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横尾忠則と言えば、Y字路 です

2000年に故郷の西脇市から始まった、Y字路シリーズ。自分の過去に深く沈溺する内省的な表現から、場所を変え、表現手法を変え、変幻自在に多彩なバリエーションを生み出しながら、ライフワークとなっていく。

横尾忠則 ワ―イ!★Y字路

NYのワールドトレードセンターにジェット機が突入した日、TVニュースで大きな衝撃を受けた横尾。翌朝アトリエに入ると、書きかけの作品を見たらビルの瓦礫に見えたという。それ以上は描けなくなって、制作途中でありながらそこで完成とした。それが『暗夜光路 2001年9月11日』です。

暗夜光路 2001年9月11日

Y字路シリーズは生涯をかけた重要なテーマというより、新たに作品を生み出すプラットフォームではないでしょうか。時空を超え、自由にイマジネーションをふくらませ、横尾さんならではのワンダーランドを拡張していく。増殖する夢想。爆発する色彩。

暗夜光路 眠れない街

写実的に描いた夜の三叉路から、ずいぶん遠くまでたどり着いたものだ。単なる比喩ではなく、北欧のオーロラ輝く街のY字路や中世ヨーロッパの薄暗い路地裏のY字路なども作品にしている。今回は展示されていないけど。それら一点一点からあふれ出るアイデアと情熱。エネルギーは半端ない。

N市 霧の夜

いまでも精力的に創作を続ける横尾さん。これからどんなY字路を見せてくれるのか、ますます期待が高まりますね。

横尾忠則 ワ―イ!★Y字路
2024年1月27日(土)~5月6日(月・振替休日)
横尾忠則現代美術館  Y+T MOCA


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