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マツケンサンバ問題

話題の、マツケンサンバ問題。
言いたいことはよくわかるし、最初の当該ツイートが大変攻撃的なのも、現場での感情をむき出しにしてしまったゆえなのだろうと推測します。

いくらマツケンサンバがラテン的なイディオムをまとっていてしても、あくまで大衆に受けた番外編的なコミックソング的立ち位置にとらえられるのは仕方のないことだと思います。
カトリーヌあやこさんが再発見したのか、コサキンでかかったのか、不思議な火の付き方をしたその出自もふくめ、クラブカルチャーの本筋と違う展開だったのは確かでしょう。

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じゃあ、歌謡曲として大衆にかつて受けつつも、クラブで再評価されたあたりはどういう感じでとらえたらいいんでしょうか。
とん平の「とん平のヘイ・ユウ・ブルース」だったらいいのか、杉さまの「君は人のために死ねるか」だったらいいのか、もっといえば「俺ら東京さ行ぐだ」は?…とかなっちゃうので、この場合はまだ熟成されていない段階、知る人ぞ知るってレベルまでいってないのでダサいってのはあったのかもしれません。
ただ、KEKKEさんはヒップホップの方なので、昭和のレアグルーヴもクラブミュージックととらえつつも、適材適所があると言いたかっただけの気もします…。実際このときの箱がどういったイベントをしていたのかははっきりわかりません。しかし、マツケンを流した本人のツイートは興味深い物でした。

リンク先の続きも読んどいてね♪
まっとうというか実に正論です。

しかし、何か引っかかるものもあります。その部分は…、たぶん伝統…というか、ゆずれないもの…いわゆる“こだわり”、に根ざしている、という部分ですかねぇ。

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話は変わりますが、以前レゲエシンガーのMINMIさんが、タイアップしたCMにIKKOさんが出演したことで炎上したことがありました。同性愛は、ラスタファリアニズムとは相容れない…というわけですね。MINMIさんはブログで「(中略)私はレゲエイコール反同性愛だとは思っていない。この音楽の力でもっとやれる事がある。」と反論した…とwikiにあります。
執拗に書き込みをしていた半愉快犯的なネット民はともかく、ステージ上で直接ディスっていたFIRE BALLも、実際LGBTにそこまで批判的ではないと思いますが、音楽としてレゲエの神髄を追求していく以上、ラスタ思想に敬意を抱いてほしい…と思っていたのだと思います。
それが“こだわり”というやつですね。

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これはあくまでそういったゆずれない部分が議論を呼んだ一例ですが、そうした“こだわり”は、マニアの戯言に過ぎない例もあるだろうし、時代とともに変わっていく側面もあります。
だから簡単には白黒つける問題じゃないですし、たぶんどちらもクラブカルチャーなりレゲエを盛り上げていきたい気持ちは一緒でしょう。

あああ、こういった話をすると、また先日の老害論につながってきちゃったぞ…イロイロ考えさせられます。


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