見出し画像

症状名と病名

認知症は病名ではありません

認知症は病名ではありません
頭痛や腹痛と同じく、
病名ではなくて、症状名なんです。
と、何年か前に、学会での講演でも、スライドで発信されていました。

認知症と総称で呼ぶ

病名で呼ぶと、色んな病名で表記することになり、それぞれが違うことがわかりますが、そんな病名でも、似た症状があることがあります。
記憶障害一つをとっても、記憶障害になっている原因疾患がさまざまなことで、原因疾患を特定するのもまた、大変なことにもなります。認知症の中には、かず多くの病名が隠れています。その多くある病名の中から、適切に見つけることが出来る状態って、軽度認知症の後期くらいまで進行しないと分かりにくいとも言われますよね。
認知症の中の病名には、皆様がよくご存知な、アルツハイマー病やレビー小体病、前頭側頭型認知症などの脳変性疾患の他にも、脳梗塞や脳出血からの後遺症による脳血管性認知症や正常圧水頭症、低酸素脳症、慢性アルコール中毒、
神経感染症の中には、HIV感染症や神経梅毒などもあります。
治る病名や予防が可能な病名もいっぱい含まれています。でもまだ、治療法が研究中な病名も含まれています。

治療や予防が可能な認知症がある

認知症というと、誰もが怖いと言って恐れていますよね。
でも、認知症の中には治療が出来る病名も含まれているのです。
治療方法が確立している病名が含まれています。
そして予防が可能な病名が多く含まれています。
MCIと言って軽度認知障害の状態の中には、認知症以上に多くの病名が入っています。だから、適切に対応出来れば、認知症に進行せずに、MCI(軽度認知障害)から正常範囲に戻ることが可能と言われています。
脳変性疾患の中で、アルツハイマー病による認知症(アルツハイマー型認知症)では、投薬によりMCIから、アルツハイマー型認知症に移行するのを遅らせる薬が発表されましたね。

認知症を怖いと恐れて、認知症と診断されたくないから、病院へは行かない!と言い張り、受診を拒否している方があると聞いています。

認知症を間違った認識から恐れるのではなく、他の疾患が隠れているかもしれないのに、病院へ掛かることを恐がり、受診を拒否することを恥ずかしいと思ってほしいです。ヒトが老化すると細胞も老化します。当然脳細胞も老化します。
そんな脳細胞が老化することによっても認知機能が低下します。

症状もさまざま

 認知症は症状名であり、認知症の中に原因となる病名が多数存在します。
病名が多数あるということは、その症状も多くある!ということです。
 認知症を説明する時、その多くがアルツハイマー病も元にして説明をされます。認知症の中でも、アルツハイマー病は進行が早いとされてます。そんなアルツハイマー病の研究が長く続いていることもあり、講演会等でも医師や研究者からは、研究から多くの情報が発見され発表されているからでしょうか?アルツハイマー病を題材とした講演が多いですね。それとも、説明し易いのでしょうか
認知症というとアルツハイマー病の代表的な症状を心配される方が多いのが、そんな理由でしょうか?
認知症と総称でいうから、間違った認識を一般人に持たせてしまっているのでしょうか?

病名と症状を説明すればするほど、一般の方は混乱して認知症にはなりたくない!認知症になったらお終いだ!と思わせてしまっている様にも感じてしまいます。

認知症は痛いわけではないし、認知症が原因で死ぬまでには、かなりの年数を要し、その最後は、老衰と何ら変わらないとも言われているのに、認知症を学ばずに、単に怖がっている人が多いのが哀しいですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?