人鳥印の珍デッキ ~NR巨大戦艦編~


はじめに

どうも、人鳥さんです。
今日も今日とて愉快なデッキを目指してカードリストを眺めるなどする毎日、noteの機能は未だ把握できていないので適当に試行錯誤しつつ書いております。

この記事シリーズでは、強いコンボを考えるでもなく、古いカードに唯一無二の役割を見出すでもなく、「何となくCPUと楽しく戯れるため」のぼんやりデッキをお送りしています。

さて、【巨大戦艦】と呼ばれるデッキタイプがあります。
KONAMIの名作、「グラディウス」シリーズのボスキャラをモチーフとした「巨大戦艦」モンスターたちを、専用サポート《ボスラッシュ》で次々叩きつけていく一種の浪漫デッキであり、いわゆる「一度は組んでみたいデッキ」のひとつではないでしょうか。

そのため紙よりも狙ったカードを手に入れやすいマスターデュエルでは

……うーんSRかぁ、3枚積みしたいからそこそこアレだけどまぁSRなら

……

…………

………………

出せるか!
ジェムも生成ポイントも、こんなネタデッキにしか使えんカードにUR3枚分も出せるか!!!!

なにが「一度は組みたい」じゃい!!
そう言われるタイプのデッキは結局最後まで組まれへんのじゃーーーーーい!!!!!

ここで一服

などと荒れてはみたものの。
ここで冷静に《ボスラッシュ》の効果を見てみましょう。

永続魔法
自分が通常召喚していないターンにこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分は通常召喚できない。
(2):自分フィールドの表側表示の「巨大戦艦」モンスターが破壊され墓地へ送られた場合、 そのターンのエンドフェイズに発動できる。 デッキから「巨大戦艦」モンスター1体を特殊召喚する。

出典:遊戯王カードwiki

通常召喚が封じられる
・効果が発動するのは破壊かつ墓地送りのみ
・タイミングはエンドフェイズのみ
・何体破壊されても特殊召喚できるのは1体のみ
・特殊召喚では効果を使えない巨大戦艦もいる

と御覧の通り、《ボスラッシュ》は【巨大戦艦】の意義のひとつではあるものの、如何せん単体性能の高いカードとは言いがたい効果をしています。
恐らく元々のカードデザインとしても出した戦艦がすぐ自壊するのは承知の上で、ボスが毎ターンかわるがわるに次々出てくる様子を表現しているのでしょうが……。

後発サポートカードの《巨大要塞ゼロス》はそこを補う性能をしているものの、あくまで巨大戦艦の場持ちや戦闘性能を補助するにとどまり、

・巨大戦艦こそ手札から1ターンに1度特殊召喚できるが、他のサポートカードを通常召喚出来ないのはそのまま
・リクルートできる数が1体かつエンドフェイズなのも当然そのまま
・巨大戦艦に耐性を付与するものの、ゼロス本体や《ボスラッシュ》には耐性はなく、巨大戦艦の効果を含めても守れない

など、あくまで「そのまま使うには無理のある《ボスラッシュ》の欠点を補う」と言った面が強く、二つ合わせて強力なコンボになるとまでは言い難いものになっています。だからR、良くてSR相当だと思うんですけど

またマスターデュエルでSR以上となっている《巨大戦艦 ビッグ・コアMk-Ⅲ》《巨大戦艦 ブラスターキャノン・コア》ですが、これらは「召喚・特殊召喚両方でカウンターが乗る」「自己特殊召喚能力がある」ことによるボスラッシュとの親和性方面の強さであり、フィールドにおいて役に立つ強力な効果を持っているわけではありません。

むしろ相手の盤面に干渉する効果は低レアである《巨大戦艦 クリスタル・コア》《巨大戦艦 テトラン》に搭載されており、これらはゼロスで補えこそすれ本来ボスラッシュの特殊召喚では本領を発揮できないモンスターです。

勿論ゼロスにも巨大戦艦に除去耐性を付与する強力な効果があり、500の打点補助も嬉しいです。ボスラッシュだってリクルートによって適した選択肢を選んで使える強みはなかなか他のカードで出来る事ではありません。

とは言え、単に「どんどん巨大戦艦を場に出し、巨大戦艦によるビートダウンで戦う」ということがしたいのであれば、必ずしもボスラッシュ関連カードが唯一にして必須の択というわけではない……と思います。たぶん。
なんせゼロスURは作ってない使ってないので断言はしかねる

とにかくそう言う仮説のもと《ボスラッシュ》を使わず、いっそSR以上は全て封印してデッキを作ってしまえ、というのが今回のデッキコンセプトと言うわけです。
やることが極端と言われればそう。

