【遊戯王】真竜剣士マスターP型竜剣士入門【ジーランティス展開】
この記事について
DARKWING BLASTで登場した新規竜剣士を採用した【竜剣士】の構築と展開例を紹介します。今まで竜剣士は枚数が少なく、他テーマとの混合が多かったのですが、今回の新規でテーマ外を最小限にした構築が可能になりました。Pテーマとは思えない手札誘発スロットの多さと、豊富な2枚初動による安定感、後続を確保できる先攻展開が強みです。
こんな人におすすめ
Pを勉強したい(あまり癖がない方だと思います)
最終盤面にテーマ内のカードが欲しい
安定性を重視したい
構築の方針
《真竜剣士マスターP》の採用
最終盤面を模索していた際、2ウーサ+タイタニック+深淵の盤面が見えていたのですが、タイタニックの攻撃誘導があっても2ウーサが頼りなく、深淵は相手によっては刺さりが悪いのが不安でした。深淵の代わりにバロネスのような万能無効+破壊が欲しいと考え、白羽の矢を立てたのが《真竜剣士マスターP》です。
①によって万能無効+破壊が可能で、②により相手に破壊以外の除去手段を要求することができます。このカードは新規の《竜剣士イグニスP》のP効果を用いてサーチが可能であり、竜魔王の確保は《ドラゴニックP》によって難度が下がりました。後ほど展開例を紹介しますが、成立する初動が9パターンほどあり、実戦でも高確率で成立します。
テーマ外の採用
竜剣士のギミックでそれなりの最終盤面と後続を確保できるため、テーマ外を採用して最終盤面を強くする必要を感じませんでした。一部の竜剣士はスケールに竜剣士を必要とするため、テーマ外を多くし過ぎると竜剣士のギミックが動かなくなるリスクがあります。今回テーマ外は初動になるカードのみとし、なるべく竜剣士を多くすることで安定性を高めました。新規竜剣士にはそれぞれサーチカードが存在するため、そちらも積極的に投入することでさらに安定性を高めています。
汎用カードの枚数
デッキ枚数と初手の確率から、12枚採用としました。初手に汎用カードが2枚来ると手数が減るため、14枚では多いと感じています。8枚では確率が低いため10~12枚が目安です。Pテーマで汎用カードを12枚採用はかなり多いのではないでしょうか。デッキの半数以上をサーチかリクルート効果を持っているカードが占めているため、この枚数でも安定感を保てています。
構築サンプル
CPUの勇者デスフェニと50戦、天威相剣と約50戦して調整後、さらに枚数を見直した構築です。文字でのレシピと、枚数を見直す前の構築は「おまけ」に記載しています。
特筆すべきはデッキの半分以上が何らかのサーチ・リクルート効果を有している点です。これにより12枚の汎用カードが重荷になりません。
それでは各カードの採用理由と枚数について簡単に説明します。カード名の後の括弧は本記事で使用する略称です。新規カードはカードテキストを記載します。
なお手札誘発は省略します。使用する環境に合わせて中身を調整ください。
モンスター
《竜剣士マスターP》
このデッキでは貴重な下スケールです。スケールを空けるP効果が優秀で、展開によって枯渇しがちなデッキ内の竜剣士を水増しするために1枚採用しています。初動にはなりにくいので2枚は多いでしょう。同じ理由でアーゼウスを狙う際は気兼ねなく竜呼で選択しています。
《超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》(オッレボ)
同名ターン1のないサーチと蘇生効果を持つ強力なカードです。サーチ効果では展開に必要なラスターや竜魔王の確保ができます。蘇生効果ではタイタニックが処理されることで墓地に落ちたイグニスターを対象にすることが多いです。手札に来て腐ることはほぼないため3枚採用としています。
《真竜剣士マスターP》(真竜剣士)
このデッキのエースモンスターです。効果はすでに説明した通りで、素引きが強くないため1枚採用としています。
《アストログラフ・マジシャン》
言わずと知れたエレクトラムのお供です。モンスター効果①により、手札からP召喚する枚数を増やすことができます。制限カードのため1枚採用です。
《竜魔王レクターP》(レクター)
