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あのミットに向かって2nd 14話(74話)

監:御幸、お前に聞きたい
王蘭戦、誰を先発させる?

拓:そうですね…

あの成宮を攻略した打線にどう戦っていくか
揺さぶりや色んなことをしてくる中で…

自分なら森田ですかね

怪我から復活してオフに取り組んできたことを出すことができれば大丈夫かと
後、は自分たちが打てばいいだけなので

監:俺もそう考えていた

アイツがこういう未知のチームに対して
どういうピッチングをするのかも見てみたい

拓:そうですね

監:森田には俺から伝える

拓:はい


〇〇:失礼します!
ボス!なんでしょうか

監:明後日の王蘭戦、森田に先発してもらう

〇〇:!?

監:王蘭は色んなことをしてくるチームだ
揺さぶりもしてくるだろう
そういうチームに対して森田がどういうピッチングをするのか見たいと思った
頼むぞ
チームを勝たせるピッチングを期待している

〇〇:はい!ありがとうございます
失礼します


麻:森田君が先発とは面白いですね
甲子園準決勝以来…
これがどっちに転ぶか

監:アイツは俺達に本当の姿を見せていない…

麻:!?

監:多分御幸にも見せていないだろうな

麻:何故分かるんですか

監:森田には底知れない何かがある
それを見せた時…

アイツは俺たちの想像を遥かに超える投手となるだろう

麻:………
(今でも十分いい投手ではあるけど、それがまた1段階進化するとなると誰も止めれなくなる
その時は…

"誰かが止めないといけない"

今後の人生の為にも)

監:心配だろう

でも、アイツは大丈夫だ

アイツが目指す投手像は

"ミットに向かって投げる"
自分が投げたら勝つ投手になること

これはいつまでも変わらないだろうからな

麻:そうですね

明後日のピッチングが森田君を変えるかもしれませんね


〇〇:飛鳥と投げ合って以来か…
一応、史緒里に連絡してみるか


〇L:日曜日の王蘭戦、先発するけど観にくる?
飛鳥と投げ合って以来だから緊張するけど
投げるからには絶対に負けん!
会う時間あるなら少し話せたらいいな


〇〇:よし


その頃史緒里は…

史:今日、学校で見てたけど勝ったから良かった〜

梅:ずっと会ってないんでしょ?
大丈夫なの?

史:この前、ワガママ言ってしまって困らせてしまったの…
すぐ連絡あって
どうにかなったよ

梅:はぁ
ホント史緒里ってそういうところあるよね
〇〇が史緒里のこと忘れるわけないでしょ?

史:それはわかってる
だって"大好き"って言われたもん

梅:あんたそれ言われたいが為に連絡したの?

史:ちがう〜

梅:〇〇も大変だわ

ブ〜

史:ん?
あ、〇〇からだ!

梅:ウワサをすれば…

史:ふふ🤭

梅:もう自分の世界に入ってるよ

史:日曜日か…🤔

梅:どうしたの?

史:試合観に来ないか?だって

ほら!

梅:えっと…
ふむふむ
最後に…

会いたいと…

チラッ

史:ニヤ〜

梅:今までのなんだったの?

少し喧嘩しましたよ
でも今はラブラブです!ってか!史緒里〜

史:ぎゃぁあー


梅:で、どうするの?

史:日曜日。どうしよう
行きたいし、会いたいし
でも、次の日学校…
梅、一緒に来てくれない?

梅:わたしも!?

史:だって、もし次の日休むなら知ってる人いたほうがいいじゃん

梅:なんで史緒里は休む前提で、わたしは学校行くことになってんのよ

史:梅って皆勤賞狙ってるでしょ

梅:なに?皆勤賞狙うって
普通に来てるから皆勤賞なだけで
私もキツかったら休むよ

史:じゃあ休も?

