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ブルース名盤紹介15 Best Of Blind Lemon Jefferson/Blind Lemon Jefferson

録音史に残る
ブルースマンとしては
最も古い時代の人。

テキサス出身で
「テキサス・ブルースの父」
と呼ばれています。

初めて録音されたのは1926年。
録音された曲数は100曲近く。

“Long Lonesome Blues”
という曲が彼のレコード・カタログの
最初にきますが、

タイトルも含めて印象的なのは、
2枚目のSPになった

”Jack O' Diamond Blues”

でしょう。

コインコイン、と爪弾かれるイントロに、
”Jack O' Diamond Blues”の叫び。

まさに、1つの時代が到来したような
インパクトを感じるんですよね。

エルヴィスが、
テネシー州メンフィス、
サン・レコードのスタジオで
”That's All Right”を歌ったように。

ビートルズが
”I Want To Hold Your Hand”
でアメリカ上陸したように。

テキサスの大地にその産声を轟かせた
ブラインド・レモン・ジェファーソンの
”Jack O' Diamond Blues”

これは1つの時代の到来です。

ダイアのジャックは
お遊びには厳しすぎるカードだ

ダイアのジャックは友達を奪う
ダイアのジャックで大儲け

ダイアのジャックに泣かされた
死ぬまでギャンブルはしねえ

ダイアのジャックは
お遊びには厳しすぎるカードだ

現代に生きる我々にとって
このような音楽をどう捉えていいか、
難しく感じるかもしれませんが、
歌詞の意味がわかると、
少し親しみやすくなりますね。

“Match Box Blues”

ジェファーソンの発表が1927年。
そして30年後の1957年に、
カール・パーキンスが
“Matchbox”として改作し、
さらにその後数年経ち、
ビートルズにカバーされたのは有名。

この曲のおかげで、
我々現代人とジェファーソンは
ビートルズから、
カール・パーキンス経由で、
スムーズにつながる事となりました。

つづいては
”That Black Snake Moan”
”Prison Cell blues”

これらの曲の音程の動きの、
不気味で癖になる感じが
聴きどころです。

最後に来るのが、
”Jack O' Diamond Blues”
に先立つこと1925年に、

Deacon L.J. Bates

という変名でデモ録音された、
ちょっと気配の違う
ゴスペル調の曲

”All I Want Is That Pure Religion”です。

オラーウォンイザット
ピューレリージョン
ハーレルー
ハーレルー

と一緒に口ずさんでると、
何とも言えず、心が落ち着いてきます。

”Jack O' Diamond Blues”
を最初に、
そして
”All I Want Is That Pure Religion”
を最後に持ってきた編集者に
アーティストに対する愛を感じました。

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