なお自ら専用サポートカードを捨てた以上「巨大戦艦じゃなくて別のカード入れた方が強くね?」が発生しますが、よくあることです。強行します。

いくぞぼくらの巨大戦艦

機械王はただのノリ

デッキの基礎構造は単純明快。
低レアアドバンス召喚界の星《天帝従騎イデア》《冥帝従騎エイドス》を使って、大量に積んだ巨大戦艦を手札に来たやつからどんどん出していくだけのデッキです。
なので巨大戦艦とイデアエイドスに関しては詳細な説明は省き、触れるのは他のカードメインで。

各巨大戦艦モンスターにも多少の個性はあるのですが、サーチできるわけでもないので基本的には「制限付きの戦闘耐性を持つ上級モンスター」としてほぼ一律に扱います。
カバードコア1種のみ最上級であること、上述の通りクリスタルコアとテトランのみ起動効果を持つこと、ビッグコアMkⅡは特殊召喚しないとほぼデメリットしかないため不採用であることにだけ軽く触れておきますがあまり気にしなくてOKです。

メインデッキ

「家臣」シリーズのカードはイデアエイドス以外にも数枚採用しているのですが、その中でも特筆すべきはこの《地帝家臣ランドローブ》

《月の書》のように相手モンスターを無力化しながら自身を特殊召喚できる効果で、相手のモンスター効果への対処・高攻撃力モンスターへの戦闘補助を兼ね、そして当然リリース要員にもなれる強力なカードです。

エイドスの墓地効果でイデアを出した場合、次のターンの墓地効果に繋げるために次のエイドスを持ってくるのが望ましいですが、相手フィールドに突破の難しいモンスターが居た場合は《風帝家臣ガルーム》経由でランドローブを連れてくると良いでしょう。

《失楽の魔女》はこのデッキを陰から支える縁の下の力持ちです。
基本的には手札に居れば優先的に出し、「禁じられた」速攻魔法をサーチしてから《シャインエンジェル》と入れ替わることでイデアのリクルートに繋ぎます。

デッキの前提として考えたい《天帝従騎イデア》を、本人+シャインエンジェル+魔女の最大9積み(上の構築では8枚)で考えられるのはそれだけで大きな意義。
シャインエンジェルが効果破壊されると目も当てられないので、サーチした聖衣を伏せておくなどして対策しましょう。
なお魔女のリクルート効果はスペルスピード2なので、魔女に除去を撃たせチェーンしてシャインエンジェルと入れ替われると理想的ですが、攻撃力100で攻撃表示の魔女に対し除去を撃つのはいくらCPUでもあまりやってくれません。

また「禁じられた」速攻魔法からはレアリティの関係で「聖杯」「聖衣」が採用されていますが、これらも巨大戦艦とは高相性。
基本的に「禁じられた」速攻魔法は強化と弱体化を同時に行うカードで、自分に使っても相手に使ってもメリットデメリットがあるデザインになっています。
例えば《禁じられた聖杯》で相手の効果を無効にしても、攻撃力が上がってしまうためそのまま殴り掛かられてしまう危険がある、などです。

しかし巨大戦艦は戦闘破壊耐性を持つため、聖杯の敵強化・聖衣の自分弱体化のデメリットを抑えやすく、さらに聖杯を自身に使うことで自壊効果を誤魔化しながら打点を上げることも出来ます。

永続魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにレベル7以上の機械族モンスターが存在する限り、 相手は自分フィールドのレベル6以下の機械族モンスターを、 攻撃対象に選択できず、効果の対象にもできない。
(2):自分フィールドの表側表示の機械族モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、 自分の墓地の機械族モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを手札に加える。

出典:遊戯王カードwiki

マシンナーズサポートは意外と低レアリティのものが多く、このデッキでも《機甲部隊の防衛圏》を採用しています。

先述の通りイデアエイドスのリリースコストコンボには接続しやすいので、フィールドに継続的かつ複数のリリース用モンスターを並べるのは難しくありません。
しかしほとんどのNR巨大戦艦は1体リリースであること、エイドスの墓地効果からのコンボは通常の召喚権を使わないままアドバンス召喚権を追加できることなどから、手札の巨大戦艦が足りずリリース用のモンスターが余るという状況がそこそこ発生してしまいがちです。

そこでこのカードがあればカウンターが尽きた巨大戦艦を即座に回収し次の召喚に繋ぐことが出来ますし、苦手な効果破壊に対して再展開という形で戦線を維持出来るので、疑似的にゼロスの不在を補えるカードとも言えます。

