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あのミットに向かって 13話

〇〇は紅白戦以来の実戦登板でウズウズしていた
そして、史緒里にも前夜メールを送っていた

〇L:明日、紅白戦以来のマウンド
楽しみで仕方がない!
俺がやれる事は限られているけどそれを発揮するまで
報告楽しみにしとけよ
わっはっはー

史:〇〇ったらいつも言いたいことだけ言って終わるんだから
私の相手もしなさいよって話!
でも、報告楽しみにしとこっ

そして、夏の大会前最後の練習試合
相手は神奈川の強豪、大和高校。
〇〇は先発でマウンドに立っていた

〇〇:久しぶりだな〜
沢山深呼吸しとこ!スー、ハー、スー、ハー

拓:おい!ここの空気全部吸うつもりか!

〇〇:それくらいしておかないと可笑しくなりそうですし

拓:相変わらず肝座ってんな

〇〇:それしか取り柄がないんで

拓:緊張して本領が発揮できないよりマシだな
先輩達にアレやっておけば?

〇〇:そうっすね

〇〇:先輩の皆さんはじめまして!
森田〇〇と申します。
このマウンドに立つからには雷道に恥じぬピッチングをしたいと考えております。
どうでしょうか?
バックの皆さんよろしくお願いしゃす!

西:うるさ!

〇〇:そこ!うるさいって言わない!

西:後で飛び蹴りだな

結:まず1アウトだな〇〇!

齋:2点までは許す!それ以降は許さん!

野:春一から聞いていたけど面白いやつだな

竹:(〇〇という名を世間に知らしめてこい!)

和1:さぁどんなピッチャーかな?

拓:お手柔らかに
(さぁ行こう!)
まずはアウトコースにフォーシーム

〇〇:コクン
(あのミットに向かって…)
シュッ(脚を高く上げて)、身体リラックス、
右手の壁意識、ココ!、一点集中!

"シューー"

拓:ズバン!

和1:!!
(なんだ?手元が見えない!)

拓:ナイスボール

周:うおー

拓:これだよこれ!これを求めてた!
次はムービングで体勢崩そう!

〇〇:コクン
シュッ、ビュッー

和1:次は捉える!

"ストン"

和1:カン!落ちた?

〇〇:ショート!

西:ヒャッハー!
シュッ

結:バシン!

審:アウト!

〇〇:よし!
1アウト!

和1:気をつけて行けよ和2。

和2: アイツが捉えられないってどれだけキレてんだよ

拓:インコースにフォーシーム!

〇〇:コクン
(俺はこの数週間、野球というものを1から学んできた。まだまだだけど俺は成長出来た)

"ここに来れてよかった"


拓:(笑ってる?)

〇〇:新たな高みへ!

拓:ズバン!

和2:コイツ1年だろ?ヤバいな

審:ストラックアウト!

〇〇:シャー

齋:良いじゃねーかこの野郎!

濱:ふがー


〇〇は相手にヒットを打たせることなく完璧に大和高校を抑え込んでいた!

その試合を見ていたのは、
東京王者、神城実業高校だった

へ〜面白い投手いるじゃん雷道

周:あいつは神実のエース成宮秀とキャッチャーの原口聡明だ

成:大谷目当て来たのにな!

原:これは雷道、投手王国になりそうだな

成:全員、俺よりは凄くないけどな

原:すぐ抜かれるぞ

成:それは絶対にない!
雷道とは面白くなりそうだな
決勝で会おう

そして、5回表ヒットとフォアボールで
1・2塁とピンチ!

ここで拓也はタイムをとった

拓:ここだな!
ここを抑えるか抑えないかでお前の今のレベルがわかるな

〇〇:そうっすね!

西:いつでも蹴りに行くぞ

〇〇:いりません!

拓:監督も期待してると思うぞ
お前はどんな相手でも手を抜かないんだよな?

〇〇:はい!あの日、誓いました。

拓:なら頼むぞ!

"相棒"

〇〇:!!
相棒 ニヤッ

春:〇〇君嬉しそうですね

竹:御幸に嬉しい事を言われたんだろう
(俺もあそこに立ちたいな…)


監:竹内!!
アップしておけ
9回…



"キャッチャーで行くぞ!"


竹:!!

監:出ないのか?

竹:出ます、出させてください!


次回、竹内がキャッチャーへ
竹内、〇〇のバッテリーが誕生!

さぁどうなる?

To be continued…





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