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あのミットに向かって2nd 1話(61話)

それぞれの休暇を終えて続々と寮に集まっていた

〇〇:帰ってきた

西:森田も今か

〇〇:西野先輩も今でしたか

西:4日なのに久しぶりに感じるな

〇〇:そうですね

西:そういえば、このあとグラウンドに集合らしいぞ

〇〇:なら、急がないとですね


監:おはよう!

全員:おはようございます

監:まずは甲子園お疲れだった
結果は準優勝
よく戦ったと思う

もう3年生はいない

全員:………

監:お前達1・2年だけで今後戦っていくことになる
秋の大会も近い
他のチームは俺たちが甲子園に行っている間、新チームで動いている
相手にとってはアドバンテージだ
でも、お前達は甲子園というものを経験してきた
それはどこのチームよりも強みだ

追加で言わせてもらうが、

背番号は白紙だ

今まで出られなかった選手ももう一度俺にアピールしてくれ

全員0からスタートだ

どれだけ甲子園に出場していようが成績・態度が悪ければ渡さない

全員で競い合え!

全員:はい!

監:それで主将のことだが、全員からの要望でお前にする

"御幸拓也"

拓:はい!

監:前で抱負を頼む

拓:俺たちは甲子園で準優勝した。
しかし、それは完全に3年生のおかげだと思っています
俺たちだけじゃ、甲子園に行くことすらできなかった

決勝で藤巻高校にサヨナラ負けはしたものの雷道らしい野球はできたと思います。
でも、力の差は歴然
全くあのピッチャーに歯が立たなかった
準優勝に満足などしていません。
この4日間寝れませんでした

2年生が打った本数はたったの2本

西・橋:……………

あのような全国を代表する投手たちを打てないとこのままでは甲子園にすら行けないと思ってます。俺たちの地区にはあの成宮もいる

全員:………

この代、課題は山積み
俺もありますが、見つけたら遠慮なく言わせてもらいますので覚悟しといてください

全員:なんだそれ!
おーい!

〇〇:怖いな

大:本当だよ

拓:テッペン獲るために勝つ事には常に貪欲でありたいと思います。
ひとりひとりが目標を持って取り組もう!

俺たちは甲子園に大きな借りができた

先輩達を"越えていく"

いくぞぉ!

全員:しゃぁあああ

拓:じゃあ先ずはランニング!

全員:はい!

拓:1、1、1・2

全員:そーれ

拓:1、1、1・2

全員:そーれ

麻:良かったですね片岡監督

監:あぁ…
こいつらはまだまだ成長できる


齋:御幸がキャプテンか…
哲!お前が推したんだろ

結:あぁ…
あの悔しさを糧にできるのは決勝に出た1・2年の選手達。
その中だと御幸だろ

町:そうだろうね
春も甲子園に出ないとねぇ

齋:転けんじゃねぇぞ


神城実業
監:成宮はどうしてる

マネージャー:あの決勝から1ヶ月経ちますがボールも持たずただひたすらに走っています。

監:前を向いただけましか
ありがとう

マネージャー:秋の大会も後2週間程で始まりますが大丈夫ですかね?

監:それはアイツ次第だ
俺からは何もいうことはない

成宮はあの決勝戦後から人が変わったように生活していた。ずっと部屋に籠っていた
しかし、ある日…

成宮の携帯が鳴る

プルルルルル
プルルルルル

ガチャ

成宮か?

成:………

繋がってんのか?
まぁ秒数進んでるなら繋がったんだろうな

成宮、2連覇したぞ

まさかの相手は藤巻高校の一条正宗だった

正宗:どうせお前のことだから見てねぇと思うけど相手は雷道だったぞ

成:!?

正宗:延長11回までいって俺のサヨナラホームランで勝った。だけど正直ギリギリだった
雷道強かったわ
1年生にすごい奴がいてな
誰だかわかるか?

成:………

正宗:一応言っておくけど大谷じゃないからな

成:!?

正宗:お前達の決勝に出てないからな

成:!?
誰だよ…

正宗:ようやく喋ったか

成:そんなやついねぇよ

正宗:俺たちがヒット3本しか打てなかった。
4回途中から投げ始めて最後まで
三振は"11"

成:はぁ?

正宗:最後怪我しなかったら負けたのは俺たちだったかもな

成:名前教えろよ

正宗:自分で確認しろ
正直言ってお前より凄いぞ
ヒントはお前と同じ左腕てことかな

成:💢

正宗:どうせ、決勝で負けて心打ち砕かれて
野球せずに部屋にでも籠ってんだろ?

成:!?

正宗:当たりか…
忠告しておくがお前また負けるぞ

成:💢
誰に言ってんだよ
俺が負けるわけねぇだろ!

正宗:おっ!元気出たか

成:クソが
プロの世界で待ってろ!
絶対お前をぶっ潰すからな

正宗:おー怖い怖い
俺の楽しみはお前じゃないけどな
またな!ブチッ

成:あぁああああ!!!!!

神城ナ:!?
誰の声だ?

