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チャイニーズ・ヌードルショップ『オッス』

日本式ラーメンと勝手に勘違いしてよろこんで向かった『オッス』、行った途端に中国式汁なしうどんと判明!早くも衝撃が走ります…(これまでの勘違いの経緯は「ジャパニース・ヌードルショップ『オッス』」をお読みください。)

まず店内ですが、想像していた以上にオシャレ!写真をみてなんとなく汚い店を想像していたのですが、汚いどころか店員がひっきりなしにスプレーとダスターでテーブルを拭きまくっています。いうまでもなくマスクは必着、予想を裏切る衛生観念の発達した店のようです。

まずはメニューを見てみましょう…

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こんな感じのシンプルながらちょっとこだわってるよ感をみせているメニュー、向かって左と真ん中は飲み物です。右側をズームアップしてみましょう。

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我々が頼んだもの、あとちょっと興味深いものを青字で訳してみました。麺も一応4種とも訳してみました。

まず私が気になったのはなんといっても『カツサンド』の項目、とりわけ『ひよこのトンカツ』です。早速店員さんを呼んで質問してみます。「『カツサンドイッチ』のところに『卵サラダ』と『ひよこのトンカツ』というのがあるんですが…これは『カツサンド』とセットになっているということ?」店員さんは「えっ!?」という表情をしつつ料理の状態を丁寧に説明してくれました。「いいですか、パンが2枚あります。その間に卵のサラダを挟んだものがこの『卵サラダ』…」「ちょっと待って!それ『カツサンドイッチ』?」と思わず口を挟んでしまう。「そうです、『カツサンドイッチ』です』なんと、まさかの卵サラダ製カツサンド!ひとこと言わずにはいられない「すみません、実はわたくし日本人なんですが、多分『カツサンドイッチ』の『カツ』って日本語の『カツ』だと思うんですが…」

ここから長いやり取りが始まりました。私は店員さんに『カツ』と『トンカツ』の意味を説明し、表記のパラドックスを問うた。店員さんは動揺してスタッフに聞きに走りました。戻ってきた彼が言うには「我々の料理人は『カツ』および『トンカツ』は調理法のことだと認識しております」なんと、パン粉で揚げた料理を『カツ』および『トンカツ』と解釈していたようだ!まあカツに関してはそれでいいかもしれない…しかし卵サラダは?と思ったもののこの辺は面倒になってしまい追求をあきらめました。

誰にでも間違いはある、しかし…「日本料理の店としてはこの表記はまずいんじゃないの?」するとまさかの返答「え、ここは中国料理の店ですよ?」…そもそも根本的な行き違いがあったようだ。

私は彼に自分のスマホで参考にした記事(ロシア語)を見せました。が、あんまり気にしてないようでした。

このへんで尋問も終わり、料理を注文する。私たちが頼んだのは『砕いたきゅうりのピーナツ和え』『ポーク・ベリーの黒豆ソース麺』『ひよこのトンカツ』の3品。『北京ひよこ』(北京ダックの亜流と思われる)も気になったが、なにぶん2人きりなのであまりたくさんは食べられない。麺は店員が「いちばん人気」と太鼓判を押したのでこれにしてみました。飲み物は生ビール(ラガー)、同行者が生シードル。ビールが意外とおいしかった。シードルは「うーん…普通ですね」とのこと。

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砕いたきゅうりのピーナツ和え。実をいうと私と同行者が撮影を忘れて一切れづつ食べてしまった後の写真(すみません)まあ見た通りのままの料理、ちょっとピリ辛で美味しかったです。

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『ポーク・ベリーの黒豆ソース麺』おいしいんだけどしょっぱい、あと甘い。黒豆ソースのせいなのか?九州地方、または愛知県などに通じる甘さがあるような気がします。甘いわしょっぱいわでビールが進みグラスがすぐに空いてしまう。ビールがないとちょっときついので追加オーダー!同行者が「そういう戦略なんじゃないですか?」と考えを述べる。ちょっとロシアにいるうちに早くも陰謀論に染まってきたようだ。

さて、懸案の『カツサンドイッチ』の一種、『ひよこのトンカツ』サンド。同行者がオーダーしました。

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なんというか、普通にチキンカツサンド。おいしかったそうですが、パンがトーストしてあったらもっとおいしかったんじゃないかと思う…とのことでした。

店名の『オッス』は日本語なのかどうか店員さんに聞こうかと思ってたのですが、お店がけっこう混みだして忙しそうに働いてたので聞きそびれているうちに忘れて店を出てしまった。

結論:ものすごくコスパがいいとか、面白い、居心地がめちゃくちゃいい…などの傑出した美点は見出せませんでした。しかしどれもこれもまあおいしいし、食器もオシャレだし、店も清潔だし、一回くらい来て損はないと思う…ただし血圧高めの方はやめといた方が無難なようです。

さらに、その後斜向かいのバー『REDRUM』(映画『シャイニング』のファンにはたまらない)で一杯ひっかけ家路へと着いたのでした。by K.Ichi

『OSSU』住所:サンクトペテルブルク市 ネクラソフ通り 21 (ул. Некрасова, 21) 営業時間:12:00–23:00 電話: +7 (904) 635-23-64

ぺテルで劇場へ行こう!』ペコのサイトにぜひ遊びにきてくださいね!

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