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久しぶりの登山。鍋割山。

今年に入って初めての本格的な登山は、12月に入ってからでした。コロナが大きな原因ですが、アウトドアなら、いいんじゃない?という気持ちは大いにありながら、少し登山から離れる期間が長くなると、途端に体力面が不安になってくる年齢。離れれば離れるほど、行きにくくなるという悪循環で、ひょっとするとこのまま登れなくなったりして、という予感が頭をよぎったりもしていました。

と偉そうに語れるほど、がっつり登っていたわけでもなく、まぁ中途半端に初心者だったというのもやめてしまう方向へたやすく流れそうになった理由のひとつです。

ところが、弊社のスタッフの女性がひとり、急に登山を始めると言い出しました。仲のいい友人たちにずっと誘われていて、一回行ってみることにした、とのこと。
そして、まずは高尾山に登るんですっていう話から、登ってすごくよかったからまた来週も行きます!なんて話を楽しそうにしてくれて、彼女は私が少し登ってたのも知っていたから、いろいろな話をするようになりました。話しているうちに、なんだか登りたい気持ちが少しずつ出てきて、まずは高尾山からねと、思ったのが先月のことです。

話は変わりますが、事務所を置いている場所が、自宅から車なら10-15分、公共交通機関を使うと45-60分、という微妙な位置で、長年自動車通勤を続けています。しかし、こうしてほぼ歩かない生活が長くなり、これをこのまま続けていると足腰が弱って本当に歩けなくなるという危機感が年々強まってきました。

そこで、コロナ禍真っ最中の昨年の10月から週に2回、歩いて会社に行く自分内プロジェクトをスタートさせて、8月は少し休みましたが、1年以上、続けることが出来ています。帰りはバスだったり、ダイチャリを使ったりするので、行きだけなのですが、3km を約 30-40 分歩くというのを続けているうちに、どこにでも歩きで出かけることが苦にならなくなってきました。

そして、高尾山が思ったよりも楽に登れたのです。少し足腰が強くなった実感がありました。とても嬉しくなって、登山仲間に報告したら、またみんなで登ろう、ということになって決まったのが今回の鍋割山。

スケジュールだけ決めて、情報を集めたのは直前だったのですが、読めば読むほど、結構キツそうなコースじゃないかとビビります。コースタイムも登りが3時間半、下りは2時間半 と休憩を入れなくても6時間コース。大丈夫か私。

大倉ルートで登ることになっていたので、車で四人で向かいました。5時にスタート、順番にメンバーと合流しながら、東名高速東京インターを入ったのが5時半くらいでしょうか。大倉バス停そばの大倉駐車場を目指します。6時半くらいに到着。ところが、すでに満車の表示。えええええ!!!!?どうする?とうろたえながら、そのまま少し登って行くと、左手に人影が。なんとこっちこっちと呼んでくださっています。空きスペースを利用して、車を停めさせてくださるようです。かなり広いスペースで、何台も車が並んでいます。そして、なんと500円という低料金で停めさせていただくことが出来ました。予定していた駐車場は800円と聞いていたので、超ラッキーではないですか!?

ということで、気を良くして、準備を整え、大倉バス停のトイレにてトイレも済ませ、いざ、鍋割山へ。

本当にのどかで緩やかな道を延々と歩きます。とても楽しく、山の中の空気や紅葉を眺めて約1時間半、水のボトルがたくさん置いてある噂の場所に着きました。これを担いで登るのか。とはいえ、鍋焼きうどんを山頂で食べさせていただくのだし、と2リットルボトルをザックに入れます。お…重い。大丈夫か私。(2回目)

