル順や販売順に並べても仕方ないので、
・まずテーマ全体の特色や共通効果について
・出張パーツ的によく見られるスクラップから解説
・その後は主要な面々を優先して順次
と言った風に進めて行けたらと思います。

長い記事になるかもしれませんが、お付き合いくださいませ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?