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そのスマホ、紛争に繋がっているかも。意外と知らない紛争鉱物の話。

今や私たちの生活必需品と言っても過言ではない、スマホ。今この記事をスマホで読んでいる、という方も多いのではないでしょうか。スマホはたくさんの部品から作られており、その部品を作るのには多くの鉱物やレアメタルが使われています。その中に、紛争地域で採掘されている鉱物である、紛争鉱物が含まれているかもしれません。紛争鉱物は、武装勢力や反社会組織の資金源となっていたり、一般市民も鉱物の採掘のために不当な労働をさせられていたり、武装勢力から性暴力などの被害を受けていることが知られています。いつも使っているスマホと紛争鉱物の関係をより多くの人に知って欲しくて、この広告を作成しました。

■ 工夫した点

長方形に隠されてその一部分だけが見える赤い線分は、実際はまっすぐなのですが、上下でずれているように見える、ポゲンドルフ錯視というものを使いました。線分を隠す長方形にスマホを使い、線分は運命の赤い糸をイメージして、日本とコンゴがスマホを通して実は繋がっているかもしれないことを暗に主張しました。

■ 制作した広告画像はこちら!

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人権侵害を引き起こす内戦や紛争、戦争によって、武装勢力や反社会組織の資金源となっている鉱物のことを、紛争鉱物と言います。自然や資源が豊かなコンゴでは、その豊かさが争いを生み、それによって多くの人が傷付けられています。レアメタルなどの鉱物はスマホを作るのに必ず必要であり、スマホを求める先進国の企業や消費者は知らず知らずのうちにこれらの問題を後押ししてしまっています。繋がりに気付き、これらの問題について”知る”ことが、まず私たちにできることではないでしょうか。

■ プロジェクトを終えて

錯視を使って広告を作ろう、という最終目標を聞かされた時、すごく興味をひかれたと同時に、木曜プロNが初めてだったのもあり、完成させることができるか不安だったことを覚えています。しかしながら、四苦八苦しながらもなんとか作り上げることができ、さらにキャンパスでプレゼンまでさせて頂けたので達成感でいっぱいです。「紛争鉱物」については過去に受けたN高主催のワークショップで知ったのですが、その時受けた衝撃をより多くの人に伝えたいと思っていたものの、どうしても発信するまでには行動できなかったので、授業を通してこのような機会を与えて頂きとても良い経験になりました。

世界は国というかたまりがいくつかあるわけではなく、私たち1人ひとりから出来ています。1人ひとりが、自分のことだけではなく、ほんの少しだけ隣の人、世界の人のことを考えること。それらの積み重ねが世界を変えていくのだと、改めて思いました。

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