ソーシャルチャレンジャープロジェクト①

「社会課題に挑戦するエンジニアを育成することが日本の成長ドライブに欠かせない。」

数年前にこの考え方に出会ってから、僕の仕事における考え方がガラリと変わった。

ここ最近の僕自身の活動をまとめてみる。

1)ソーシャルチャレンジャー事業の立ち上げ

http://garakuta.tokyo/socialchallenger

2018年の夏の終わり。
我楽田工房でのイベントや地方行政の関係人口創出事業などで今まででは考えられない数の自治体と交流を持ち、取引をしながらも成果を出すことのできない日々に焦りが募っていた。

成果を出すことのできないというのは少々意味合いが違う気もするが、本質的には正しい。

自治体の関係人口創出事業の多くは、その自治体と関わる人が相対的に増えれば成果と考えられる。極端な話ある村の番組をテレビで見る。その番組で芸能人が食べていた郷土料理が美味しそうで、一度食べに行きたくなった。これでも関係人口にカウントされる。

最初の頃は、我楽田工房で地方の食材を食べて交流するイベントを数多く開催し、僕自身も大いに楽しんでいた。地方の新鮮な食材は美味しい。本当に美味しい。

何度でも言う。本当に美味しい。

でも、このままイベントをしているだけで本質的な課題解決に繋がらないことは参加者も、主催者である僕らや行政職員も分かっていた。ただ何をすれば良いのかが分からない。集まれば何かが起こると信じて集まり続けた。新たな人の繋がりや仲間が増えるという副産物は僕らに生まれたが、地域に対しての成果は生まれなかった(と言って良い)。

そんなある日、内閣府の資料をWebサイトからダウンロードして流し読みをしていた。僕の目に飛び込んできたのが「Society5.0」というキーワード。サイバー空間とフィジカル空間の融合など複雑な内容ではあったが、直感的にSociety5.0の実現こそが超高齢少子化社会に突入している地方が取り組むべきことだと思った。

というのも、国策で取り組んでいるSociety5.0は基本的に生活者のリアルな情報をデータ化しないと意味がない。生活者である地域住民を置いてけぼりにできない政策である。さらに、国策に取り組むのは基本的には大企業である。メーカーやSierが旗を振ることになる。地方自治体にとってチャンスなのはここが大きなポイントだと感じた。社会課題を可視化することで、メーカーやSierが社会課題を解決する実証実験+社会実装までをその地域で行い、地域は社会課題の解決に取り組んでいる地域として注目される。大学進学の為に都市部に出ていた若者も最先端のプロジェクトが地元で展開されていれば確実に帰ってくるし、地域住民や行政職員のリテラシーも上がっていく。外部からも視察に訪れる人が増える。まさに好循環につながる。

こんな妄想をムクムクとしながら、まずは一緒に活動するパートナー企業を見つけなければと動き出した。

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