梅:え〜
バレて怒られるのが1番面倒なんだよね

史:なら、蓮加も誘おうよ
怒られるなら3人で…

梅:まぁならいいかな
その代わり観光したいから明日から行く!
それが条件

史:ママがいいっていうかな?


帰宅後…
史:ママ!

史母:何?史緒里

史:〇〇の試合観に行こう?

史母:出るの?

史:うん!
これ

史母:………

史:(ママなんて言うかな)

史母:史緒里だけで行ってきたら?

史:えっ?いいの?

史母:ダメっていうと思った?

史:うん!絶対

史母:だって最近〇〇君に会えていないじゃない?
年末も忙しそうだったし、
どうせ史緒里が駄々こねたんでしょ?
会いたいって

史:そうだけど…

史母:なら会ってきたら?
1日だけだと東京勿体ないし土日で行って来て良いわよ

史:やった〜

史母:でも!!

史:えっ?

史母:学校はいつも通り行く事!

史:ギクッ

史母:休もうとしてたでしょ

史:なんでわかるの?

史母:史緒里の考えようとしてることはママにはお見通し
それが守れないなら行かせない

史:う〜〜〜

史母:どうする?
やめる?

史:わかった。ちゃんと行きます…

史母:なら準備しなさい
お金はこっちで用意しておくから
それと…

史:どうしたの?

史母:〇〇ママ・パパも行くらしいから
なんかあったら連絡しなさい

史:なんで行く事知ってるの?

史母:今日ね、偶然会ったのよ
そしたら、〇〇君が「もしかしたら史緒里と友達が一緒に来るかも知れないから、その時は助けてやって欲しい」って連絡が来たらしいのよ

史:〇〇〜グス

史母:泣くの早すぎよ
その早さは柴田理恵くらい早いわよ

史:あんなおばさんじゃない

史母:そっちじゃなくて、泣く早さの話。

それだと〇〇君と会った瞬間号泣するんじゃないの?

史:我慢する

史母:そんな泣き虫は〇〇君嫌いかもね〜

史:えっ?
じゃあ泣かない!

史母:どんだけ嫌われたくないのよ


次の日、
史:仙台駅〜

梅:よく史緒里ママ、OKしてくれたね

岩:ホント

史:学校休まないことを条件にだって

梅:それはうちも言われた

岩:蓮はどっちでもって感じだった

史:蓮加の家って凄いよね

岩:大きさの話?

梅:ちがう!親のフットワークの軽さだよ

岩:話したら楽しんでおいで〜だってさ

史:ある意味凄いよ

岩:だって〇〇君に会えるなら行かないと…

〇〇君にLINEしたら気をつけてだって

梅:それは言わないほうが…

史:ブワッ

岩:ゾクツ

史:蓮加ぁああ

岩:きゃぁああー

梅:いつも〇〇のことになると目の色変わるんだから


その頃宿舎では…

〇〇:あれ?寒気が…

西:おい、先発なんだろ?しっかりしろよ

史緒里の覇気は〇〇にまで届いていた
まるでシャンクスの覇気のように…

ビリッ、ビリッ

〇〇:これは史緒里か!
うわっ動けねぇ

西:お前何してんの?

〇〇:強力な何かで自由を奪われてるんですよ

西:俺、先に行くわ!じゃあな

〇〇:西野先輩〜

ガチャン


梅:蓮加も史緒里をいじらない。

岩:は〜い

梅:で、どうやって球場まで行くの?

史:それは大丈夫
明日の朝、〇〇の両親が駅まで迎えに来てくれるって

梅:ありがたいね

岩:良い両親

史:それまでどうしようか?

梅:東京初めてだし、色んなところ行きたいね
浅草とか東京スカイツリーとかね

岩:蓮は何回もあるから案内しようか?
親戚もいるし

史:そうなんだ
それなら安心だよ

梅:初めて蓮加が頼りになるかも

岩:梅!どういう意味

梅:そのままだけど

岩:この!!

