パワハラ死した僕が教師に転生したら 23(最終話).働く意義
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教師の15回目の社会の授業。
教壇には大きな瞳を軽く細め、少し億劫そうに微笑んでいる教師がいる。
6月も上旬だというのに、相変わらずスリーピースのスーツを律儀に着込んでいる。
「今日の授業では、労働者は何のために働くかについてお伝えします。ただ、それに先立ち、働くことに関して最も重要なのは、働くことで死なないこと、病気にならないこと、負傷しないことです。パワハラや長時間労働だけでなく、労働中の事故によってもそういう事態が起こり