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コデインという咳止めの話:Voicy文字起こし

2021年8月から週に3~4回、
音声メディア『Voicy』で放送をつづけています。
再生回数が多い回を中心に、
文字起こしをしています。

Voicy 2022年8月17日の文字起こしです。


こんにちは。
このチャンネルでは子どもやアレルギーの健康情報を5分程度でざっくりと解説をお届けして行きます。それでは、さっそくははじめて参りましょう。


今回はコデインという鎮咳薬、要は咳止めに関してお話をさせていただきたいと思います。

咳止めの分類


いわゆる鎮咳薬に関して、中枢性鎮咳薬っていうものが使われていて、さらに麻薬性と非麻薬性に分類されています。

麻薬性と言われるとびっくりされるかもしれませんが、麻薬性の鎮咳薬、咳止めはモルヒネっていういわゆる麻薬と同じような構造を持つものがあるということです。

それが正式名称リン酸コデイン、一般にはコデインと呼ばれる鎮咳薬咳止めがあるということですね。

子どもに対するコデインは使用が制限されるようになった



子どもに対するコデインの扱いに関し、2017年に米国FDAから12歳未満のお子さんには使用すべきではない、そしてそれより年長の子どもに対しても、できれば制限しておいた方が良いという警告が発せられています。

というのも、副作用として呼吸抑制の危険性があるんじゃないかっていうことが指摘され問題視されたのですね。

国内でもその頃、重篤な副作用と考えられるような症例報告というそういった方がいましたよ、気をつけてくださいねという報告が続いたということも背景にあります。
そして、2019年度からは全てのコデインが含まれた医薬品は、OTCと言って薬局などで買えるような咳止めを含めて12歳までのお子さんに関しての使用を段階的に制限するという通知が厚労省から発せられたのです。

ですので、コデインが含まれた咳止めは、ドラッグストアの棚にも並ばなくなりました。

コデインの問題点とは


コデインの呼吸抑制、その副作用は特殊な酵素の働きの程度が問題になっています。
その酵素は、体の中でコデインがモルヒネに変換されるために必要なものです。その酵素の遺伝子の型によって、モルヒネの血中濃度が上がりやすい方がいらっしゃることがわかってきて、副作用が起こりやすいということが分っています。

ただ、もちろんのことながら、そういった遺伝子の方に関して事前に知ることは難しいですよね。
すなわちリスクを予想することができないのでコデインが小児に特に使われなくなってきている、制限されているということです。

さいごに


コデインは比較的効果が、高い鎮咳薬として知られていましたので、どうしてもそのコデインを使いたいという方が中にいらっしゃるかもしれませんけれども、このような背景があり、子どもには基本的に使えなくなってきていることを今回の話とさせていただきます。

それでは今回はこれで終了させていただきます。
さようなら。


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noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