自分を支える人脈の作り方・考え方

自分をブランディングしていくときの重要項目のひとつ「人脈」。自分の価値を高めてくれたり、仕事が広がる人脈があるかは自分のブランディングに重要な要素です。人はどんなに優秀でもひとりではたいしたことができません。また優秀な人との繋がりは自分の価値を上げるだけでなく、成長にも大きく影響を与えます。将来に渡って自分を支える人脈の作り方、考え方をお伝えできたらと思います。

私が人脈について興味を持ったのは、新卒で入った会社にいた2年目ぐらいのとき、転職で入ってきた営業課長Sさんの存在でした。当時、私は服飾デザイナーの修行中で、デザイナーの下っ端で勉強をしながら営業に同行し、お客様から制服のオーダーを受けて、コンセプトを考えて洋服のデザインをしてプレゼンをするという毎日でした。大手代理店から転職してきたSさんはコミュニケーションの達人で、物腰が柔らかく感情を乗せてすぐに人との距離感を詰めてくる不思議な魅力的を持った人でした。入社してすぐになぜか私を気に入ってくれて、仕事でもデザイナーとして指名してくれたり、何かと話をしにきてくれて、プライベートでも家に呼んでくれるようになりました。

Sさんは大手の代理店出身だけあり人間関係が広く、色々な人を紹介してくれました。そして、これから人脈を広げていくようにアドバイスをしてくれました。「良い人を見極め、良い人とたくさん知り合いになりなさい」と言いました。生意気な私は「いや、悪い人からも学ぶところはあります。私は良い人も悪い人とも知り合いになりたいのです」と答えました。するとSさんは「私たちにはそんな時間がない。悪い人と付き合っている時間はないよ」と言ったのです。

あれから長い月日が流れて多くの人と会ってきましたが、私の言っていたことは間違えだったと実感しています。確かに Sさんの言ったことは正しかったのです。私たちには悪い人と向き合っている時間はありません。なぜなら、悪い人から学ぶこともありますが、良い人からはその何倍も多くのことを学べます。悪い人の思考や行動などを知ることは必要でも、長い時間、その人たちと付き合っているのは本当に時間の無駄なのです。

私は自分の失敗から、みなさんにも自分を成長させるような人と向き合い、そうでない人とは距離を取ることを勧めたいと思います。そこで私が学んできた自分を支える人脈の作り方、自分を高めていく、考え方を心理学の知見も活用し紹介したいと思います。

［目次］
1. 人脈の考え方
2. どこで出会うのか
3. 自分を支えてくれる相手の選び方