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ど迫力の台湾料理屋さん

元町にある老舗の台湾料理店「丸玉食堂」が閉店した、という記事を読みました。

懐かしいなあ〜20歳のときに同期の男の子と食べにいったなあ✨

その時のどんくさい私のエピソードです😸

丸玉食堂は、昔からある元町の西口にある有名なお店だったんですが、なんとなく戦後のバラックを連想させる店構えでして、かなり異質な雰囲気を放っていました。

「ちょお…ここ大丈夫なんか?」

「うん…華僑の人らも食べに来る言うてたから、多分美味しいんちゃうかな。グルメ雑誌にも載ってたし。」

年季の入ったガラスケースにサンプルの焼き飯も灰色で薄汚れてるし。

あんまり美味しそうにみえへんなあ…

まあちょっと入ってみよか、と勇気を出して引き戸をガラガラっと開けましたら。

カウンターで中華鍋を振ってる店主らしき男性と女将さんらしき人、お手伝いしている年配の女性二人が一斉にギロっと睨んできました。

いらっしゃいませ~もなし。無言。

全員が猛禽類のような目で見据えてきます。

おまけにコンクリートの壁に暗赤色の細長い臓物みたいなものが四方にズラっとぶら下がっておりました。

え…😱

「ぐっ…なんなんあれ?」

「ちょ、腸詰めやと思う…」

灰色の壁にぶら下がる腸詰めが不気味で
固まる同期くんと私。

そのまま回れ右して逃げようと思ったんですが、お店のみなさんの目と表情が…

お前ら絶対逃がさへんからな。
と語っておりました😨

もうほんま目力がすごい!

店主らしき男性、顎をしゃくって「入れ」と促してきました。

そして黙ったままカウンターを指差して

「座れ」
は、はい、座らせていただきます、と縮こまった私たちの前に無愛想にコンッとコップを置く女性。

「お、俺焼き飯にするわ💦」

「わ、わたしワンタン麺お願いします💦」

はよ帰りたい~!

しかしですね〜出て来てたお料理は、小ぶりだけど凄く美味しかったです!

お値段も安いし。

ちょっと濃いめの味付けで、白いご飯がほしくなる感じでした。

野菜もいっぱいで。

美味しいので唐揚げと平打ち麺の焼きそばも追加しました。

で、ワンタン麺のスープを飲もうと丼を持ち上げた瞬間、

ツルッと手を滑らせて丼をひっくり返してしまい、半分くらいの量をスカートにこぼしてしまいました。

ぶちまけてしまった、が正しいですね!

あー!Bobbysで買ったお気に入りのスカートがぁぁ~!と茫然のわたしにさきほどの無愛想女性が濡れタオルを持ってきてくれて、だだーっと素早く拭いてくれました。

すると、調理していた女将さんらしき方がカウンター越しにワンタンを2つ、私の丼にこっそりと入れて下さり、「内緒やで🤫」みたいに笑ってくれました。

見た目は怪しげな雰囲気ですが、美味しくて人情味あるお店で長年通い続けたお客さんも多かったようです。

店主と女将が香港映画みたいな口喧嘩をする傍らで、お客さんは平然とご飯を食べていたり。

神戸もここ数年で、老舗の廣東料理屋さんや洋食屋さんが閉鎖してしまいまして、寂しいんですよね。

楽園酒家の五目炒麺、高架下の梨園のえびたま飯、

洋食いくたのポタージュとひき肉玉ねぎたっぷりのコロッケとか。

いまだにあの美味しさが忘れられないでいます。

そうそう、不気味に見えた腸詰めは絶品だったらしいですよ!

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