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「相手を落とすことで、自分は何の努力もせずに『勝つ』。他人の不幸は蜜の味、中傷、告げ口、秘密の暴露…。この卑劣な戦略を『価値低減傾向』と呼ぶ」

価値低減傾向

「価値低減傾向」とは、自分を高めるのではなく、相手をおとしめることで勝者になろうとすることです。

相手の悪口を言い、秘密を暴露します。

悪意を込めて、相手の品格を下げようと企むのです。

大人になっても使う人

この働きは、幼少期に親の愛情を奪い合うライバルである兄弟姉妹の間でよく利用されます。

この方法で上手くいって味をしめた人は、大人になってからも利用するようになるのです。

噂話が好きな人

皆さんのまわりに噂話を聞かせるのが好きな人はいませんか?

「これ絶対に他の人に言っちゃダメだよ」というのが決まり文句のやつです。

この人は、この決まり文句を何人の人に言ってるんだろうか?と思ってしまいます。

私の経験では、噂話で登場人物の品格を上げることは、まったくと言っていいほどありませんね。

ほとんどが面白おかしく脚色されて、登場人物をバカにして品格を貶める内容です。

卑怯で醜い行為

「価値低減傾向」は、相手をおとしめることで、自分は何の努力もせずに、勝利を手にしようとする、卑怯で醜い行為です。

アドラーは「この傾向は神経症的です」と言いました。

神経症とは、精神疾患と言えるほど症状が重篤ではないものの、日常生活に何らかの支障や生きづらさがあるような状態です。

この症状がさらに悪化すると、精神疾患になったり、もしくは、犯罪など反社会的な行為に走ったりする、とアドラーは考えました。

口は禍の元

「口は禍の元」とはよく言ったものだと思います。

自分の気に入らない人を中傷したり、秘密を暴露したりして、相手をおとしめることで自分がマウントを取り、勝者になったとしても、それは本物の勝利ではなく偽りの勝利だと思います。

「価値低減傾向」はSNSの普及で、さらに拡散して、その最悪な結果として命を落とすこともあり、深刻な状況だと思います。

この働きを多用するする人はいずれ、それがブーメランとなって自分に返ってくることでしょう。

そして、自分が本当に困ってどうしようもない時にも、誰も助けてくれる人はいなくなります。

「他人の不幸は蜜の味」の末路は悲惨だと思い知りましょう。


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