(歯科医師、歯科衛生士向け)歯医者さんデビューの子がきたら試してほしいトレーニング方法



こんにちは😊今回は歯科医療従事者向けとなります🦷

少子化とはいえ、日頃お子さんを診る機会がある先生や衛生士さんも少なくないと思います👧👦患者さんにとって初めての歯医者さん、歯科衛生士さんが自分というシチュエーションの場合、まずやってみてほしい歯科トレーニングを私なりの手順ですがまとめてみました📝

前提条件として
⭐️対象は発達年齢として最低3歳前後。こちらの話を聞いて理解できるくらいのコミュニケーション能力がある。この年齢より大きくても◯

⭐️治療を目標とする場合は全て1回でこなそうとはせず、トレーニングは3から4回まで。それ以上やっても治療困難なようなら小児歯科専門医への紹介を検討します。

⭐️術者が『ここまでやろう』と言ったことはどんな形でも必ずやる
例)タービンまでが今日の目標だったが直前でイヤイヤ。ここでやめてしまわず例え1秒のから回しでも実行することで患者に達成感を味わってもらう。そしてできたら全力で褒める👏

⭐️逆にどんどんできるからと言ってその日の目標はできるだけ変えない。特にできそうだから今日治療しちゃおうは号泣パターンとなり🙅‍♀️

⭐️患者さんによって反応はさまざまなので下記の通りにいかないこともあります💦

また下記に『カウント(数字)』と記載のところはその数字の秒数だけ声に出して数えて行うことを指します☝️(あくまでも目安です)
例)カウント1 、3、5、10ならまず1秒、できたら3秒、5秒、10秒行う


1 まずは歯ブラシから🪥
まずは口腔内診察!ミラーから🔎と思いますが、患者さんにとって最もハードルの低いのは歯ブラシです🪥日頃おうちで使ってますからね☺️
なのでまずは患者さん自身に座位で歯磨きしてもらいましょう💺
ユニットに座れなければ付き添い者用の丸椅子などでもオッケー👌
その後術者、難しければ保護者の方に🪥カウント10
術者がユニットでやる場合も座位からにしましょう💺(カウント10)
そして徐々にユニットの背もたれの角度を大きくして(各々カウント5)、仰臥位で術者がカウント10磨ければまずステップ1がクリアです🛏

⚠️TBIも兼ねたい気持ちもありますが、トレーニングは歯科医師や衛生士とのラポール形成が目的です🤝軽く本人にならよいのですが、保護者との会話がメインになる場合は別の機会に時間をしっかり設けてやるのがベストかと私は思います👍

2 ミラー🔎
次は口腔内診査のためのミラー🔎
いきなり術者ではなく、座位で患者さんに持たせて自分で口に入れてもらうことで恐怖心が減少します⤵️もちろん怪我をしない様にすぐそばで見守ってください⚠️イヤイヤしてしまう場合は危ないので返してもらった方が良いでしょう☝️
そして術者に交代します👩‍⚕️👨‍⚕️これも座位💺カウント10→仰臥位🛏カウント10
この時患者さんには手鏡を持ってもらって一緒に口腔内を見てみるのもいいかと思います👍
(これは以降のトレーニングの口腔内でやる際にも有効です👍)


3 ポリッシングブラシ🧹
まずはブラシだけ患者さんに渡します✋(歯医者さんの歯ブラシだよーなど言って渡すと良いです😊)
そして術者がそのまま持って患者さんの爪あたりをコチョコチョ💅その後頬、口唇に当てて最後は前歯あたりをコチョコチョ🦷
次にブラシをコントラのヘッドにブラシをつけて(ユニットには繋ぎません)ヘッドごと患者さんへ渡します✋ミラーの時と同様に自ら口腔内に入れてもらいましょう👄
術者にバトンタッチして先ほど同様爪→今度は口腔内に👄
次にユニットに繋いで、起動させずに今のと同じ流れで
最後に低速回転させながら爪💅→歯🦷(座位なので上顎前歯にカウント1)
仰臥位になって上顎前歯の唇側から3カウントずつバキューム無しでポリッシングしてみましょう🧹
この時も手鏡を持って見せながらだとより安心感がありますね💓
ポリッシングのペーストに関しては拒否があるようなら歯磨剤、またはつけずに行っても良いかとおもいます👍

