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ONE LIFE

こんにちは!
現在、全部で13枚ある倉木麻衣さんのアルバム、
すでに6枚分のレビューを終え(番外編が3本あるのでもう既に後半になってはいますが)、後半戦にいきます!

「ONE LIFE」2008.1.1リリース

アルバム概要

倉木さんの7枚目のオリジナルアルバムになります。前作「DIAMOND WAVE」までは「GIZA studio」からのリリースでしたが、今作から倉木さんが移籍したため、「NORTHERN MUSIC」からのリリースとなっています。

その影響か今作からビーイング外部からの作曲家・編曲家が多く起用されるようになりました。

アルバムテーマはタイトル通り「一つの人生」となっており、倉木さんの経験などから描かれる人生の中での様々な出来事を描くかのような楽曲がまとめられています。

また、もう一つのアルバムコンセプトとして、「原点回帰」が謳われており、倉木さんの1stアルバム「delicious way」の雰囲気を彷彿とさせるようなR&B色が強めな楽曲が多く収録されていることも大きな特徴です。

1.One Life

表題曲です。倉木さんがニューヨークに滞在されたときにできた曲らしく、ニューヨークの映像が使われたPVもあります。かなり大人っぽいサウンドですが、メロディラインは特徴的で耳に残りやすいキャッチーな名曲です。
対して歌詞の内容はストレートで、「負けないで One Life」というフレーズから始まるように、「自分らしく生きていこう」というようなメッセージが感じられます。
「I’ve gotta everything that you want and baby I can tell that you like what you see...」
の部分なんかは聞いていたら絶対口ずさみたくなると思います。

2.I Like it Like that

さらにダークな雰囲気にのめり込んでいくのがアルバムの印象としてよきです。恋人との関係を歌っているようで、あくまで「自分はどう生きていくのか」という部分にスポットライトがあたっている感じがしますね。

3.one for me

R&Bテイストのバラードですが、韓流ドラマの主題歌感があります。それもそのはず、この曲を手掛けられたのはかの「冬のソナタ」のテーマ曲を作られた方だそうです。
内容としては切ないですが前向きなラブソングになっています。倉木さんの曲としてはこのタイプの曲はありそうでなかったものですね。
ここまでの3曲でこの「ONE LIFE」というアルバムの世界観が決定づけられている印象です。
次からどんどん広がっていきます。

4.Born to be Free

A3チャンピオンズカップ2007のテーマソング(かつて行われていた日中韓共同のサッカー大会です。翌年もこの曲がテーマ曲にこの曲が使われる予定でしたが、諸事情により開催中止となり、そのまま復活することはありませんでした)です。
ラテンとサンバ風のアレンジになっていて、大人しめな曲が多い今作の収録曲の中では1番のアゲ曲です。
タイアップ先の影響もあって、初披露は中国となり、中国語バージョンも存在しています。
これをきっかけに倉木さんは中国方面へ様々な活動で行くようになったり、あるいはスポーツ系のタイアップが増えたり(倉木さんもスポーツを観戦する機会が増えたそうです)と、今後の倉木さんの活動に大きな影響を与えた一曲であります。
歌詞の内容としては、スポーツ主題歌なのもあって、熱苦しいくらいの応援歌になっています。

5.白い雪

25thシングル、名探偵コナンEDテーマです。
この時期にリリースされた楽曲の中では随一の知名度がある楽曲だと思います。
言わずと知れた大野愛果さんとのコンビですが、やはり大野さんの曲のメロディラインの美しさは素晴らしいですね。
アレンジも素敵で、本当に冬の街をイメージできますし、そこでの人の温もりだったり、恋愛模様だったりを歌詞だけでなく、サウンドで感じることができます。そういう意味で曲1つとしての世界観の完成度としてはかなり優れたものなのではないでしょうか。
そして2コーラス目サビ終わりからの盛り上がりが本当に最高です。

6.Silent love ~open my heart~

27thシングルの1曲目で、正確にはこのシングルから「NORTHERN MUSIC」からのリリース、外部クリエイターの起用になっています。
「白い雪」から約1年後にリリースされた冬のバラードですが、「白い雪」とはまた違った魅力があります。
R&B感は薄めかつJ-Popぽさが増してはいて、今までの曲とは明らかに雰囲気が違う仕上がりになっています。賛否両論あったそうですが僕はこれはこれでいいと思います。