バタン!

ダダダダダダダダダダダダダダー

ルイ:うわっ!あぶねっ!

成:覚えてろやー!!!!

監:時間かかったな

菊地:やっと復活か…

それから成宮は少しずつ元の状態に戻っていったのだった

成:だぁああああああああああ

監:静かに走れ!

成:誰だか知らねぇがぶっ倒してやるから待ってろ

誰が王か教えてやるよ

その頃〇〇はというと…

〇〇:健吾、今から病院だったよな

大:そうだよ

〇〇もだろ?

〇〇:そうだな

行くか

麻:早くタクシーに乗りなさい

〇・大:うっす!

診察室

医師:この4日間まさか投げてないよな

〇・大:ギクッ

医師:はぁ
麻:はぁ

医師:どのくらい投げた?
正直に言え。

〇〇:キャッチボールを幼馴染とそれと3球座らせて投げました。

大:僕はお父さんとキャッチボールを
3球だけ御幸一也さんに捕ってもらいました。

〇〇:お前、御幸一也さんって拓也さんのお父さんじゃねぇか
ずるいぞ!

大:だって受けたいって言われたから投げただけ

2人で言い合っていると

医師:お前ら2度と投げれなくなってもいいのか?

〇・大:うっ

医師:投げられなくてもいいならそのままやりたいようにやれ。その代わり2度と俺は見ないからな

〇〇:わかりましたよ。従います。

大:俺も…

医師:ならいい
でだ、秋大会まで2週間だろ?

〇〇:そうなんですか?

麻:話聞いて無かったの?

大:俺も今知りました。

麻:ブワッ!

麻衣からはとてつも無いオーラが放たれていた

2人:うわっ!

麻:あなた達後でゆっくり話しましょうねニコッ

2人:ブルブル🥶

〇〇:史緒里と同類だ

史:〇〇が悪い噂してるな
絶対に帰ってきたら一発入れてやる

梅:何で怒ってんの?

岩:そのオーラしまって

史:ちょっとねニコッ

梅:アイツ何したんだよ

医師:秋大本戦に間に合わせたかったらこの2週間ノースローだ。これを守れなかったらもうこれっきりだ
いいな?

〇・大:わ・か・り・ま・し・た

医師:お前ら自分の弱点この甲子園で痛感したんだろ?それをやれ
体幹なら体幹。
体力なら走れ!

ボールを握るなとは言ってない投げるなって言ってんだ。

感覚を無くしたら元も子もないから
ボールは常に触っておけ

わかったか?

2人:わかりました。

医師:また1週間後ここに来い
それで大体わかる
嘘ついているかがな!

2人:ありがとうございました。

麻:ちょっと2人!
すみませんありがとうございました。

医師:アイツらはまだ1年だ。
これからの方が大切だろ?
しっかり見てやれ

麻:そうですね
あの2人はライバルであり、仲間ですから
いつか、どちらかがエースナンバーをつけて世間を騒がすと思いますのでその時は、観に来てください

医師あぁ、楽しみにしてるよ


2人は雷道高校に戻ってきた

〇〇:俺は手を使えないからな
俺の大親友!デカタイヤ!
久しぶりだなぁ

またよろしくな!

大:気持ち悪!

〇〇:おい!そんなこと言うな
お前こそ走らないといけないんじゃないのか?
4回足釣りさん

大:💢
ガシッ

〇〇:あ!俺のタイヤ返せ!

大:ありがたく貰っていくよ

〇〇:あげてねぇよ!

返せ〜

拓:アイツら仲良いな

西:どう見ても違うだろ

春:ここが騒がしくなった


監:どうだった麻衣

麻:2週間ノースローという指示が出ました。
なので暫くは2人抜きで戦う事になりそうですね

投手陣が心配ですね

監:あぁそうだな

麻:来週御幸君と抽選会に行ってきます

監:頼んだぞ

麻:はい

これからが楽しみですね
誰が名乗りを上げるのか

監督はもう目星はつけてるんですか?

監:まだな
全員をしっかりと見たい
それもそうなんだが、
新入生の調査も頼むな

麻:お任せくださいもう進めています

監:その事になると目の色が変わるもんな

麻:だって未来の原石を発掘できるんですから

監:お、おう…

麻:でも、やはり甲子園後ギャラリーがより増えましたね

監:そうだな
どこかで制限もかけないといけなくなるかもしれん

麻:そうですね
秋大がすぐそこですから忙しくなりますね

監:俺たちも頑張るか

麻:はい!

To be continued…

おまけ…

梅:そういえば〇〇になんて告白されたの?

史:えっ教えるわけないじゃん笑

梅:沢山言われたでしょ!史緒里可愛いからね

梅:なんか腹立ってきた

岩:梅!これは意地でも話してもらうとするか

梅:そうしよう

史:いや、ちょっと2人

あぁあああああああああああああああ〜

この後2人から搾り取られましたとさ

梅:うわっ!カッコイイ

岩:私も言われたい
やっぱり私も告白しようかな

史:ダメ〜〜〜

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