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京都11R 天皇賞(春) - 出走馬分析

▼はじめに

まずは、当記事までお越しくださいましたこと感謝申し上げます。ありがとうございます。当方の記事については筆者が分析の上で導いた予想となりますが、見解通りに展開されない場合も当然ございます。ご購入された馬券購入に対する一切の責任を筆者は負わないものとなりますので、予めご理解くださいませ。



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▼出走馬分析

◆サリエラ×武豊J

▼コース適性
・コース:A | 距離:A | 重馬場:A

成長力の富むサロミナの仔で父もディープインパクトですから全姉サラキアと同じ曲線を描いていくタイプかと思います。5歳ですが、ここまでキャリア8戦で体力的余裕は十分。日本の舞台であれば小柄でシャープな本馬にとって長距離戦がベストで、国内GⅠを狙うとなれば天皇賞(春)がエリザベス女王杯と同じぐらいか最も勝機があるのではないでしょうか。前走のダイヤモンドSの1,3着が阪神大賞典の1,2着ということで長距離戦では互角の走力を有する期待はありますね。俊敏性が問われると苦しくなる恐れがあるため、ペースはポイントです。


◆ヒンドゥタイムズ×団野大成J(出走回避)

▼コース適性
・コース:B | 距離:C | 重馬場:A

体型や筋肉量、繋ぎの造りからして馬場が渋るほどに良さが出るタイプ。肉付きが良く、ハービンジャー×ディープインパクトという配合ではあるものの距離延長がベターとは考えにくいところではあります。腹袋の大きさからしても距離適性やコース適性度外視の不良馬場で行われるようならば…といったところでしょうか。


◆プリュムドール×和田竜二J

▼コース適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:A

ゴールドシップ産駒らしいフットワークタイプで、2走前の万葉Sは外々を回る競馬で適性等の評価は度外視でコース適性自体は特段問題は無いと思います、決め手比べや後半のスピード+持続力を問う競馬よりもワンペースで淡々とスタミナを問う競馬がベター。母方がフレンチデピュティやジェネラスといったパワータイプが配置されながらも主張自体が強くなく、父のストレッチ性を継承した印象。また、タニノクリスタル内のPrince Bioを拾う影響、やや重厚に差す競馬が特徴と言えます。


◆ワープスピード×三浦皇成J

▼コース適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:B

母ディープラヴからステイヤーのディヴァインラヴが輩出されるように、この母が与える距離適性の影響は大きく本馬も長距離は守備範囲。母方の奥にあるIncludeが持つTurn-toの多重クロスやHyperion×Son-in-Lawを含むHidden Talentとウインドインハーヘアの牝系を呼応させた効果によるものと見ております。また柔らかさを引き出す血脈が多く、それゆえ跳びが非常に大きいタイプに発現。回転力が無いためキレと瞬発力が問われるダイヤモンドSのようなレースは不得手な印象で、俊敏さが問われると後れを取る可能性がありますね。ちなみに本馬もドレフォンの牝系にあるBitty GirlがHabitat×Princely Giftの構成ですから、京都外回りのキーとなる血脈は内包しています。


◆ブローザホーン×菅原明良J

▼コース適性
・コース:A | 距離:A | 重馬場:A

父エピファネイアらしい前躯の駆動の良さではありますが、不良馬場も対応するのは母方のノーザンテースト×Tom Rolfeの組み合わせによるパワーの底上げと小柄な馬体という特徴によるところ。馬場が渋るのはプラス材料で「京都×重馬場」となれば適性自体はメンバートップの序列でしょう。前走の様な速さも問われる展開では小柄ゆえビハインドを抱える可能性がありますが、坂の下りにおける走りの良さがあり前走より差を詰めてくるのではないでしょうか。


◆ディープボンド×幸英明J

▼コース適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:A

一昨年の阪神大賞典以来勝ち星から遠ざかっているわけですが、得意とする長距離戦でも勝てなかった理由としては本馬の好走レンジから外れたレースになったという部分はありました。前走の様な中弛みを挟んでからL5Fを57秒で走破するような中距離質なスピードが必要な競馬ですと苦しくなりますし、Tom Fool的Halo的に燃費の良いタイプですから全体的にタイトで消耗度の大きなレースがベストでアドバンテージも作れます。馬場の影響を受けないタイプではありますが、相手の脚を削れる重馬場ですとチャンスが巡りやすいですね。叩き良化型で、フォトパドック的に状態は上向きです。


