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遊び

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異質なものが混ざり合いながら、即興的・共創造的に生まれゆく遊びの動き。子どもたちが生み出す遊びや、遊びに関して感じ考えたことをまとめていきます。
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#遊び

こどもたちとのカードゲームづくり

カードゲーム遊びの萌芽きっかけは、ある日学童保育に通う3年生の男の子が「学校でこんなの作ったんだー!」と自由帳に描いたカードゲームを見せてくれたこと。おやつを食べ掃除を終えると、自由帳の白紙のページをハサミでおおよそ長方形に切り、たくさんのカードを作っていきました。 カードのデザインは至ってシンプル。 ・イラストを描く ・名前を描く ・1〜30までのダメージと、必要に応じて適宜効果(次のターン、相手は1回休みなど)を書く 「ゆーだいも、作るの手伝って!」と声をかけてもらえ

「遊びとは何か?」を考える~「実存的遊び」・「遊び場」という概念から~

今年も夏がやってきました。働いている学童保育でも学校の夏休み期間に伴い、朝から夜までの一日運営がスタート。約3ヶ月間の休校に伴い例年よりも短い夏休みになってしまいましたが、長い時間こどもたちと関わることができる貴重な時間です。心身のエネルギーを使いますが、普段以上にこどもたちの遊びやこどもたちを取り巻く環境について考える日々。そこで今回のブログでは、学生の頃から考えてきた「そもそも遊びとは?」ということについて、そしてこどもの遊びを取り巻く環境についてまとめていきたいと思いま

「目は口ほどに物を言う(仮)〜遊びのツールを制作・実際に遊んでいただきました!〜

最近、遊びを膨らませるツールの制作を行なっています。その中で「目は口ほどに物を言う」をヒントにツールを制作し、昨日開催された教育系のイベントにて初披露させていただきました。今回のブログではツールの紹介と、イベントで生まれた遊びの展開についてレポートしたいと思います。 なぜ「目は口ほどに物を言う」なのかまず、そもそもなぜこのようなツールを制作しようと思ったのかということについて。これまで私はおもちゃ売り場や放課後子ども教室、特別支援学級の支援員、学校現場、学童保育等でこどもた

「ゆーだいを笑わせろ!ミッション」の展開

ミッションの始まり今日は学童保育の土曜保育。6人のこどもたちが登所しました。「ねぇ、ゆーだいを笑わせるの、またやりたい!」と提案したのは3年生のココミ(仮名)。こちらのブログ(https://ameblo.jp/yokomeyagi19/entry-12627476786.html)で展開した遊びを思い出しての提案でした。 ココミの提案を受け、それまでは別々で遊んでいたこどもたちは「オレもやる!」「ワタシも!」と図書室(勤務している学童はホールと図書室の2部屋があります)に

こどもたちが生み出す遊びの”動き”と「ピアッツァ」

しばらく間隔が空いてしまいました💦 遅くなってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 新年最初のブログは、遊びの混ざり合いと「ピアッツァ(広場)」について書いていきたいと思います。 遊びを取り巻く様々な囚われ「このおもちゃとこのおもちゃを混ぜて遊んだらいけないんだよ!」「折り紙は折るもの!絵を描いてはいけません!」「一度始めた遊びを抜けるのはダメ!抜けるなら、もう入らないで!」…こどもと関わる現場にいると、時々このような言葉を耳にします。このような言葉が生

遊びの〝動き〟の点と点が結びつくとき

学童保育で一緒に働く職員さんとココミとの間で生まれた遊びの〝動き〟以前、こちらのブログにまとめた「ゆーだいを笑わせろ!ミッション」の続編的なエピソードを紹介します。 先日、同じ学童保育で働く職員さんと、それぞれが捉えた遊びの様子を共有しました(私が外遊び、彼が中遊びを見ていたため、それぞれの様子を知りたいと思ったため)。こうして実践やこども観について語り合える時間はとてもわくわくします。 彼はこの日、以前のブログに登場した3年生のココミ(仮名)と一緒に遊んでいたとのこと。