梅:くすぐったいよ〜
あはは🤣

岩:許さない!

梅:やめて〜

史:私もしよっ!

梅:やめて〜


そんなこんなで東京到着

作者:これより先はまた何処かで書きますね


日曜日

浦島球場

〇〇:ふー、よし!

拓:いくぞぉ

雷道ナ:しゃあ!!

観客:お、雷道出て来た!

梅:雷道側で応援って初めてだよね

岩:うん!楽しみ

◯母:こんな可愛い子達が〇〇の応援にって…
あの子はいつのまに人気者になったのかしら

◯父:俺が高校生の時そんなことなかったぞ
アイツ羨ましいな

◯母:それは当たり前でしょ
〇〇には言ってないけどパパ、隠キャだったんだから無理でしょ

◯父:それは言うな…思い出して悲しくなる

史:〇〇パパが?信じられないですね

◯母:今度写真見せてあげる

史:やった!

◯母:美波ちゃん達も見る?

梅:見ます!

◯父:やめて〜

◯母:〇〇の小さい頃の写真もあるからいつでもおいでね

岩:やった〜


◯父:男ってなんでこんなに地位が低いんだろうな…
なぁ〇〇?

〇〇:??

◯母:でも、〇〇が先発とはね
もっと先だと思ってたわ

史:そうですよね
私もそう思ってました

◯父:それだけ相手が強いんだろうな

梅:おうらんって読むのかな

岩:多分そうだよ

史:〇〇達のライバルに勝ったらしい

梅:それは怖いね

岩:でも、〇〇君なら大丈夫でしょ!

史:それなら良いけどね

〇〇も全力でいくとは思うけどね

梅:史緒里の顔が変わったね

岩:この時、あんまり話しかけられないんだよね

梅:ウチらはウチらで楽しもっ!

岩:そうだね


拓:どうだ?

〇〇:相手の情報は頭に入ってます
自分のピッチングに集中することですね
揺さぶりには諦めることも重要ですね

拓:それだけ考えてるなら言うことないわ
お前は俺のミットだけ見てれば大丈夫だ
うしろはアイツらに任せとけ

〇〇:そうですね

拓:頼むぞ…

今日の

"エース"

〇〇:!?

拓:何、喜んでだよ!

〇〇:喜んでなんか…
さぁいったいった!

拓:はいはい

〇〇:御幸先輩め〜
意識してしまうじゃないっすか

でも、緊張はなくなった

〇〇:さぁ久しぶりにやるか…

史:キタ!

岩・梅:?

〇〇:さぁみなさん!
やって来ました!3回戦!
今日は少々肌寒いですが
我々の野球はそれを吹き飛ばすほどの熱さ!
ただ野球に夢中であります!
これまでやって来たことをただ出すのみ
バックの皆さん…
ガンガン打たせていくんでよろしくお願いしゃっす!

春:帰って来たね

西:打たせてこい

高津:期待してるぞ

拓:アイツ昨日から考えてたな笑


梅:そういえば甲子園の時聞いたよね

岩:あれ、毎回違うんでしょ?

史:そうなの
頭悪いのに、こういうのだけできるんだよね

梅:彼氏に厳しっ!

岩:でも、なんかいいね…

史:青春って感じ

拓:さぁいこう
お前をみんなが見てるぞ


監督

麻衣

竹内

◯母

◯父

蓮加

美波

そして…

史緒里



〇〇:ふー、

オフにやって来たことのおさらい
下半身の強化、握りの改良、そして球速UP


ザーッ

ダン(脚を踏み込む)

グーッ(溜め込む)

ギュッ(グラブを潰す)

指先一点集中、


"ココ"


ンァシュ

ビューーーン


ズバァーーン!!


審:ットライク!

To be continued…

この試合が〇〇の新たなスタート
一歩ずつ前へ

そして〇〇の真価が発揮される…

さぁ王蘭高校を叩き潰せ!

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