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「風街オデッセイ」鑑賞記

昨日の夜から今までずっと、動悸が止まらない...。

中学時代、学校帰りに通いつめたツタヤ。そこで偶々発見したのがはっぴいえんどの1stアルバム、所謂「ゆでめん」だった。おそらく「日本語ロックの金字塔!」とかいうようなPOPが付けられていて、それが興味を惹いたのだろうと思う。

古代ギリシアの彫刻を想起させるような、見事に均整のとれたサウンド。美しくも遊び心に溢れた歌詞。そしてそれが1970年に製作されたという事実。


音楽経験のない僕にも、このバンドの出現が日本の音楽シーンにとって只事ではなかっただろうということだけはよく解った。実際に彼らの影響力の凄まじさを知ったのは、後になってからである。


忘れもしない高校2年生の年の暮れ。ちょうど帰省先の岡山へ向かうために川崎の家を出発しようとしたとき、TVから聞こえてきたお昼のニュースだった。
大瀧詠一氏の訃報。
その瞬間、僕にとってはっぴいえんどは、「いつか生演奏を聴きたいミュージシャン」から、「絶対に生演奏を聴くことの叶わない幻のミュージシャン」へとそっと席を移したのだった(その位置には既に忌野清志郎がいた)。


その彼らが!!である。

350円のレンタル料金を渋る14歳の僕に言ってやりたい。
「25歳のきみは、11/5の定時きっかりに仕事を放り散らかして、15000円のチケットをガキンチョさながら握りしめ、上野のオフィスから靖国通りを自転車で走り抜け、そして澄んだ空の光る玉ねぎの下で生の意味を知るのだ!!!」
「だから頼むからその風変りなジャケットのCDを借りてくれ!」

言わずもがなコンサートはすべてが最高でした。
森口博子は綺麗すぎたし
C-C-Bは楽しすぎたし
アグネスチャンと太田裕美はかわいすぎたし
亀田誠二feat.B'zは豪華すぎたし
斉藤由貴はいい女すぎました。
安田成美はやっぱりヘタウマだったけど、それもよかった。


歌謡曲のなかでも大好きな「卒業」と「木綿のハンカチーフ」は、感動もひとしおというやつで、イントロからボロボロ泣きました。


【追記】
松田聖子がいたらもっとよかったな、とは思っちゃいました。人間の業の深さです。

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