◆タスティエーラ×J.モレイラJ

▼コース適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:A

前走の大阪杯では理想的な競馬ながらも大敗しており、本馬の場合は一層ステイヤータイプに寄ったのではないかという仮説を立てています。昨年の皐月賞前の段階から菊花賞での本命視していたわけですが、ステイヤー適性は現役屈指。菊花賞は速い脚が要求される中で決め手で圧倒的に上回るドゥレッツァの2着でしたが、より消耗度が問われるレースとなればBold Ruler的な本馬にもチャンス。コース適性で上を行く馬がいるため、距離適性の優位性を生かすべく12秒台が淡々と続くような流れになってほしいところです。


◆ゴールドプリンセス×田口貫太J

▼コース適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:A

重馬場実績の通り基本的に馬場が渋る程に良さが生きるタイプ。走法に関して言えば父ゴールドアクターというよりは更に遡ってグラスワンダー的Roberto的な要素も発現したステイヤーという印象を受けます。阪神の方がベターで京都替わりで更にパフォーマンスを上げるかは疑問。また、過去最高斤量+初重賞という未経験な部分を前にいきなり対応しきれるかは難しいと見ております。


◆シルヴァーソニック×M.デムーロJ

▼コース適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:A

休養明け初戦であった前走は休み明けの分か前進気性があってハミを噛んでしまい惨敗。一度使うことでガス抜きが出来ていれば、消耗度を抑えたレース運びが出来るはずで、昨年3着の実績がある同舞台での巻き返しへの可能性はあります。父父ステイゴールドがPrincely Gift持ちというのは京都外回りには武器。好位からのレースが基本スタンスですが、昨年の天皇賞(春)はペースに合わせて中団後方から好走。レンジの広さは一つ大きな点で、やはりポイントは8歳という年齢かと思います。


◆サヴォーナ×池添謙一J

▼コース適性
・コース:B | 距離:C | 重馬場:C

キズナ産駒らしいパワフルな馬体で筋肉量も豊富な点を見ると3200mに適性があるとは思いにくいのですが、それでも菊花賞は5着に入るぐらいですから実力はあります。俊敏な脚を使えない上に筋肉疲労という懸念もあるため、なるべくペースを均一にして出来るだけ省エネな競馬を体現できるかがポイントかと思います。坂の下りを見るに、京都適性自体は問題なさそうです。


◆マテンロウレオ×横山典弘J

▼コース適性
・コース:C | 距離:B  | 重馬場:B

昨年の天皇賞(春)は5着に入っていますが、これは展開と本馬の立ち回りを生かす横山典Jの見事なレースメイクが噛み合ってのものと見ております。母方がブライアンズタイム×Danzigですから、外回りで脚を伸ばすというよりは小回りで立ち回りの巧さを生かす形がベスト。コース適性的には劣ると見ているわけですが、先行馬不在の中で先行+内で完璧に立ち回ると不気味なところではあります。


◆ドゥレッツァ×戸崎圭太J

▼コース適性
・コース:A | 距離:B | 重馬場:C

母方のFruitionがHyperionやDonatelloのクロスやAloeの牝系でありLady JuniorとAloeを経由しSow in Lawをクロス持ち。さらにFruitionの父ラインゴールドがPrincely Giftの系譜ということで、血統的相性はメンバートップクラス。菊花賞の強烈なパフォーマンスは上がりの速さも問われたことに加え、京都とのコース相性も要因にあったと思います。ただ菊花賞を制しているとはいえ典型的なステイヤータイプではなく、全体的に淀み無い展開よりもL2Fで速い脚が問われるような決め手を問う競馬ならばベスト。戸崎Jへの乗り替わりとはなりますが、過去にタッグを組んだ経験もあり柔らかく乗りこなす騎手ですから余程のスローにでもならない限り折り合いを欠くといった心配もないかと思います。


◆スカーフェイス×松若風馬J

▼コース適性
・コース:C | 距離:B | 重馬場:A

本馬の場合は母父クロフネの影響も受けた体型体質で北米パワーが一つ特徴であると考えております。アクションも強めであり繋ぎの造り的にも馬場が渋る方がベター。クロフネの影響という記載をしましたが、前走は初の2600mの距離延長にも4着に入ってきたのはキーフライヤーの牝系で伯父にスズカマンボという母方のステイヤー血脈によるところと見ております。ただ京都3200mという舞台が合うかと問えば疑問符が残りますので、いっそL3F戦ぐらいに極端な競馬となれば大穴を開ける可能性が出てくると思います。