7.everything

再び最初の曲のようなR&B感強めなアルバム曲に戻ります。テンポは早めですがどちらかというとしっとり系の楽曲になっています。内容としても「恋人との再会」みたいな暗めでありながら前向きな内容になっていて「生きる」ということが描かれています。

8.Season of love

26thシングルで、リリース日はバレンタインデーでした。その時期の通りラブソングではありますが、華やかというよりはかなりダークな雰囲気で、大野さん×Cybersoundの王道安定コンビで、デビュー当初の雰囲気が復活しています。このシングルから原点回帰が始まっていたのかもしれません。僕も最初はあまり入って来なかったのですが、聞いてるうちにどんどんいい曲になっていきます。かっこよさで言ったら今回のアルバムの中でトップレベルです。

9.secret roses

さらにマニアックな雰囲気に浸っていきます。
R&B要素が濃くなるのはもちろんのこと、ジャズっぽさ(?)も混ざってきていて、何とも不思議な浮揚感のある曲です。
歌詞の内容もちょっと大人っぽくて妖艶な雰囲気が漂っています。

10.Wonderland

曲名は華やかな遊園地なんかをイメージしそうですが、それとは裏腹にさらに加速するダークな雰囲気の集大成です。
作曲されたのが、僕の記事では初登場、初期の倉木さんの楽曲をいくつか作曲されている、誰よりもダークなメロディとアレンジが特徴的なYoko.Blaqstoneさんなのもあって、"らしさ"が全開です。といってもその割には明るい方かもしれません。それひ歌詞の内容は「everything」や「secret roses」と比べると純粋で「2人がずっと一緒にいられるワンダーランドへ行こうよ」みたいな感じ(?)です。
倉木さんの高音もすごく綺麗で、僕のお気に入りの曲でもあります。

11.BE WITH Ü

27thシングルの2曲目です。「Ü」の表記はもちろん「You」の意味ですが、記号的に上のチョンチョンが目、Uが口で「笑顔」のような表記になっています(シングルのジャケットのフォントはもっとわかりやすく😊こんな感じになっています)。
アルバム本編のラストを締めるにふさわしい、あたたかくて笑顔になれる一曲です。ライブでも終盤にみんなで盛り上がって大合唱みたいになれる曲です。作曲は徳永暁人さんです。こちらも"らしさ"が詰まっているなと思います。
曲調はR&Bというよりロック・ポップという感じですが、決してアルバムの雰囲気を壊すことはなく、優しく、あたたかく、締めくくってくれています。そして何よりも歌詞が素敵なんです。
「人生いろいろあるけど、一緒に頑張っていこうよ」みたいな、ただポジティブな言葉が並べられているだけではなくて、辛いこともあるけど、それをバネに〜、みたいなことが書かれていて、とにかく愛に溢れた元気が出る一曲です。僕もよく聞く大好きな曲です。

12.Over The Rainbow
(Bonus track)

ミュージカル映画「オズの魔法使い」の劇中歌のカバーです。カバーが倉木さんのオリジナルアルバムに収録されるのはこれが初めてになりました。
アルバムの雰囲気とも上手くマッチしていて、ボーナストラックでありながら、しっかりアルバムの中の1曲としての存在感もある、グッドなカバーです。

総評

原点回帰と銘打っているだけあって、今までになくダークなR&B色強めな楽曲が揃えられると同時に、より大人な雰囲気があったり、歌声の幅が広がったりと、まさに1stアルバム「delicious way」の進化版としてふさわしい一枚だと思います。

統一された世界観の中にも「Born to be Free」「白い雪」「Silent love ~open my heart~」「BE WITH Ü」と少し毛色の違う楽曲が収録されていますが、それにはそれの良さがあり、決してアルバムの世界観を打ち壊すことなく、互いを高め合っていて、むしろこれらの楽曲によって、「冬」や「生きること」というテーマをさらに色濃く強められてもいて、11(+1)曲全てが役割を持ち、完璧に織りなしており、とても完成度の高い作品です、

僕個人としても「Smile」に次いで好きなアルバムの候補の1つで、トップ3は固いです。(ちなみにもう1枚は今後また登場します)

最後に

今回は倉木さんの7thアルバム「ONE LIFE」のレビューをしました。前回の「touch Me!」より個人的に好きな作品なのもあってかなり聞き込んでいるので、前2回よりはちゃんとレビューできたのではないかと思っています。

頑張って語彙力伸ばしていきたいです!
今回も読んでくださりありがとうございました!

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