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診断名に翻弄される

認知症とは

 認知症とは病名ではありません。頭痛や腹痛と同じで、症状から想定した症状名です。だから、お腹の痛みを訴えて病院へ行って腹痛ですね!と言われたのと一緒で、原因疾患である色んな病名を総合して分かりやすく呼んでるだけですね。

その中には70以上もの病名が存在する

認知症と総称で言われているが、その認知症の中には、70以上もの病名が存在します。認知症用症状も含めるともっと多くなります。

認知症の中には、70以上もの病名が存在します。認知症様症状も含めるともっと多くなります。

高次脳機能障害の中に認知症が含まれているので

 認知症って実は、高次脳機能障害の中のひとつの原因疾患なんです。
コロナウイルス性肺炎の後遺症も、認知機能障害と似た症状がありますね。

認知症は予防出来るの?

認知症の中の原因疾患をよく見てください。成人病と言われる病名が見つけられますね。そのほかにも、予防のできる感染症もありますよね。
そうです。原因疾患を予防することで、その後の認知症と言われる状態を予防できるのです。
ただ…..今も尚、研究段階で医学的な治療法のない脳変性疾患は、予防ができません。でも、進行を遅くすることを近年の研究結果から見ることもできます。
認知症の中の病名でアルツハイマー病は、発症するよりも30年前から徐々に脳が侵されているそうです。徐々に進行して、認知症の状態ですね!と言われる訳ですね。

認知症が原因で死ぬの?

アルツハイマー病も重度まで進行すると老衰と同じく死に至ります。ですがアルツハイマー病を原因として死亡するのは全体の1%にも満たないのだそうです。
そう脳変性疾患と診断されても、他の病気が原因で死に至っているのですね。
混迷および昏睡の前には、笑う能力の喪失という項目が存在します。

認知症ケア学会大会のセッションの中で使われた資料です

認知症の診断は難しい?

 医学書の中で見られる状態まで進行すると、町医者でも診断できる所まで脳萎縮が進行しているので、CTやMRI、心理検査から診断することができるのだそうです。医学書の中の認知症と言われる状態の方は、認知症の状態が進行して、中等度や重度にまで進行してしまい、脳萎縮が顕著に見られる状態な方なのです。その結果、初診で精神科・脳神経外科・脳神経内科等へ受診して検査の結果、病名を診断されて、介護認定ができる状態なのですね。初診でかかり要介護3や4と認定される状態ですね。多くの精神科医が、私の元へ初診で来られる患者さんは、すでに脳萎縮が進行してレントゲンですぐに診断できる状態です。と仰います。
以前から認知症の啓蒙活動をされている方々も、MRIやCTにて脳萎縮が見られる方もおられます。自分で少しづつ出来なくなっていくことを自覚して受診する人の中には、まだ顕著な脳萎縮のない方々もあります。その方々は、大きな病院の認知症専門医に係ることで、問診や検査の結果〇〇病でしょう。という病名がつくことになります。
町医者や小さな総合病院の認知症専門医でも診断されますが、認知症は初期であるほど、その診断が難しい病気です。と言われていますね。
ですから早く診断される人なら、ひと月以内。遅い人では10年とか、それ以上掛かって診断される人が多い病気なのです。

認知症の啓蒙活動をされている人に対して、あなたがアルツハイマー病であるはずがない!とか認知症の人が悠長に話ができるわけがない!スマホがパソコンが使える人が認知症である筈がない!長い文章が書けたり、本が読める人が認知症である筈がない!という誹謗中傷を浴びせる人が後を絶ちません。

何故、診断された本人に診断名が嘘だ!というのでしょう?

病名を診断するのは認知症の専門医です。かかりつけ医です。医師でなければ診断は出来ないのです。診察をして診断を下した医師に、〇〇さんを診断したあなたの目は節穴か?あなたの診断は間違っている!と言わないのでしょうか?何故、本人を攻撃するのでしょうか?

認知症と診断するには、その人が生活する上での困難な症状があり、脳の血流やその他の精密検査や画像検査を経て、そこから導き出される数多くの病名から、1番適した病名が認知症の中の病名と診断されるのです。

どんな病気にも始まりがあり、軽度、中等度、重度と進行していくでしょう。それと同じ様に認知症と言われる病名の中の脳変性疾患にも初期、軽度、中等度、重度という状態の時期が存在するのです。

診断名は移り変わることがあるのですか

 最初は病名がわからなくても、その後症状から想定される病名に、前頭側頭型認知症と診断されることもあります。そんなFTLDの専門医の元へ行くと、問診や精密検査、画像などを吟味するとアルツハイマー病がしっくりときます。と病名が変わることもあります。勤務中は非常に強いストレスの中で勤務しています。そんな強い在勤時代から職を辞すると、そんなストレスからは解放されます。その結果、在勤時にあった症状が緩和することもあります。そんな症状が緩和した後しか知らない医師は、アルツハイマー病の状態ではありません!とした診断を下すこともあります。どんなに症状で日常生活に苦しんでいても、見た目で判断する医師も多いのです。
 アルツハイマー病なら前頭側頭葉変性疾患にならないことはないし、レビー小体病を合併する人も多いですね。レビー小体病を説明する中でも、アルツハイマー病との合併がある状態を、レビー小体型認知症と表示されていたりします。
がんの様に転移するのではなく、別の病気を同時期に発症しているだけです。
より強く現れた症状から診断名がついているだけかもしれませんね。
 医師は目の前にいる患者の今を診て診断します。長い年月ずっと診察してきた医師と、ほんのひと月間集中して検査した、ほんの数時間接しただけの関係しかない医師では、その診断が変わることは少なくないですね。

さて認知症とは?と書かれた後には、正常に発達した脳が…と続くと思われましたか?ごめんなさいね( ´∀`)

アルツハイマー病では無いとした診断が下されると、大人の発達障害と診断されることがあります。
発達障害と言われる病名から投薬治療を再開することになるからですね。
一度正常に発達したとして診断されたのち、正常に発達しなかったと診断されたのでしょうか?そこが不思議ですね。
では、発達障害と考えた精神心理検査をしてみましょう。その結果、通常の人の点数を上回る数値が出る部分と、点数が遥かに下回る部位が存在するのですね。でも、今の状態になる前の高ストレスの状態か?それ以前の状態での結果が無いので、比較検討もできません。全ての人の平均点を基準とした比較を持って診断されるのです。

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