あのミットに向かって 特別編(帰省編2)
ふぁ〜
〇〇:久しぶりによく寝た
史緒里の家に行くから着替えるか
すると…
ドタドタドタ
〇〇:ん、なんだ?
バン!
〇〇、我慢出来ず来ちゃった!
〇〇:おう!おはよう
久しぶりだなぁ史緒里
〇〇は着替えるため上半身裸になっていた
史:はわわわ
ごめん!バタン!
〇〇:ん?どうしたんだ?
そう言えば上半身裸だったわ
でも、アイツ中学の時しょっちゅう見てただろ
史:久しぶりに〇〇の上半身を見た
あんなに筋肉あったんだ
見ない間に身体も大きくなって
って、何で私隠れてるの?
隠れる必要無いじゃん
(梅:好きなんでしょ?)
史:梅のせいだ
意識しちゃうじゃない
〇〇:史緒里?
ごめんな
見せるつもりはなかったんだけど
史:いや、私が勝手に部屋に入ったから
〇〇:着替え終わったから行くか
史:うん、行こうか
〇〇:お母さん行ってくる!
◯母:行ってらっしゃい
気をつけて行くのよ
〇〇:了!
〇〇:史緒里、どこ行くんだっけ?
史:私の家
〇〇:それなら俺の家に来る必要なかったくね?
史:だから、我慢出来なくて来たって言ったじゃん
〇〇:言ってたね
家で何するの?
史:甲子園の話聞かせてよ
〇〇:あぁそうだな
報告できていなかったしな
史:ただいま〜
史母:おかえり
〇〇:史緒里ママお久しぶりです。
史母:あら〇〇君!久しぶりね
甲子園観てたわよ
惜しかったね?
〇〇:まだまだですね
次こそは優勝します
史母:期待してるわ
史:ママ、部屋にいるから
飲み物とお菓子持って来て
史母:はーい
〇〇:史緒里ママすみません
史緒里がしろよな
史:いいの!早く行くよ
〇〇:引っ張んなって!
史母:楽しんで〜
史緒里楽しそうね
〇〇:久しぶりに史緒里の部屋入ったな
史:いつぶりかな?
中学?
〇〇:流石に中学じゃないと思う
中学の時だったら学校で俺殺されてるよ
史:何で?
〇〇:お前、異常にモテてたからな
俺、周りから敵対視されてたから
史:モテてないよ
告白なんてされたことないよ
〇〇:まぁ告白し辛いよな
史:告白されても全部ふってた思う
告白して欲しい人から全然してくれなんだもん
〇〇:誰だろ?
史:アンタよ…
〇〇:ん、何か言った?
史:んん、何も
〇〇:史緒里ってそんな感じだったっけ?
史:変わってないよ〜
〇〇:久しぶりに会ったからかな?
史:絶対そうだよ
〇〇:まっいっか
史:そんな事は置いといて、早く甲子園の話聞かせてよ
〇〇:そうだったな
まず謝らせてくれ
応援してくれてたのに
優勝できずごめん!
史:何で謝るのよ
私は楽しかったし、〇〇は活躍してたし謝ることなんて一個もない
それよりも決勝後が心配だったの
〇〇:心配かけさせてごめんな
まぁ昨日まであまり寝れてなかったんだけど
両親からの言葉で目が覚めたよ
だからもう大丈夫だし、今日はぐっすり寝れたよ
史:よかった!
〇〇:あとさ、準決勝来てくれてありがとな
試合中にさ、バックネット裏に史緒里がいるんだもん!正直見つけて嬉しくなった。
俺に発破かけに来てくれたんだろ?
あのポーズをされた時、みっともない姿は見せられないと思った
それもあって準決勝は投げられたんだ
史:ウルウル
〇〇:おい、泣くなよ
史:泣いてないもん
ゴシゴシ
〇〇:相変わらず強がりだよな
〇〇はそっと抱きしめた…
史:!!
