芸術の沼

この間仕事に行くときに、クラッシック好きの仲間と、ベートーベン第6交響曲を何気なく聴いていたら、旋律をはでに歌わせない演奏で、とっても地味だったのだけど、味のある心に残る名演だった。

二人でいったいこれは誰の指揮だ?と指揮者の予想をしていたら、案の定、カール・べーム。それにウィーンフィル。

さすが、一昔の名指揮者だけあって、はでさに引っ張られず、確固たる演奏芸術を持っていると感心した。

が、数日後同じ第6交響曲が流れていて、その時もおなじ仲間と聴いたのだけど、これはみょうに旋律をよく歌わせる。なんだか、この音楽は綺麗ですよねとこびをふっている感じがして、こんなんじゃないと、少々がっかり。


さて、この演者は一体誰と、演奏後指揮者の名前に聞き耳をたてたら、アナウンサーが指揮者はカール・べーム。オーケストラはウィーンフィルなんて言った。


一体どうしたんだカール・べーム。なにがあったんだ。と、二人でひっくり返った。


全く違う演奏で驚かされた。芸術の沼は暗いて見えない。私のような下流の凡人にはなおさらだ。

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