竜呼や真竜剣士のために投入が必要なカードです。1枚にすると真竜剣士②が腐りやすいため、2枚採用です。《竜魔王ベクターP》は効果モンスターを要求される関係で直接軌跡に行けない場面があり、行動が制約されることを嫌ってレクターのみの採用としました。ベクターPは下スケールになる利点があるため、ベクター1レクター1でも良いでしょう。
《竜剣士ラスターP》
強力なP効果を持つ★4チューナーです。初動になり、最終盤面を作る際にほぼ必須になるため、P召喚前に確保するようにしましょう。制限カードのため1枚採用です。モンスター効果により素材制限が発生するので注意しましょう。ドクロとオッレボを含めて実質7枚投入されており、アクセスは容易です。
《EMドクロバット・ジョーカー》(ドクロ)
モンスター効果①によりオッレボを確保できます。相手のデッキが見えない状況ではサーチ範囲の広いドクロNSに妨害を打ちたくなるため、囮役として最適です。展開に直接寄与しないため、気兼ねなくアーゼウスの素材にすることができます。初手に欲しいので3枚採用としています。4素材アーゼウスを狙わないのであれば枚数は減らしてもよいでしょう。
《竜剣士イグニスP》(イグニス)
P効果①により真竜剣士のサーチが可能なため、この構築では積極的に確保を狙います。モンスター効果①により初動となるパターンが多いため、《増援》と合わせて実質4枚の採用としています。なお、新規竜剣士は展開で同名3枚目を使用する場面があり、すべて3枚採用を推奨します。展開の都合上デッキ内の竜剣士が枯渇しやすいため、P効果①は展開リソースの回復としても重要です。
《竜剣士ダイナマイトP》(ダイナマイト)
P効果①によりP召喚前のエレクトラムや軌跡を出しやすくする重要なカードです。初動となるパターンがやや少ないものの、竜呼から動いた際には貫通手段になりえる点を強く感じています。
《竜剣士マジェスティP》(マジェスティ)
P効果①により「竜剣士」カードをサーチできるため、初動となるパターンが多いカードです。ラクーンと合わせて実質6枚採用しています。モンスター効果②よりこの構築で重要な《ドラゴニックP》にアクセスできるため、なるべく相手のうららを踏んだ後に効果を使うようにしましょう。
《マジェスペクター・ラクーン》(ラクーン)
モンスター効果によりマジェスティにアクセスできるため、この構築では最も初動となるパターンが多いカードです。安定性を重視するため3枚採用です。とはいえ残念ながら★3のため、ランク4や8シンクロが多い構築だと採用枚数は抑えた方が無難かもしれません。
ドクロと同時に引いた場合にどちらをNSするかは、残りのハンドと相談になります。他に新規竜剣士かそれをサーチできるカードがあるなら、最大盤面まで届くドクロが優先でしょうか。ラスターしか触れないならラクーンにせざるを得なくなります。
ドクロのサーチはNSでしか使えませんが、ラクーンはP召喚でも使える点は見逃せません。
魔法
枚数が少ないとマジェスティのフィールドサーチが止められた際、セレーネのカウンターが足りなくなるため、ある程度は採用した方がよいでしょう。
「相性の良いカード」に他のサーチ魔法を挙げましたので、参考にしてください。
《竜呼相打つ》(竜呼)
スケールを貼らずにレベル4を供給するカードとして採用しています。ランダム性があるため初動にしづらく、囮としてもよく使います。アーゼウスの欄で説明しますが、このカードがあるからこそ、Pテーマにも関わらずアーゼウスを採用できています。初手に欲しいため3枚採用です。
《増援》
イグニスのサーチ札として採用しています。イグニスはアクセスしやすいラスターとの2枚から動けるため、このカードで実質枚数を増やしています。
《ドラゴニックP》
後攻では②により貴重な相手の場の干渉手段として、先攻では③により必要な竜剣士・竜魔王をサーチ・リクルートする手段として利用できる重要なカードです。この構築では主に③でレクターをリクルートすることが多いです。初動になりにくく、マジェスティでサーチできるため1枚採用としています。
EX
基本的に枠がないため、各1枚の採用です。
《剛竜剣士ダイナスターP》(ダイナスター)
