プロダクトづくり(書籍づくり)をやってみたら本当にしんどかった件
こんにちは!クライス&カンパニーの山本です。
好評御礼!
我々が執筆させていただいた、「プロダクトマネージャーになりたい人のための本」が発売となり、5日が経ちました。
おかげさまで様々な方から、
「予約したよ~」
「買ったよ~」
という有り難いお声をいただくとともに、出版社の方からも出だし好調の一報を受け、みなさまへの感謝の想いでいっぱいです。
前回、出版にあたっての想いを綴ったnoteを発信しましたが、
今回は執筆の裏話、もっというとプロダクトづくり(書籍づくり)を経験してみた感想をお伝えしたいと思います。
というのも、先日弊社顧問の及川さんからこんな熱いブログが・・・。
このブログは及川さん視点で書かれていますので、今回のnoteでは我々PM支援チーム目線で体験記をお伝えしようと思います!
結論を先に言うと、
「うわー、プロダクト開発(本の執筆活動だけど)ってこんなに大変なのね・・・しんどい。。。」
という話です笑
是非ご笑覧ください!
しんどかったこと①:
「誰のための本なんだっけ・・・」
一番初めの作業は、「我々はどんなコンテンツなら提供できるか」でした。
これまでnoteやPodcastで発信を行ってきていたので、「我々でも書けそうな目次」の作成からスタートしたのです。
これが1つ目の間違いでした。完全にプロダクトアウトですよね・・。
ざっくりとしたビジョン(「PMになりたい人がもっと増えてほしい。そのためのバイブルを作りたい!」)はありましたが、ユーザー定義も粗く、粗いが故に「ユーザーは何を求めているか、課題は何か」が考えられていませんでした。
結果として、執筆しながら目次や構成を作り直す必要があり(たぶん2~3回大手術しました)、絵に書いたような手戻りが発生しました。
「ユーザー課題を特定することが大事です」
と普段偉そうに言っていた自分を強く恥じました苦笑
しんどかったこと②:
「方向性がだいぶ異なる・・・」
ざっくりとしたビジョンはあったと書きましたが、まさにざっくりでした。
普段よく「PMは様々なステークホルダーが関わるので、ビジョンが大事。ストーリーテラーであることが肝心なんですよ」とアドバイスをしていましたが、全くできていませんでした(涙)。
今回は単独執筆ではなく、及川さんを含めると4人の共著です。加えて、出版社さんの目線もあります。ステークホルダーは多いのに、ビジョン(どんな本にしたいか。その目的)を十分に言語化、共有できていなかったと思います。
結果として、
・本の中でどこまで技術的な内容まで踏み込むか
・どこまで「転職」について触れるか(転職本? or キャリア本?)
・教科書的にするか、もう少しライトな読み物トーンにするか
等について執筆しながら4人で大激論をしました。
編集の方からは、
「しっかり各々が思っていることをまず吐き出して、そこからすり合わせるのがいいですよ」
というアドバイスをいただきましたが、本当にこれが肝だったと思います。
今となっては笑い話ですが、初版締切間際の年末年始(追い込み時期)に及川さんの考える方向性と大きなズレが発覚した時は、期限のことも相まってかなり焦りました笑
しんどかったこと③:
「せっかくここまで書いたんだし・・・」
1つ目、2つ目と関連するのですが、十分にユーザーのことを理解せず、かつメンバーですり合わせが不十分なままで執筆してしまっていたので、期限間際に大手術が続発しました・・・。
結果として初稿期限が3~4回延長になったのですが(こんなことを見越してたぶん編集の方がバッファーを厚めに確保していた笑)、当然手術をするとなると過去の失敗バージョンはお蔵入りになります。
修正して活かせる部分もありましたが、大量の「なんだこれ、要らなくないか?」が発生しました。そして、結構な文字量が日の目を見ることなく葬り去られたと思います。
当然頭の中には「せっかく書いたのに・・・そんなに悪くないはずなのに」というモヤモヤが。
そして、つい口にしてしまった瞬間、及川さんから、
「それがビルドトラップですよ」
という温かい、そして厳しいご指摘が!
「!!!!」
と目をパチクリさせたのを覚えています笑。
このご指摘のおかげで、ビルドトラップを真の意味で実体験できました。
ただ、スッキリ腹落ちできた一方で、「こりゃ大変だ・・」という思いがジワジワジワジワと。
このあたりから、徐々に「もう早く終わりたい・・・」という負のマインドが増大していってしまったのが正直な気持ちです苦笑
しんどかったこと④:
「このくらいでもいいよね・・・?」
4つ目はまさにこの感情です。
大作を書き上げ、激論を交わし、大手術を乗り越えたにも関わらず、及川さんや編集の方からは、
「もっと良くするために●●を修正しましょう」
「ここは〇〇の具体例をもっと入れませんか?」
というご指摘の雨あられ。
Google Docsには処理しきれないほどのコメントが入り、泣きそうになりました笑
PM Conference2022の基調講演で「PMは面倒くさい生き物」というような発言があったと記憶しているのですが、まさにそうでした笑
(及川さん、本当に申し訳ございません!!)
でもそのおかげで、今のクオリティ、そして「世の中に出すからには良いものを」というスタンスを貫くことができたと確信しています。
それでも良いプロダクトができたと思います!
そんな悪戦苦闘だらけの執筆活動でしたが、及川さんの厳しくも愛あるご指摘や、チームメンバーの奮闘もあり、本当に素晴らしい書籍をつくることができたと思います。
ただ、素晴らしいかどうかはユーザーが決めるものですよね!
「プロダクトマネージャーはリリースしてからが勝負ですよ!」
という、よくお伝えするアドバイスが己に突き刺さります。
ここからもっと「PMになりたい人」をご支援できるようにチーム一同尽力してまいりたいと思います!
おわりに
いかがでしたでしょうか。
本の執筆という活動ではありますが、改めてPMの皆様の偉大さ、必要さ、難しさ、大変さ、有難さに気づき、理解し、感謝することができた経験になったと思います。
そして、今回の書籍執筆を通して、改めて多くの方にご協力をいただきました。
コラムにご登場いただいた小口知紀さん、黒澤隆由 さん、山崎聡さん、曽根原春樹さん(※書籍内ご登場順)、編集を担当してくださった翔泳社の渡邊康治さん、プロダクトマネージャーの実態についてご意見をいただいた浅越光一さん。
そして、厳しくも温かく伴走・ご指導いただいた弊社顧問の及川さん、本当にありがとうございました!!
そして長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
Amazon購入サイトのリンクを貼っておきます。ご予約いただけたらとてもうれしいです。
※レビューまで書いていただけたら著者3名、泣いて喜びます。
以下のPodcastでは見どころを紹介しております!
エピソードタイトル「54.書籍『プロダクトマネージャーになりたい人のための本』出版」
皆様のご感想をぜひお聞かせください。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
クライス&カンパニー
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