人の数だけ
自分の姿を世界で唯一見ることができない人、
それは自分。
鏡は反転しているから、絶対に自分を正確な見え方で見ることは一生叶わないこと。
だから、鏡で見る自分の姿に一喜一憂するなんて、あまりに浅はか。
20分のポーズの後の10分休憩では、なるべく部屋の様々なところに行って佇むようにしています。
そして、さりげなく皆さんの作品を見るんです。
描き手の中に、僕がいる。
生まれて初めて見る本当の僕がいる。
それも、描き手一人一人のなかに僕が存在している。
鏡で見る自分を基準にするならば
うまい!下手!似てねぇじゃねーか!カッコよく描けてるね!
なんて、極めて自己中心的なせっまーい観点でしか見れず、自分の品位を下げるんだろう。
絶対に自分の本当の姿を見れないのは自分ということを理解すれば、これほど美しくて、尊くて、生き生きとした世界が、自分以外のたくさんの人々の中に存在することに感動する。
自分を自分たらしめてくれてありがとう。感謝するとはこういうことなんじゃないかな。
シュッとスマートに足長に描く方や、力強い人の原始を辿るような顔つきに描く方、少しづつ少しずつ、小さいながらもシルエットから描く方など、
上手い下手などで評価されるなどあろうはずがない。
もっと人を大切にしよう。なぜなら、人の中でしか自分は存在できないのだから。
そして、自分も多くの人たちの命を吹き込む役割を果たそう。
生きることって、こういうことだ。
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