とはいえ、この時点ではまるっきり余裕だったので、行けそうな気がしてたのですよ。えぇ。

ここからが本格的な登りになりました。急登が延々と続きます。登りきった先に青空が見えて、あそこが頂上か、と思わされること数回。え?まだ?と思って右手を見ると、また延々と階段が続く、という死にそうな時間が続きます。途中で仲間には早々に、先に行ってくれ、そして並んでくれ、私の分も鍋焼きうどんを注文しておいてくれ、と願いを託し(鍋焼きうどんは、数量限定。30分くらい並ぶらしい。&売り切れる時間が読めない。)、ありとあらゆる人にお先にどうぞ、と道を譲り、亀の歩みのごとく1歩1歩下だけを見て登ります。今回はマジで無理かもと思いました。最後の坂の手前まで迎えに来てくれた神様のような仲間の男性が、ザックは僕が運びますから、と言ってくださったのに甘えてしまった。これじゃ自力で上がったことにならないんじゃ とか考えるんじゃねぇよ、と余裕のないあたくし。実は右のふくらはぎが怪しく痙攣を起こしそうになっていて、ギリギリだったと思う。登り切って、荷物下ろして、靴を脱いで、マッサージして、どうにか治まってくれたから良かったけど、やばかったと思います。

他の皆さまは3時間半、私は4時間で登頂。30分遅れて着いたので、なんとすぐに、並んで下さってた鍋焼きうどんの順番が。熱々のおうどんをいただくことが出来ました。鼻水流しながら、ゼイゼイ言いながら、ゆっくりゆっくり登ってる途中にも、”着いた頃にはもう冷めてるかもなぁ。(ちっ)” と思ってたので夢のようでした。皆さま、本当にありがとうございましたぁ!!!

(同行者にいただいた写真です。鍋焼きうどん、噂通りおいしかったー)


帰りは登って来たルートをそのまま戻りました。あんなに苦労して登った道も、降りるとなると呆気ない、と思ってたのもつかの間。やはり急登は下るのも結構ハードで膝にきます。延々とうんざりするほど長い長い階段を降り、ようやく水のボトルを詰め込んだ地点へ。2リットル持って上がるとか、お前は本当に、やめとけって感じでしたね。大反省。さぁここからは楽な道だよ、 と思ったのもつかの間。長い1日歩き続けた足には、ここからの1時間半はなかなかの苦行でした。自然とみんなが無口になる。笑。

それでも、どうにかこうにか、大倉バス停まで戻りました。最後の舗装道路脇には野菜畑が広がり、立派なキャベツ!大根!里芋!と言いながら歩いていると、そこここに無人販売所が。近所のスーパーでは見かけないサイズの大きな大きなキャベツが1個 100円!今回のお土産決定です。

近所の日帰り温泉施設を検索して、一番近くのお湯処に行き、ゆっくり浸かって、天国のような気分を味わいました。湯上がりにはビール、といきたいところですが、行きは運転していただいたし、皆様にご迷惑おかけして、お世話になったので、帰りは私が運転しますということで、皆様には飲んでいただき、私はノンアルビールで乾杯。私はこれで十分に飲んだ気分になれるので、大満足。しばし、飲んで食べて、帰って来たのでした。

丹沢あたりは、そんなに遠くないんだなぁ。神奈川は、隣の県だし、私たちは東京の中でも、西の端あたりに住んでいるのだし。秦野中井くらいまでなら、運転も本当に苦にならない距離でした。

今回の反省点は、とにかくまだまだトレーニングが必要だったことと、きちんと食事を取らずに登ったこと。疲労感が激しかったのも、足がつりそうになったのも、栄養不足が大いに影響したのではないかと考えています。朝が早かったり、登山パンツがきつかったりして、なんだか控えめになっちゃってたのは、本当に馬鹿としか言いようがありません。日帰り登山とはいえ、舐めると危険が増すのが山だと痛感しました。

あんなにつらかったのに、戻ってくるとまた行きたいと思うのはいつものこと。今回はかなり自分のレベルを無視した登山になってしまい、同行者にご迷惑をかけたので、しばらくは、自主トレで、少しずつ歩ける距離を伸ばし、登れる体力もつけていきたいと思っています。



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