なおマシンナーズサポートの中でも古くから有名な強力カード《機甲部隊の最前線》もレアリティ的には使用可能なのですが、如何せん巨大戦艦は戦闘では破壊されません。
カウンターが尽きてから戦闘した場合でも、一旦戦闘破壊耐性で耐えたあと自分の効果で破壊される形になります。
ついでに属性もバラけているため採用は難しいでしょう。

微妙な打点を補いつつ相手の耐性効果を封じる《重力砲》、戦闘破壊をドローに変える《ブレイク・ドロー》は、素引き巨大戦艦による戦闘が中心となるこのデッキと噛み合ったカードと言えます。

なおSR以上に目を向ける場合、誓約や発動タイミングは噛み合わないものの《アームズ・ホール》か《アームズ・コール》によって必要な時に必要な方を持ってこられるようにした方が良いかもしれません。

EXデッキ

このデッキは家臣モンスターたちによってEXデッキへの誓約を抱えていますが、その制約は効果の発動後にかかるタイプであるためEXモンスターも多少なら使う事が出来ます。
防衛圏の説明で触れたとおり、手札の巡りによっては家臣モンスターが盤面に無意味に余って単なる800打点になっていることもしばしば。
カウンターを使い切って戦闘のできない巨大戦艦やリクルート対象を無くしたシャインエンジェルを含め、余っているモンスターが居たのならばリンク素材にしてしまってもいいでしょう。

EXモンスターの活用はあくまでサブプランであり積極的に出しに行くべきものではないと思いますが、《スリーバーストショット・ドラゴン》のダメステ限定効果封じで巨大戦艦のカウンターを取り除く効果(ダメステ終了時)を止められるというのは覚えておいてもいいかもしれません。

《ブレイク・ドロー》類似の戦闘破壊ドローを得られる《トラックブラック》、様々な耐性をすり抜けて敵陣中央のモンスターを除去しうる《転晶のコーディネラル》など、低レアリンクにも出す機会は少なくとも何かと便利なモンスターがいるので……その辺はNRレギュレーション界隈の人たちに聞いてください。

カウンターの尽きそうな巨大戦艦をエクシーズに変換するなど、より強力なEXデッキの使い方もあるかもしれませんが、出来るだけ巨大戦艦で殴りたいので実のところあまり深く考えてはいません。
装備魔法を腐らせないために適当な機械族リンクくらいは居てもいいかも。

がんばれぼくらの巨大戦艦

実のところ、このデッキそこそこやれます。
我がネタデッキ群の中での相対値ですが。

この手の「感覚の古い」デッキを組んだ場合、「ビートダウンは出来るものの魔法罠への対処が存在せず、永続カード1枚や見えてる罠でも困る」「モンスター相手でも、戦闘破壊耐性や大幅な打点強化で得意のビートダウンを制された瞬間詰む」と言ったことがわりと起こりがちです。

しかしこのデッキにはテトランによる魔法罠の除去に加え、モンスターに対しては表示形式変更や相手の効果無効化があるため、ある程度までなら厄介な状況でもそれなりに突破の目があります。

「帝やチュートリアルデッキを倒せたから次のに挑んでみるか」を挫くことでお馴染み(?)の《エレメントセイバー・ウィラード》の耐性と打点にもある程度対処できるのは嬉しいところ。
なお戦闘と対象の両耐性を得られた場合は……重力砲やコーディネラルなどが決まらなければ、戦闘耐性に甘えた敵下級が攻撃表示でサンドバッグになっているのを祈りましょう。
大して強い動きしないのにネタデッキへのポン出し積ませ性能高いからあのマスクマン嫌い

おわりに

正味ゼロス&ボスラッシュもある程度真面目に考えてみたい気持ちもあるんですよね。
弱点の多い大味なカードではあるけれども好みの大味さなので。

とは言え組んでみたいネタデッキはまだ他にも山ほどありますし、SR・URのポイントにはだいぶ限りがあります。

「子供のころ夢見たけど組めなかった昔のコンセプトデッキ」を昔の感覚のままに組んでみるとかなら安く済むでしょうか。

あと現代水準の話で言うと、【ラビュリンス】による罠カードへのアクセスについても学んでみたいんですよね。
強い動きに関しては天使悪魔フェスの時に嫌と言う程見たので、どのくらいまで「罠軸デッキのための補助パーツ」として振る舞えて、どのくらいから「ラビュリンス側だけで良くね?」になるのかとかそう言う方向で。
最近の諸々である程度カードは集めたものの、恐らく3積み確定であるビッグウェルカムが全然手に入らないので、ここでURポイント切ってしまうかは悩みどころです。

まぁ何か思いついて形になったらまた書きに来ます。
今回はとりあえずこの辺で。

実はKONAMIシューティングはプレイしたことのない、人鳥さんがお送りしました。

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