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遊び

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異質なものが混ざり合いながら、即興的・共創造的に生まれゆく遊びの動き。子どもたちが生み出す遊びや、遊びに関して感じ考えたことをまとめていきます。
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#学童保育

こどもたちとのカードゲームづくり

カードゲーム遊びの萌芽きっかけは、ある日学童保育に通う3年生の男の子が「学校でこんなの作ったんだー!」と自由帳に描いたカードゲームを見せてくれたこと。おやつを食べ掃除を終えると、自由帳の白紙のページをハサミでおおよそ長方形に切り、たくさんのカードを作っていきました。 カードのデザインは至ってシンプル。 ・イラストを描く ・名前を描く ・1〜30までのダメージと、必要に応じて適宜効果(次のターン、相手は1回休みなど)を書く 「ゆーだいも、作るの手伝って!」と声をかけてもらえ

ルールについて考える〜固定化・絶対化、独裁化を越えた〝動き〟として捉える視点についての一考察〜

ルールってなんだろう…。学校現場と放課後の現場の双方を経験している立場から、その難しさに直面することがあります。今回のブログでは、ルールが固定化・絶対化されている状況と、表面的にはルールがない状況との比較をした上で、私自身が持っているルール観を、こどもたちとの遊びの事例や、レッジョ・エミリアの「権利 diritti」という価値観を通してまとめていきたいと思います。今回もかなりの長文なので、もし読み進めるのが大変でしたら前半2パートは読み飛ばしていただいても差し支えありません。

「ゆーだいを笑わせろ!ミッション」の展開

ミッションの始まり今日は学童保育の土曜保育。6人のこどもたちが登所しました。「ねぇ、ゆーだいを笑わせるの、またやりたい!」と提案したのは3年生のココミ(仮名)。こちらのブログ(https://ameblo.jp/yokomeyagi19/entry-12627476786.html)で展開した遊びを思い出しての提案でした。 ココミの提案を受け、それまでは別々で遊んでいたこどもたちは「オレもやる!」「ワタシも!」と図書室(勤務している学童はホールと図書室の2部屋があります)に

こどもたちが生み出す遊びの”動き”と「ピアッツァ」

しばらく間隔が空いてしまいました💦 遅くなってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 新年最初のブログは、遊びの混ざり合いと「ピアッツァ(広場)」について書いていきたいと思います。 遊びを取り巻く様々な囚われ「このおもちゃとこのおもちゃを混ぜて遊んだらいけないんだよ!」「折り紙は折るもの!絵を描いてはいけません!」「一度始めた遊びを抜けるのはダメ!抜けるなら、もう入らないで!」…こどもと関わる現場にいると、時々このような言葉を耳にします。このような言葉が生

遊びの〝動き〟の点と点が結びつくとき

学童保育で一緒に働く職員さんとココミとの間で生まれた遊びの〝動き〟以前、こちらのブログにまとめた「ゆーだいを笑わせろ!ミッション」の続編的なエピソードを紹介します。 先日、同じ学童保育で働く職員さんと、それぞれが捉えた遊びの様子を共有しました(私が外遊び、彼が中遊びを見ていたため、それぞれの様子を知りたいと思ったため)。こうして実践やこども観について語り合える時間はとてもわくわくします。 彼はこの日、以前のブログに登場した3年生のココミ(仮名)と一緒に遊んでいたとのこと。

レストラン遊びの〝動き〟を捉える〜遊びの転換点に着目しながら〜

私は、こどもたちが/こどもたちと遊びの〝動き〟を生み出す渦中にいる時に大きな喜びを感じます。そして、まるで数珠繋ぎのように進んでいく〝動き〟を紐解いていくと、たくさんの発見があります。今回は、小学3年生3人、小学2年生1人と私との間で生まれた遊びの〝動き〟を紹介したいと思います。 【遊びが生まれた背景】 この日、3年生のマイカ、リカ、2年生のミドリ(いずれも女児、仮名)の3人が、お店屋さんごっこ(レストランを開こうとしていた)を始めました。少し離れたところで、以前のブログに

遊びについての対話の会~「怠惰」「ウツ」「戯れ」について考える~

先日、遊びについて対話するオンラインの会を開催しました(こちらのブログが最初の会のまとめになります)。こうして仲間と共通のテーマで語り合える時間がとても楽しいです(*^^*) 今回の会も、とても面白い語り合いができました。特に自分が興味深かった内容についてまとめたいと思います。 遊びが持つ創造性と破壊性対話の中で、遊びの創造性と破壊性についての話題になりました。ある遊びの動きが社会的に許容されればそれは文化として位置づけられるけれど、否定されればたちまち既存の文化を破壊す

音を使った即興物語創り遊び〜「音戯噺」遊びの展開〜

※このブログは、私がまだ学童保育に勤務していて2020年11月9日に展開した遊びの様子を記録し、11月21日のオンライン学習会に合わせてアップする予定だったものになります。「あれ、『音戯噺』についてまとめていたよなぁ?」と思い履歴を見返してみたところ、まだ記事が完成していなかったため、慌ててまとめてようやく完成しました💦ちょうど「#熟成下書き」というのがあったのですが、まさに熟成してしまった記事になります(笑) 「音戯噺」とは?先日、オンラインで開催された学習会にて「遊び」

遊びや学びのツールを創り、”動き”を捉える人に!~「私らしいはたらき方」について考える~

今回の投稿のテーマは「私らしいはたらき方」。これまで私は小学校教諭~学童保育、コミュニティー・スペースで働き、現在は保育園に勤務しています。では、いったいその中で「私らしいはたらき方」ができていた/できているなぁと感じる瞬間は、どのような場面なのでしょうか。印象に残っている出来事を振り返ると、朧気ながら「私らしいはたらき方」が見えてきました。 「私らしいはたらき方」ができていたと思う瞬間①~小学校教諭時代~まずは小学校教諭時代に「私らしいはたらき方」ができていたと思う瞬間に