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「病気になれば、課題から逃れ、家族を支配できる。病人がこの便利な手段を手放すとは考えにくい」

疾病利得

疾病利得とは、病気になることで手に入れる得や利益、という意味です。

子どもの頃、熱が出て学校を休んだ時は、家族がいつもよりも優しくて、栄養をつけて早く良くなってねと、美味しい食べ物が次から次へと出てきた記憶はありませんか?

病院で注射できたら、欲しい物を買ってあげるから、なんてこともあったかもしれません。

これが疾病利得です。

学習する

疾病利得を経験することにより、「病気になると、いいことがあるのだな」と学習するのです。

そして、大人になってからも無意識に病気を利用する人も決して少なくないと言われています。

無意識にというところが厄介ですね。

風邪に限らない

これは、風邪に限りません。

うつ病や強迫神経症、広場恐怖症、片頭痛や神経症にも当てはまる、とアドラーは述べています。

しかし、本人は気づきません。

症状に苦しみ、原因を探して何とか治療したい、と真剣に思っているのです。

よりまし論

では、症状に苦しんでまで疾病利得を選択するのはなぜでしょうか?

病気は「たしかに苦しいのである。しかし、課題を解決する際に(解決できなくて)自分に価値がないと見えないために、大きな苦しみよりも今の苦しみを選ぶのである」とアドラーは言っています、

人生の課題による大きな苦しみより、病気による今の苦しみの方がましである、と考える訳ですね。

本当に苦しい時は迷わず逃げる

しかし、仕事でのパワハラなどで、こんな苦しみからもう解放されたい、と考えるまでに追い込まれたら、迷わず一旦その場から逃げましょう。

何よりも大切なのは命です。

その命さえどうにかしてしまいそうになったら、人生の課題とか言ってる場合ではありません。

先ずは自分の命を守ることを最優先にして下さい。

自分の病気はもしかして疾病利得かもしれない、と検証してみよう。



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