展開札として使用します。マジェスターの素材にして墓地に落ちた竜剣士を蘇生する、ダイナマイトをリリースすることでモンスター効果によるサルベージを行う役割があります。素材にレベル指定がないためラクーンをP召喚する際はこのカードの素材にしてもよいでしょう。
《爆竜剣士イグニスターP》(イグニスター)
先攻では展開札、後攻では展開および除去役として利用します。チューナーが必要になるので、P召喚前にラスターを確保するか、イグニスでリクルートしたカードを維持するようにしましょう。
《天霆號アーゼウス》、《十二獣ライカ》、《十二獣ワイルドボウ》
後攻のまくり札です。ライカ→ワイルドボウとX召喚して直接攻撃し、アーゼウスを作ります。竜呼の存在によりこれをスケールを貼らずに行えるため、アーゼウスで相手の盤面を更地にしてから本命の展開を狙うことができます(さすがにアーゼウスを出したターンは難しいので次のターンになりますが)。
《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》
先攻用の妨害札です。イグニスターとダイナスターを素材に作ります。魔法の妨害と、攻撃誘導により2ウーサを守る役割があります。能動的にX素材を吐き出せないのが悩みですが、それを打ち消す強さがあります。特にオッレボで蘇生できることは覚えておきましょう。
《No.41 泥睡魔獣バグースカ》
Gの対策札です。Gを打たれなくても初手が弱い時に遅延札として使うことがあります。
《昇竜剣士マジェスターP》
後続確保に必須となるカードです。セレーネで蘇生できるよう、マジェスティを素材にするよう心がけましょう。
《深淵に潜む者》
相手によっては非常に刺さるため、真竜剣士と使い分けるために採用しています。
《アクセスコード・トーカー》
後攻の除去札です。テーマ内の相手盤面への干渉手段がイグニスターやドラゴニック程度のため、このカードがないと厳しい場面があります。
《世海龍ジーランティス》
先攻の展開札として採用しています。②でエレクトラムやイグニスターを除外してSSすると、これらが持つ同名ターン1がない効果をもう1度使うことができます。これを利用した展開を行うと、最終盤面の3ウーサ、タイタニック、真竜剣士が作りやすくなる上、どのルートも展開が似るため、展開を覚えるのが楽になります。
《召命の神弓-アポロウーサ》
先攻の妨害札です。セレーネを使用する関係上2素材になりやすいので、タイタニックを横に作るよう心がけましょう。
《神聖魔皇后セレーネ》
展開のキーカードです。マジェスターの素材で墓地に行ったマジェスティを蘇生するために使用します。ドラゴニックを出す前にリンク召喚して、カウンターが足りなくなる事態にならないよう気を付けましょう。
《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》
主にアストログラフをEXに送ります。割る先は破壊情報がなければスケール、あればドラゴニックなどの魔法が多いです。止められても良いようにダイナマイトのP効果を温存したり、スケールを確保しておきたいです。
《軌跡の魔術師》
主にエレクトラムとアストログラフで作ることが多いです。不足しているスケールの確保をこれ頼みにしてしまうと、止められた際に詰むのでなるべくスケールを確保したうえで出すことを心掛けたいです。
先攻展開例
初動パターン表
名称指定2枚+ハンドコスト1枚の展開パターンを探った結果は下記のようになりました。
この表だけで妨害を作れるパターンが12もあり、事故率はかなり低いです。70戦の対戦成績では、負け23戦のうち手札事故が原因だったものは13%しかありませんでした(手札事故でも手札誘発やバグースカで遅延して勝った試合があるため、真の事故率とは異なります)。
なお、のちにラクーン+竜呼、ドクロ+竜呼が初動になることが判明し、妨害を作れるパターンは14となりました。
Bは手札からもう1枚P召喚してセレーネを2ウーサにすることが多いです。特にラクーンは初動パターンが多く、同名2枚でも盤面が作れるのが強いです。
展開のポイント
初めのうちは「0.ジーランティス展開」を覚えましょう。上記展開パターン図のラクーンが絡まない6パターンで使用でき、どのルートも似通っています。
