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ブルース名盤紹介8 BLUES BEFORE SUNRISE/LEROY CARR,SCRAPPER BLACKWELL, JOSH WHITE

戦前ブルースが続きます。
今回はリロイ・カーの名盤、
“ Blues Before Sunrise”
について書きます。

このアルバムを聴くにあたり
参加メンバーについては、
ぜひ知っておきたい所です。

・リロイ・カー 
 Leroy Carr(1905-1935)
 ピアノ、ボーカル

・スクラッパー・ブラックウェル
 Scrapper Blackwell
 (1903-1963)ギター

基本メンバーはこの2人。
ピアノとギターのデュオによる演奏です。

(ついでに、もう1人。
3曲のみ参加している、
ジョッシュ・ホワイト
というギタリストもいます。)

まずはギタリストの
スクラッパー・ブラックウェル
について。

特にブルースにおいては、
主にギターが弾き語りの伴奏に
使われる事が多かったのですが、

その場合、
歌のバックを支えるために、
どうしてもせわしなく
なりがちです。

しかし、このデュオでは、
伴奏にリロイカーのピアノがあるため、
ギタリストはリズムやコードを、
キープして演奏する必要がなくなります。

コードやリズムキープから
解放されたブラックウェルは、
単音による演奏で
ゆったりとした、
味わい深い音楽作りへと
向っていきました。

カーのリラックスした歌も、
まるで暖炉の前にいるような
暖かさを放っています。

曲を聴いていくと、
構成がはっきりしており、
しっかり作り込まれた印象ですね。

その洗練されたスタイルは、
「シティ・ブルース」
と言われ、ヒットしました。

少し古いですが、フォークに対する
ニュー・ミュージックのような
ものでしょうか。

多くの人が、カーの歌を歌ったり、
真似たりしたそうですが、
後に出てきた、
ロバートジョンソンも、モロに
影響を受けているのがわかります。

曲のタイトルも、
なんかおしゃれで
かっこいいんですよね。

↓ざっとこんな感じです。

曲目
1.MIDNIGHT HOUR BLUES
ミッドナイト・アワー・ブルース
2.MEAN MISTREATER MAMA
ミーン・ミストリーター・ママ
3.HURRY DOWN SUNSHINE
ハリーダウン・サンシャイン
4.CORN LIKKER BLUES
コーン・リカー・ブルース
5.SHADY LANE BLUES
シェイディー・レイン・ブルース
6.BLUES BEFORE SUNRISE
ブルース・ビフォア・サンライズ
7.TAKE A WALK AROUND THE CORNER
テイク・ア・ウォーク・アラウンド・ザ・コーナー
8.MY WOMAN’S GONE WRONG
マイ・ウーマンズ・ゴーン・ロング
9.SOUTHBOUND BLUES
サウスバウンド・ブルース
10.BARRELHOUSE WOMAN
バレルハウス・ウーマン
11.I BELIEVE I’LL MAKE A CHANGE
アイ・ビリーブ・アイル・メイク・ア・チェンジ
12.BOBO STOMP
ボーボー・ストンプ
13.BIG FOUR BLUES
ビッグ・フォー・ブルース
14.HUSTLER’S BLUES
ハスラーズ・ブルース
15.SHINING PISTOL
シャイニング・ピストル
16.IT’S TOO SHORT
イッツ・トゥー・ショート

アルバムタイトルからして、
「ブルース・ビフォア・サンライズ」
と、なんかオシャレ。

さて、今日は、
タイトル曲をピックアップします。

ついでに、
スクラッパー・ブラックウェル
という名前も、またカッコいい。

「リロイ・カーを聴いた」

ではなく、
「リロイ・カーと、
スクラッパー・ブラックウエルの
デュオを聴いた」

と言いたいところです。


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