メンバー自己紹介　その①

プラットフォームデザインlabの活動内容報告の合間を縫って、メンバーの自己紹介も挟んでいきたいと思います。

改めまして、松本ゆいと申します。
現在は舞台の仕事はお休みし、4歳男子・0歳女子の二人育児をしています。

終わりなき家事育児の合間に見るNetflixが現在の癒しで、今はペーパーハウスを観ています。話がハードすぎて一話観るたびに疲弊するのですが、とんでもない非日常感がたまらないです。
ストレスが溜まった時に思いっきり辛いものを食べたくなる感覚と似ています。
あとオープニングが大好きです。緻密な白模型にデジタル加工を重ねた演出にかなりときめきます。

さておき、私と演劇の話しをしますね。
15歳の頃から地元の地域劇団で俳優として活動していましたが、
27歳で俳優としてはどうにもこうにも先に進めず、えいやっとスタッフに転向しました。

演出助手から始まり、舞台美術、演出部とオファーがあればなんでもやらせていただきました。
俳優の頃は自分が求めても求めても業界からは求められず、それが苦しかったのですが、スタッフ業を始めると、自分の仕事が次の仕事を呼んできて、更に人の輪が広がりまたそれが次の仕事に繋がり、自分の力で仕事がつながっていくことに、とてもやりがいを感じていました。

スタッフ時代は思い返すと本当に、人として強く生きていくためのノウハウを学んだ日々でした。

ただの自己紹介なのにもうすでに長文ですね。
すみません、ここからが本題です！

結婚を機に自然と子どもがほしいと思うようになったのですが、仕事か子どもか、の二択でかなり悩みました。

その頃多かった仕事は演出助手ですが、この仕事は基本的に稽古場にベタ付き、団体によっては公演期間中も演出部や映像オペの仕事を兼任するため、期間・時間拘束が長く、ただでさえ不器用な私が育児と仕事を両立するなんて到底無理だと思いました。

悩んだ末、子どもを産むにはリミットがあるという考えから、やっぱり今妊活をしよう、と決断しました。
その後幸運にも妊娠することができたのですが、やはり仕事はできなくなりました。
妊娠から出産・育児期の一年半くらいは物理的に働けないのですが、その後ですね。第一子が1歳過ぎたあたりの期間でありがたいことに何件か演出助手のオファーをいただいたのですが、

①子どもが保育園に行っている時間（9:00-17:00、内通勤時間を含む）しか稽古場にいられないこと。小屋入りしてもなるべく同時間内で。
②子どもの急な病気で休む可能性があること
③本番にはつけないこと
④ギャランティは都内の最低賃金以上であること（この交渉は団体によって異なるのですが）

以上の条件を出すとだいたい団体の方から断られました。
当然だと思います。夜間帯稽古の団体では時間が合わないですし、昼稽古の団体だとしても今までの半分くらいの馬力にしかならないので、そこに予算を割くことは難しいと思います。
ただこちら側の条件を譲る訳にはいかなかったので、その通り申し上げていたところ、自然とオファーはこなくなりました。

無理くり調整して、2現場だけ演出助手をしましたが、それきりもう丸3年、現場にはついていません。

ということで現在は近所でアルバイトをしているのですが、育児と両立するのにこの職場は最高なのです。
何がいいかと言うと、

①一日の勤務時間はぴったり5時間。早出・残業一切なし
②土日は完全休み
③（子どもの急病などの理由による）当日の遅刻早退・欠席問題なし
④産休・育休・その他有休完備

今までの働き方と本当に真逆です。
コールセンターで働いているのですが、この仕事は人海戦術なので、毎日たくさんの方が勤務しています。
一人二人が当日欠員になっても問題ないように人員配備されています。
この環境が今の私にとって（家族にとっても）無理なく過ごせる最適解でした。

ただ、コールセンターのアルバイトは誰にでもできる仕事です。
一方、舞台の仕事は「あなただから」くる仕事です。

これは第一回の子育て座談会で参加者の方が言っていた言葉です。

舞台の仕事は、俳優もスタッフも代わりがいない。
だからこそみんなやりがいを持って続けているが、
だからこそ育児との両立が難しくなってしまう。

そこを何かしらの方法で助けることはできないか、と日々考えています。
15歳の頃からずっと関わり続けていた舞台の仕事です。形は違えど今後も関わっていきたいと考えています。

一般社会にはどんな子育て支援があるのか、舞台の現場ではどんな子育て支援が必要なのか、自分の経験をふまえ、今後のプラットフォームデザインlabの活動に活かしていきたいと思っています。

以上となります。
ここまで読んでいただきありがとうございました！