過去(続き2)

心の声は虚しくも誰にも伝わらない。
みんな楽しんでる…私を使って。
「おい!山本!ちょっと菌かして」
菌ごっこで鬼になった奴が言ってくる。
その菌に触れないようにと皆が「バリア」と
菌がつかないようにしている。それがルールらしい。
バカバカしい!くだらない!
何で私ばかり…。いじめなんてこの世から無くなればいいのに。
思い返せば小学校に入学してからずっとこんな事ばかり。
友達は少ないけど2人ぐらいはいた。
でも、その友達にさえ気を使い、相手の気持ち次第で私は省かれる。突然。
しかも一緒に遊んでいる時に。
どれだけ情けなくて、悔しくて泣きながら家に帰ったか。
当時はこの2人を私の友達だと信じていた。
今考えればこんなの友情でも何でもない。
私は都合の良い暇つぶし相手にしかすぎない。
幼すぎて冷静に考えれない。
ある日、家の庭にいると、近所に住んでる上級生にからかわれ、そいつが飼っている犬のリードを外された。
恐くて逃げる私を犬は追いかけくる。
そしてスカートはビリビリに破れる。
家に入るとお母さんからは走って逃げるからよと言われる始末。忘れられない一言。
逃げるだろ!大きな犬が小1の私に真正面から向かってくれば!
たまに相手を怒ってくれる時もあったけどそれが今でしょ!
ボロボロになって帰ってきてるのにその一言は違うのではないかと寂しかった。
犬は悪くない。
リードを外し逃げる私を大笑いしてる奴だ。
まだある。学校からの帰り道、歩道橋に上を歩いていると突然後ろから押された。階段の手前だったので転げ落ちそうになるのを必死で手すりにつかまり耐えた。雨が降っていたので、想像するだけでゾッとする。
押してきた奴らは笑いながら逃げていく。
何も言い返せない。勇気もない。
入学したばかりだし、相手は知らない上級生
だったから。
何かしたのだろうか?いつも自問自答する。
私には本当の友達は出来るのだろうかと…

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