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文楽 「仮名手本 忠臣蔵」 2021年12月

国立劇場小劇場での文楽「仮名手本 忠臣蔵」での演目とその内容。

<二段目>
・桃井館の場
(桃井館本蔵松切の段)
桃井館にて、高師直に侮辱された桃井若狭之助が帰宅。話を聞いた家老加古川本蔵は無言で松の枝を切り落として見せる。

<三段目>
・足利館表門進物の場
 (下馬先進物の段)
足利御所西門前、登城する高師直の元に加古川本蔵が追いつき、鷺坂坂内を通じて賄賂を届ける。

・足利館松の間刃傷の場
 (殿中刃傷の段)
高師直を斬らんと意気込んできた桃井若狭之助に賄賂を得た師直は下手に出る。塩谷判官高貞が妻、顔世御前からの文を師直に渡す。
「さなぎだに重きが上の小夜衣、わが夫ならぬ妻な重ねそ」
師直は判官を鮒侍と貶し罵詈雑言を浴びせる。我慢する判官にさらに嫌味を言う師直。とうとう判官は師直を斬りつける。

<四段目>
・扇ヶ谷塩谷判官切腹の場
 (塩谷判官切腹の段)
薬師寺次郎左衛門が長羽織の判官を笑いものにするが、判官が羽織を脱ぎ捨てると下には白装束を着ている。
何度も「由良之助は」と力弥に尋ねるも由良之助は姿を見せず、とうとう判官は腹を切る。そこへ由良之助が現れ、二人は言葉を交わす。
大星由良之助は形見の九寸五分(短刀)を納め、遺骸は駕籠で送られる。

・扇ヶ谷表門城明渡しの場
 (城明渡しの段)
駕籠に乗った遺骸は菩提寺に運ばれ、塩谷判官の城は明渡しとなる。

<八段目>
・道行旅路の嫁入り
 (道行旅路の嫁入り)
加古川本蔵の娘小浪は母の戸奈瀬に連れられ山科の大星力弥のもとへと旅に出る。(道行旅路の嫁入りは華やかな演目として加えられているようだった。)

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