「魅惑の心理」マガジンvol.220(個人を責めず、組織を見直す心理学)
様々な角度から心理学を語る「魅惑の心理学」、いつも人間関係の話、 SNSの話など視点が偏らないように気をつけていますが、今回は「経営」と「組織」という視点で話をしてみたいと思います。
ポーポーは企業コンサルティングとして何社もの商品開発や人材育成などの心理支援をしてきました。企業が変わっても、何度も同じようなことを感じます。違和感ともいうような問題に幾度も出会ってきました。それは良い商品を生み出せない、良い人材が育っていかないことを企業側(経営者・企業幹部)は、人のせいだと考える傾向があります。しかし、実際は人ではなく、組織に問題があることが圧倒的に多くありました。
人に問題がないとは思いません。確かに人が理由でうまく機能しないこともあります。ただ、まず企業で問題があったら、すぐに「個人の問題」と捉えるよりも、もしかしたら「組織の問題」ではないかと考えてもらいたいと思っています。なぜ幹部は人に問題があるという錯覚を持つのか、そして、実際にどのように改善をしていくのかを心理学な視点で考える。ビジネスに使える心理学を考えてみたいと思います。
会社を経営する人だけでなく、そうした会社で生き抜いていくにはどうすれば良いのか、働く全ての人に考えてもらいたいことです。人がいて社会が成り立ち、人を通して利益を生み出す、最終的には企業は人なのです。企業の本質を心理学というフィルターを通して考える。個人を責めずに、組織を見直す心理学です。
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