すると史緒里は涙が止まらなくなった
史:〇〇の馬鹿、どんだけ心配させんのよ
〇〇:史緒里には心配かけてばっかりだな
ゲガの時もそして、今も
俺、史緒里がいないとダメなのかもな
史:それってもしかして告白?
〇〇:間違ってはないかな
でも、高校3年間は野球を悔いなくやりたい
だから高校卒業したら史緒里を迎えに行くからその時にきちんと言わせて欲しい
それまで待っててくれないか?
高校卒業したら同棲しよう!
な?ニコッ
史:うん!
わかった
でも、遅い!遅過ぎる
どんだけ〇〇の事好きだったと思ってるの
待たせないでよね
〇〇:俺の事好きだったの?
史:幼稚園からずっと
〇〇:気づかないもんだね
史:〇〇が鈍感すぎるから
〇〇:こうなると自分でも恐ろしく感じる
〇〇:明日まで俺こっちにいるから
明日どっか出掛けようか?
史:うん!
デート行こう!
〇〇:どこに行きたいかは決めていいからね
俺、こっちの事忘れてるから
史:じゃあ水族館と映画館とあとは…
〇〇:そんなに行く?
史:だって〇〇帰ってこれないじゃん
〇〇:まぁ間違ってはいないけど
寂しくなったらLINEしていいから
電話だと先輩達から殺されかねないから
史:わざと電話しようかな
〇〇:それだけは…
史:返信遅すぎたら電話するからね
って言ってもすぐ返して欲しいわけではないから
ふと見たときでいいよ
〇〇:わかった
史:明日朝の11時、ここ集合ね?
ホントはもっと早く動きたいけど
〇〇が起きられないの知ってるから
〇〇:女神様だ
ありがとうございます
その後、お菓子を食べたりや飲み物を飲んでして数時間経った
史:全然話変わるんだけど
甲子園で投げてたあの球種何?
〇〇:スリーシーム
史:あまり聞かない球種だね
〇〇:投げてるの全国で俺1人くらいかもね
この球種は中指が大事で…
史:中指酷使しすぎじゃない?
カットボールもでしょ?
〇〇:そうだね
史:頭硬いよね
〇〇って元々鷲掴み派でしょ?
〇〇:そうだね
史:なら、チェンジアップとかどうなの?
チェンジアップならいろんな握り方試せるよ
チェンジアップは場合によれば七色に変化する
〇〇:本当に?
史:本当!
スクリューのように落ちたり、球速を落としてタイミングを外したり、簡単に言うとムービングの一種ってこと
〇〇:へぇ〜
そんな簡単に投げられる球種があるとは
史緒里って野球の知識凄いよね
史:だって本当は野球部のマネージャーになるつもりだったもん
〇〇が東京行かなければ
〇〇:史緒里が相手チームのマネージャーにいなくて助かった〜
俺の弱点とか全部話しそう
史:勝つためならするよ
だから、私を敵にまわさないようにね!ニコッ
〇〇:怖すぎる
そんなこんなで時間はあっという間に過ぎていき
〇〇:うわっもう19時だ
明日もあるからそろそろ帰ろうかな
史:そうだね
また明日会えるし
〇〇:今日楽しかったよ!
ありがとう
史:こちらこそ
あの言葉忘れないでね?
〇〇:あぁ勿論!
じゃあまた明日な
史:あのさ、〇〇!
ひとつだけお願いしてもいい?
〇〇:何だよ
史:最後ハグして欲しい
あれ暖かくて気持ちよかったから
〇〇:そんなことか
ほら、来いよ
ギュッ
〇〇:史緒里もお子ちゃまだな
史:そんな事ない!
彼女は彼氏にハグされたいもんなの
〇〇:そうなんだ
史緒里可愛いな
史:ボッ!
〇〇:おい、史緒里!
しっかりしろ
史緒里がショートした〜
次回、デートします
遂に史緒里と〇〇が付き合い始めた
次は何が起こる?
To be continued…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?