3wayシリンジ(エアー)🔫
座位でエアーのスイッチを患者さんに押してみてもらいましょう!特に男の子は水鉄砲と似ているので面白がると思います🔫
そして術者にバトンタッチ✋『おうちのドライヤーと一緒だよー』と言いながら患者さんの手✋→腕💪→髪の毛💇‍♀️の順で遠くからエアーで当ててあげましょう🌬
できたら仰臥位で髪の毛💇‍♀️→口腔内👄カウント1 、3の順でやりましょう!
音に怖がるようであれば少しずつエアーの強さを調整しましょう💪

バキューム
ここは山場の一つですね🗻大きな音が苦手(目安として掃除機やドライヤーの音が苦手)な子もいます⚡️ここを少し慎重にやってあげて、クリアすれば今後もスムーズにいけることが多いです👍(私調べ)
まずは患者にバキュームを接続せず、先端のゴムのとこを『ぷにぷにだねー』と言いつつ触らせたりしてみましょう。
そして座位で、ユニットに接続せずに手のひら✋→腕💪→頬→口唇👄→口腔内カウント1。患者さんと一緒に持ってやってあげても🙆‍♀️
次は接続するけどoffで(offでも僅かに吸引するユニットもあります)、手のひら✋→腕💪→頬→口唇👄→舌(アカンベー👅してもらって舌尖部)→口腔内(下顎臼歯舌側あたり)カウント1 、3
そしてonだけど小さい音に調整して同じ手順で
そこからまた少しずつ音を上げて同じ手順で
マックスの音が口腔内でカウント1 、3 できたら最後は仰臥位でカウント1 、3でゴールです🏁

3wayシリンジ(水)
今度は3wayの水をコップにピューと出して水鉄砲ー🔫患者さんにも濡れない程度にスイッチを押してもらいコップに水を出してみましょう!
できたら座位は濡れてしまうので仰臥位になり口腔内にお水をカウント1!バキュームも横にセットして同時にやりましょう!

タービン
まずはヘッドだけ患者さんに渡して自分で口の中に入れてもらいます👄術者にバトンタッチして術者が患者さんの口腔内で。仰臥位でもカウント3やってみます。
今度はユニットに接続し、無回転で座位で患者さん→術者→仰臥位でカウント3
次は水無しエアーのみで、患者さんの手→座位で口腔内カウント1 、3→仰臥位で口腔内カウント1 、3 、5。水無しですが仰臥位の時はバキュームも同時にやりましょう🧹
最後に水アリで仰臥位でカウント1 、3 、5 、10でゴールです✨

ラバーダム
まずはクランプを見せて、穴から術者の指の先を出して『ここに歯がくるよー🦷』『これでむし歯を捕まえるよー』と伝えます。
仰臥位になってクランプを装着しますが、圧迫感があると思うので『少しギュッてなるよー』と必ず声がけしてフォーセップスからクランプを離さないまま軽く装着させます(カウント3 、5 、10)
できたらシートとフレームをつけて同様にカウント3 、5 、10とやります😷



かなり細かく書いていきましたが、その子の反応などを見て途中の座位の部分を飛ばしたりしても良いと思います。原則Tell Show Do法の特にTellとShowは座位で行う方が恐怖心が少ないです💓

治療が必要な場合、例えばCRなどは事前に照射器やレジンを見せておくと良いと思います。特にフロータイプのレジンは注射筒に似ているので事前に『これは粘土が出てくるんだよー』と言ってバットや術者の手の甲に出してあげると不安が軽減されます🐤

トレーニングで出来ないのは麻酔です💉トレーニング終了後と処置前には『治療の時にはむし歯が暴れないようにお薬を最初にするよ』と患者自身に伝えておきましょう☝️
保護者の方にも麻酔で不協力になってしまうことがあること、その際の対応など事前に話しておくようにしましょう。

あくまでも私のやり方です。予約の時間配分の関係などで全部をやるのは難しいところがあると思います。
どこか一つでも皆さんの小児歯科の治療などに役立てればと思います☺️

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