下記1.~11.はジーランティスなしで展開しています。たいていの場合新規竜剣士のP効果とモンスター効果をフル活用するため、トレースしたりアレンジすると竜剣士の理解が深まるでしょう。
ジーランティスを採用しない場合、先攻は下記を心掛けるとうまく行きやすいです。
・なるべく3体以上P召喚する
・イグニスターを出せるようラスターをP召喚前に確保する
・セレーネのカウンターが3つ乗る状況ではマジェスターを経由して後続を確保する
・マジェスターの素材にはマジェスティを使用し、ラスターはなるべく避ける
・ダイナスターや真竜剣士はダイナマイトを素材にしてサルベージを行う
・不要なサーチ札→竜呼→ドクロ→オッレボ→その他のサーチの順で使用して、なるべく早くうららを踏んでおく
エレクトラムの1ドロー、ダイナマイトのサルベージ、マジェスターのサーチで手札消費を抑えつつ後続を確保できるのは強みです。
それでは各展開例を紹介します。
0.ジーランティス展開
《世海龍ジーランティス》を採用する理由となっている展開例です。別の初手からのパターンは下記ツイートのスレッドで検証しています。
他のFは動画では3ウーサになっていますが、下記動画のようにジーランティスSSの際にイグニスターを残すことで4ウーサになります。
ここからはジーランティスなしの展開例です。マジェスティ+ラスターは判明が遅かったため、ジーランティス展開例しか存在しません。
1.ラクーン+ラクーン
2.ダイナマイト+ドクロ
3.イグニス+マジェスティ
4.ダイナマイト+ラクーン
なおジーランティス展開は下記のように行います。
5.ラクーン+ラスター
6.マジェスティ+ラクーン
かなりイレギュラーなルートです。
ジーランティス展開が可能か考えてみたのですが、後続がサーチできず余裕のない展開になりました。
7.イグニス+ラクーン
8.イグニス+ラスター
9.ダイナマイト+マジェスティ
この構築ですと未来竜皇はマスカレーナになります。
10.イグニス+ドクロ
この構築だとアストラムは2ウーサになります。
11.ドクロ+マジェスティ
ここからは竜呼が初動になるパターンです。他のルートより発見が遅い分、ジーランティス展開のみ作成しています。
12.ラクーン+竜呼
竜呼でどちらが選択されても同様の展開になります。
13.ドクロ+竜呼
竜呼でマジェスティが選択された場合は11.と同じルートになります。
後攻展開
状況次第なので何とも言えないのですが、妨害が少なければドラゴニック、イグニスター、ユニコーン、アクセスを駆使して相手の場を荒らし、後攻ワンキルを狙います。または4素材アーゼウスで盤面の打開を狙います。
まとめ
【竜剣士】は安定性が高く、後続リソースを確保しつつ盤面を作成できる良いテーマです。最初は展開が難しいかもしれませんが、慣れればそこまで気になりません。
今回は真竜剣士を採用するため竜剣士を多めにしていますが、不採用の場合はEMオッドアイズや魔術師を採用でき、構築の自由度が高いです。ぜひ自分なりの竜剣士を作成してみてください。
おまけ
デッキレシピ(文字)
相性の良いカード
《『焔聖剣-デュランダル』》
イグニスのサーチ札です。後攻では相手モンスターに装備して効果を発動することが多いです。事前に破壊情報を作っておけばエレクトラムの割る先にもなります。
《ダイナミスト・チャージ》
ダイナマイトのサーチ札です。こちらも場に残るため、事前に破壊情報を作っておけばエレクトラムの割る先にもなります。②の効果で後続を確保したり、手札からP召喚できるカードを増やせる点も見逃せません。
枚数調整前のレシピ
ジーランティスが公開される前に使用していたレシピです。新規竜剣士のサーチ札を増やして安定性向上を図り、墓穴は特に必要性を感じず採用しませんでした。この構築で勇者デスフェニの勝率はプレミ負けを含めて66%、含めないと71.7%、天威相剣はプレミ負けを含めて70%ほどでした。
魔術師採用型の展開例
調弦の存在により、出力を高めつつ天空で後続をサーチできる点が優れています。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
また模索していた際、意見や質問をくださった皆様に感謝します。
おわり