レストラン遊びの〝動き〟を捉える〜遊びの転換点に着目しながら〜

私は、こどもたちが/こどもたちと遊びの〝動き〟を生み出す渦中にいる時に大きな喜びを感じます。そして、まるで数珠繋ぎのように進んでいく〝動き〟を紐解いていくと、たくさんの発見があります。今回は、小学3年生3人、小学2年生1人と私との間で生まれた遊びの〝動き〟を紹介したいと思います。 【遊びが生まれた背景】 この日、3年生のマイカ、リカ、2年生のミドリ(いずれも女児、仮名)の3人が、お店屋さんごっこ(レストランを開こうとしていた)を始めました。少し離れたところで、以前のブログに

「繰り返しのデザイン」と「内側から生まれる評価軸」〜「Newポケモンスナップ」や〝遊び〟についての対話から考えたこと〜

かなり久しぶりの投稿になってしまいました💦 4月からご縁あって保育現場で働かせていただいております。これまで小学生たちとの関わりが中心だったため戸惑い悩み自分の至らなさを責める日々ですが、その中でこどもたちが生み出す素敵な呟きや遊びに感動し元気をもらっています✨ 新天地で働き始めて約1ヶ月半が経ち、その中で感じ考えてきたことを振り返りたいなぁと思っていた時に、noteやTwitterで繋がらせていただいている大嶋晴くんと だっきーさんの3人で「遊び」をテーマにオンラインミー

遊びについての対話の会~「怠惰」「ウツ」「戯れ」について考える~

先日、遊びについて対話するオンラインの会を開催しました(こちらのブログが最初の会のまとめになります)。こうして仲間と共通のテーマで語り合える時間がとても楽しいです(*^^*) 今回の会も、とても面白い語り合いができました。特に自分が興味深かった内容についてまとめたいと思います。 遊びが持つ創造性と破壊性対話の中で、遊びの創造性と破壊性についての話題になりました。ある遊びの動きが社会的に許容されればそれは文化として位置づけられるけれど、否定されればたちまち既存の文化を破壊す

Apple Storeにて「まちでん!」をリリースしました!

先日、システムエンジニアの方々と共同開発させていただいた無料アプリ「まちでん!」をApple Storeにてリリースさせていただきました!✨ https://apps.apple.com/jp/app/%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%A7%E3%82%93/id1576542992 アプリ開発に伴う技術や知識が全くない私一人では絶対に叶うことができなかった夢。素敵なご縁に心から感謝です。この「まちでん!」を一言で表すと「撮影した風景や被写体がランダムで加

「夏の自由研究」×「まちなかせき」発掘~「ひらめキマイラ」復元プロジェクトの構想

「ひらめキマイラ」とは?私は以前、オリジナルカード「ひらめキマイラ」を作成しました(まだ販売等はしておりませんが…)。 「顔の化石」「手足の化石」「歯口の化石」「体の化石」「その他の化石」がそれぞれ10枚ずつあり、それらをランダムに組み合わせてオリジナルの伝説の生き物を表現するというツールです。 ↑学童保育の子どもたちと一緒に遊んだ時の様子は、こちらをご覧いただけたら嬉しいです。 最近、この「ひらめキマイラ」を地域探究のためのツールとして活用することはできないか検討して

音を使った即興物語創り遊び〜「音戯噺」遊びの展開〜

※このブログは、私がまだ学童保育に勤務していて2020年11月9日に展開した遊びの様子を記録し、11月21日のオンライン学習会に合わせてアップする予定だったものになります。「あれ、『音戯噺』についてまとめていたよなぁ?」と思い履歴を見返してみたところ、まだ記事が完成していなかったため、慌ててまとめてようやく完成しました💦ちょうど「#熟成下書き」というのがあったのですが、まさに熟成してしまった記事になります(笑) 「音戯噺」とは?先日、オンラインで開催された学習会にて「遊び」