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SWPBS導入の鍵:SWPBSをけん引する推進リーダー

はじめに

SWPBSを学校全体で推進するには、推進チームの存在が欠かせません。チームには、学校のトップである校長先生が必ず参加します。なぜなら、学校全体の方向性を決めるには、校長のリーダーシップが鍵だからです。それに加えて、各学年や各分掌の代表、特別支援教育のコーディネーターや養護教諭など、学校の支援体制の中核を担う教職員たちもメンバーとして必要です。たとえるなら、学校という大きな船を目的地まで運ぶために、それぞれが持ち場で舵を取る役割を果たす人たちです。

推進リーダーとは

そのチームの活動を円滑に進めるには、みんなの意見をうまくまとめて進行する「推進リーダー」が必要です。推進リーダーは、まるで船の「航海士」のような役割を果たします。船長(校長)が示した目的地に向けて、航海士は船員全員の動きを調整しながら、天候や波の変化に対応し、進路を細かく調整していきます。推進リーダーも同様に、SWPBSという目的地に向かって、チームメンバーや全教職員を一つにまとめて進むための調整役を務めます。

例えば、SWPBSの導入について疑問を抱く教職員がいれば、推進リーダーがその声に耳を傾け、必要な情報を集めて理解を深める機会を提供します。そして、全員が協力してスムーズに進めるよう、適切なサポートを行います。嵐に遭った船が航海士の指示で無事に進路を保つように、推進リーダーは学校全体が目指すビジョンに向かってブレずに進めるための大切な役割を担っています。

リーダーの資質

では、推進リーダーにはどのような資質が求められるのでしょうか。まず、チームメンバーや全教職員、さらには地域の関係者とも協力して進めるためのコミュニケーション力が必要です。航海士が船員たちと常に連携を取り、全員が一丸となって船を進めるように、推進リーダーも全員が同じ方向を向いて動けるよう調整する力が求められます。

次に、船が安全に目的地にたどり着くためには、進むべき道を正確に知ることが重要です。ここで大切になるのがデータを「海図」として読み解く力です。海図がない航海では、船はどこに向かっているのか見失ってしまいます。同じように、データを正しく活用することで、学校全体がSWPBSの実施によって得られる成果を確認し、正しい方向に進んでいるかを判断できます。推進リーダーは、この「海図」をしっかり読み取り、船(学校)がどの位置にいて、どの方向に進むべきかを常に把握する役割を担います。

また、進む道が明確になったとしても、ただ海図を見るだけでは安全に航海できません。航海士は、天候や波の状態に応じて、最適な航路を選び出し、実際に舵を取って船を進めなければなりません。エビデンスに基づく実践は、まさに舵取りそのものです。天候や海の状況を考慮して航路を選ぶように、推進リーダーも、データという海図に基づいて効果的な実践方法を選び、チーム全体でその実践を進めることが必要です。具体的な行動が伴わなければ、いくら優れた海図があっても船は進めません。

さらに、船の安全な航海を支えるには、船体がしっかりしていることが重要です。学校であれば、校内のソフト・ハードの両面のシステムです。航海士が船の設備を点検し、エンジンや通信機器などが正常に動いているか確認するように、推進リーダーも、会議の設定や各種の様式づくり、情報共有のためのツールの整備など、学校内のシステムが合理的に、効率よく回るよう整える必要があります。このシステムが整っていなければ、いくら船長や航海士が優れていても、船は正しく航行できません。

まとめ

もちろん、最初からすべてのスキルを完璧に持ち合わせているリーダーはほとんどいません。だからこそ、推進リーダー自身もキャリアアップのために学び続けることが大切です。船の航海士が経験を重ねていくように、推進リーダーも生涯学習を通じて自分のスキルを磨き、学校全体を正しい方向へ導く力を強化していくのです。

これからも、このブログを通してSWPBSに関わる皆さんの学びをサポートできるよう、役立つ情報を発信していきます。私たちも一緒に成長し、学校という船をより良い未来へ導いていきましょう!

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