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小説 「つくね小隊、応答せよ、」

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第二次世界大戦末期。 東南アジアの、とある島。 米軍の猛攻により、日本軍は転戦(撤退)し続け、日本兵たちは、ちりじりに離散した。 そんな中出会った別々の部隊の若い日本兵の3人、…
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#創作

「つくね小隊、応答せよ、」(四)

その3つの影を見て、恐怖が弁存を包みました。 みっつの影は、薄くぼんやり白く光っています…

「つくね小隊、応答せよ、」(伍)

「…で?娘は、食われたのか?」 夜の闇の中で、仲村が訊く。 「ああ、そうだな。食われた。…

「つくね小隊、応答せよ、」(六)

光前寺は、信州駒ヶ根の山の麓の寺です。苔むす石垣と林の中の石畳。その長い道の先に、本堂が…

「つくね小隊、応答せよ、」(九)

天保といやあ、まあ今からだいたい100年くらい前だな。ばあさんが話してくれた話っていうの…

「つくね小隊、応答せよ、」(十)

「道雄、おい、道雄、大丈夫か?」 渡邉道雄はゆっくりと目を開ける。 目の前には、心配そう…

「つくね小隊、応答せよ、」(十九)

翌日。雨が降りました。 渡邉たち三人が服を脱いで雨を浴び、清水が女風呂について語り、仲村…