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高校現代文の5段階評価『2』の私が文章を武器にするまで

みなさんおはようございます、まつです。

毎回毎回、長い文章を読むのって疲れちゃいますよね。

そんなわけで今回の前書きは漫画にてお送りいたします。

ということで(?)、 今回は「高校現代文の5段階評価『2』の私が文章を武器にするまで」と題して、私自身のエピソードを語りつつ、文章が苦手な方に是非とも読んでいただきたい書籍を紹介します。

文章から逃げ続けた学生時代

みなさんは文章を書くことは好きですか?

私は今でこそ苦手意識はなく、まあまあ好きと言えます。

しかし、学生時代はとにかく文章を読むことも書くことも苦手で、とりわけ国語・現代文の授業が大嫌いでした。

国語が苦手だと自覚したのは小学校高学年のこと。他の教科はテストで100点が取れても、国語だけはどうしても自由記述の問題でつまづいて100点が取れずにいました。

義務教育中の夏休みの宿題の定番・読書感想文では、最低でも原稿用紙2枚は書かないといけないのに、1枚分書くのがやっとでした。そもそも、活字を読むこと自体がまず苦手なので、読書感想文の課題図書を読み切るだけでも精一杯でした。

中でもトラウマだったのが高校3年生の、とある現代文の授業でのこと。

よくある「50字以内で要約しなさい」的な問題で指名され、黒板に回答を書くことになってしまいます。その回答があまりに的外れで、クラスメートの目の前で教師からボロクソに言われ、大号泣して教室から出て行き授業が終わるまで保健室に籠った、ということがありました。

受験に向けて周りの成績は伸びていく中、高校3年の現代文の成績は5段階評価で『2』でした。

そして私は大学には通っていないのですが、高校生当時、大学に行きたくなかった理由の1つは「こんな私が毎回授業後に何千字のレポートなんて書ける訳がない」でした。

とにかく文章なんて大っっっ嫌いで、文章を読むこと、書くことから逃げ続けていたのです。

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』との出会い

そんな私も、なんやかんやあって無事に広告の制作会社へ就職します。

基本的には編集の仕事なので、自ら手を動かしてデザインを組んだり文章を書いたり……ということはありません。

しかし、冒頭の漫画で触れたように、入社半年ほどで文章を書く機会が訪れてしまいます。そして、あそこまでこっぴどく叱られてはいませんが、まあ結構なダメ出しを食らいました。

そんなとき、文章馬男先輩に出会……

った訳ではなく(笑)、ネットで「文章がうまくなるコツ」的なことを調べていたときに辿りついたのがこの本でした。

古賀史健 著『20歳の自分に受けさせたい文章講義』(星海社新書)

文章に対して苦手意識をもっている、あらゆる人に是非とも読んでほしい一冊です。

沢山の方に読んでいただきたいので、詳しい内容には触れません。私が特に感銘を受けた部分だけ引用しつつ簡潔に紹介します。

この本は4つの講義と、その前段にあたる「はじめに」「ガイダンス」で構成されています。

そして前段の「はじめに」でいきなり、私はなぜ文章が苦手なのか—— その理由が判明してしまったのです。

義務教育から高校、大学と、記憶を丹念にたどってほしい。作文や読書感想文は山ほど書かされた。しかし、“書く”という行為の意味や意義、そして具体的な技法にまで踏み込んだ授業を、受けたことがあるだろうか?
(中略)
「文章の授業といえば、作文があったじゃないか。いろんなテーマで書かされ、赤字で添削される作文は”書く“ことのトレーニングだったはずだ」
 たしかに作文はあった。赤字で添削されたり、寸評を添えられたりした。句読点のルールや原稿用紙の使い方なども教わった。しかし問題は、文章の書き方・組み立て方を体系的に教わってきたか、ということだ。

こんなにも頷きながら読んだ文章が未だかつてあっただろうか、と思うほど納得させられました。

思い返せば、私は小学校から高校までの12年間の教育の中で、文章の書き方の具体的な技法を教わったことなんて、一度もありませんでした。これでは文章を書けなくても当然じゃないかと、このとき初めて気付かされたのです。

ちなみに、このあと「小学校の作文」に関する著者の見解が展開されるのですが、それもかなり納得のいくものとなっています。

大切なのは「たくさん書いてみること」

「はじめに」終わると4つ(「ガイダンス」もかなり重要なので実質5つ)の講義が始まります。

ガイダンス~2講までが特に「文章が書けない」という方に読んでいただきたい部分です。ここでは、「文章を書くことは頭の中を翻訳すること」「文体とは何か」「文章の構成の仕方」といったテーマに触れられています。

文章が苦手だった私にとっては、どれも目からウロコな内容ばかりで、この投稿を書いている今でもとても役に立っています。

3~4講は、より人に伝わる書き方のコツが触れられていて、「誰に伝えるか」「推敲の大切さ」といったテーマが書かれています。こちらは文章力を更にステップアップさせたい、という方にもおすすめです。

ちなみに私は200ページくらいの文庫本ですら、まともに読破できない程の活字嫌いですが、この本はそんな私でもサクサク読み進められるくらい、読み易いです。

ここまで『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の紹介をしてきました。特に文章が苦手な方にとっては、一通り読むことで様々な発見があるかと思います。

文章が大嫌いだった私も、この本に出会って以降は文章に対する苦手意識が段々と薄れていき、今では寧ろ得意とすら思うようになりました。

こうしてnoteという文章投稿が中心のSNSを始めたり、(これは運要素が強いですが)たまにライターとして記者発表会の取材や、各界で活躍される著名人にインタビュー取材をし、web記事を書く仕事を依頼されるようにもなりました。

最後に1つだけ触れたいことがあります。この本を読んだら自然に文章力が上がるかと言うとそうではなく、「読んだら内容を忘れないうちに定期的に文章を書くこと」が大切だと、私は思います。

実を言うと私自身、この本を読んですぐに思うような文章が書けるようになったかというと、そうでもないです。

しかし、繰り返し、繰り返し書いているうちに本の内容が身につき、次第に思うような文章が書けるようになっていったのです。

外出自粛が長引く今日この頃。

「noteは気になるけれど文章にいまいち自信がない」というそこのあなた!

この機に是非、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んでnoteを始めてみませんか?

あとがき

冒頭の漫画は漫画家として活動されている、どんさん(Twitter:@redon59)に書いていただきました。 お忙しい中、本当にありがとうございました! 

漫画の内容は大方事実ですが、文章馬男先輩は実在しないのと、文章がうまくなっても残念ながらイケメンな彼氏はできません。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!