◆テーオーロイヤル×菱田裕二J

▼コース適性
・コース:A | 距離:A | 重馬場:B

胴長脚長に加えて余計な肉付きもない馬体は典型的なステイヤー体型で、中距離戦では追走力が問われるため凡走する点からも本馬は生粋のステイヤーであると見ております。今年はダイヤモンドS⇒阪神大賞典と長距離戦を使い続けての参戦となりますが、フォトパドックを見る限りは更に仕上がった状態。Habitat≒Kris.Sのニアリークロスを持ちますから、初の舞台となる京都でも対応は出来るのではないでしょうか。そのニアリークロスと体型を起因とするストライドはメンバー屈指の持続力を生み出し、前走の様な中間で緩んでからの後半持続戦となれば崩れることは考えにくいですね。


◆メイショウブレゲ×酒井学J

▼コース適性
・コース:A | 距離:A | 重馬場:B

Princely Giftを持つ父ゴールドシップにSecretariatのクロスも奥に持つ母メイショウスイズキという血統らしく、坂の下りにおける走りは良いですね。昨年の古都Sで外を回りながらワープスピードに迫る走りを見ても京都というコース相性は好相性。直線の走法自体はゴールドシップと重なるところもあり、変にアップダウンが起きる展開よりはワンペースで淡々と走る方がベターなのかと思います。前走は変わらず後方競馬でテーオーロイヤルとは差が付きましたがワープスピードとは0.6秒差。コース適性のアドバンテージによって、前走のメンバー相手に対してなら着順が入れ替わる可能性は十分でしょう。


◆チャックネイト×鮫島克駿J

▼コース適性
・コース:B | 距離:B | 重馬場:A

ハーツクライ産駒らしい成長曲線を描き、今年のAJCCで待望の重賞タイトルを奪取した本馬。コース・距離ともに幅広く対応できるレンジの広さが一つの特徴ではありますが、ややズブいところがあるため瞬発力はウィークポイント。父も母父も中距離タイプゆえシャープな造りであるのも頷けますが、それだけに出来るだけ持久力を問う展開の方がベターであるとは思います。上記にてコースへの対応力の広さに関する記載をしましたが、母方のDynaformerやKingmambo、Shapiro's Mistressを見るとNureyev×Roberto、Eight Thirtyと急坂や小回り適性を呼応させるもので、初の京都外回りに対して血統的な観点から言えば他馬と比較して一枚落ちする印象です。


◆スマートファントム×岩田望来J

▼コース適性
・コース:C | 距離:B | 重馬場:A

父母相似配合に近い配合ではありますが、特徴としては父ハービンジャー的な要素が強く発現しており馬場が悪化するほど強みが生きる前肢の捌きをしていますね。そういったデインヒル的な要素が強く、それゆえ京都との相性が良いとは思えず個人的に欧州へ遠征すると"らしさ"が出てくるのではないでしょうか。一発を狙うには、天気の恩恵は必須でしょう。


◆ハピ×浜中俊J

▼コース適性
・コース:C | 距離:B | 重馬場:A

前走の大阪ーハンブルクCが初の芝レースとなりましたが、直線の手ごたえが思ったよりもあり結果として進路が開かずに凡走とはいえ長距離のリステッド前後のクラスに対応する走力はあるようです。特に2000m超の適性としては、Flower Bowlと3/4同血にあるYour Hostessに遡る牝系から由来するスタミナが一つ理由にあるのかと思います。(5代母From Sea to Seaについては、Flower Bowl≒Your Hostessを含む中長距離型な相似配合)ただ、GⅠレベルとなれば受けるプレッシャーが変わりますし、特に今年のメンバー的に末脚の強度が問われる可能性があるため本馬の適性とは外れる可能性があります。


◆メロディーレーン×?J (除外)

▼コース適性
・コース:C | 距離:A | 重馬場:A

前走は軽斤量等もあって3着と好走していますが、やはりGⅠクラスとなると同斤量になる点やメンバーレベルの向上を鑑みると馬格で劣るビハインドは気になる点ではあります。ステイヤー適性は今更語る必要が無く、オルフェーヴル×Motivatorという配合に加えて馬体重も軽いので不良馬場+消耗戦といった恩恵は欲しいところです。





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