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ソフビけもの道(その3)

ソフビけもの道第3回
Twitterではさくさくと昔のお仕事を順次載せてますが、こちらではもっと深層部分の作り方に近い部分まで掘り下げる、というのを目的に書いていきたいと思います。
意外にね、作り方的なものって皆が知りたいのだけど、何から始めていいのか?ってのはわからないもんです。
まあ、きっそそういうものはあるのかもしれないが自分自身の答えとしては
『最終的に出来上がっていれば問題ないのだ』
と思っている。
その辺の石を持ってきて埋め込んでも良いのだ。
と。
こういうところに柔軟性がなかったんだなあ…
と自分自身を振り返ることが多い。
何か特殊な道具があるんじゃないか?特殊な技術があるんじゃないか?と。
そんなものないんだよね。
なんでも良い。

という部分に気付かされた記録でもあるかも。

SNSに残っていた記録から紐解いていってるので色々前後してしまっている部分をなんとか記憶で埋めているのでいい加減なところもありますが、なるべく正確に記していきたいと思います。

では続きをスタート。


久々に造形をスタート。
3月頃に初めて4月に一度休憩。
漫画を描いていたんだと思う。
記録によると8月に再開。
特にこれを販売したいとかそういうことでなく、本当に趣味で作った。
作るのが楽しくなってきたのだと思う。

2008年8月でここまで進んだ。




12月になると大体のパーツが揃う


おおむね、プラモを芯にしてファンドを盛り付ける(乾燥を早くするため)
ホワイトパテで埋めていく。
という作業。
ファンドとは石粉粘土で削ることが非常に優れているのだがとにかく乾きが遅い。
そのために中空になるようにプラモデルを芯にした。

こういうとこ、なんでもありだなあ…と。
時間が経ってフラットに作業を迎えられらのかもね。
そもそも仕事にするつもりもないし何かに出品することもない。
またSNSなんてmixiくらいだ。
のんびりできた時代である。

ここで、方向性を大きく変えていく事象が起きる。

以前にも記したパチ怪獣大図鑑で製作してもらったフィギュアが届いた。



2008年の年末にいただいたフィギュア。
オリジナルのロイヤリティーマンを造形していただいた。

これにものすごく触発されることになる。
自分でも作りたい…
ここから造形沼に落ちていくことになる…

記録によると2009年2月。
おそらくワンフェスの手伝いに行った後の頃だ。

自分でもロイヤリティーマンを作り出す。





我ながら驚くべきことは、これを数日で作っている。
さらに作業は進む。





さしてさらに驚くべきことは数日後には複製を始めているのだ!


ちょっと記憶に薄いのだが、おそらく造形に興味が出てワンフェスに行ったのだと思う。
そこでさらに感化されて自分も出店したいと思ったのではないかと。

結局そういう目標ができると作業は早くなる。
もう気持ちが抑えられない状態。
それにしても異常なスピード(笑

そもそもシリコンの扱いについてはほぼど素人。
高校時代に複製に挑戦しようとして固まらなかった、というトラウマがある状態。
当たり前なのだが高校時代のシリコンは何gに硬化剤を1滴たらしてね、みたいなざっくりな感じだった(笑
バカな高校生だったのでできるわけがない。

しかし今回はサクサクと進んだ。
今のシリコンはものすごく使いやすかった。






そして、未知の作業のキャスト複製に挑戦する。





楽しすぎて複製しまくった!(笑
楽しすぎてというか、できた!という興奮がおさまらなかったのだ。
高校時代にできなかったというトラウマが克服できたので本当に嬉しかった。



そしてここで初めてエアブラシに挑戦する。
もちろん、おもちゃのエアブラシは高校生時代に使っているが、初めてきちんと使えた気がする(笑
この時にどんなエアブラシを使ったのか全く記憶にない。
のちに、怪獣軒から長時間の作業ならトリガー式が良い、と言われトリガー式を買っている。
その頃にコンプレッサーなどを買っているためにおそらくこの時点では簡易的なエアブラシをガス缶でやっていたのではないかと思う。




楽しすぎて使いこなせるようになったphotoshopで合成(笑

何が嬉しかったかというと、シリコンはまともに使えなかった。
仕上げもまともにできなかった。
塗装に関してはまともに塗ることもできなかった。
という高校時代のトラウマを一気に解消できた。
それでもまだ下手くそだが(笑)恥ずかしと思うレベルはなんとか超えた。
それが嬉しくて作業はどんどん進んだ。

なんとこれは20009年2月。
中盤から後半にかけての作業だ。
2月中どころか2週間ちょいである。

声を大にして言いたいのは。
とにかく手を動かす。
作りたいという欲を大きく持つ。
仕上げるところまで作り、感動する。

これらを常に保つことが技術向上の1番の近道だ。
特に、物を作りたくてしょうがない。
この気持ち以外に何もなくて良い、くらい思う。

周りの評価が…
うまく作りたい…

なんてのを最初から考えていてはうまくなんかならない。
『仕上げること』
『完成させること』

これのみだ。
色々近道を誘ってくる人がいるが、どこまで行っても自分が作業をすることは避けられない。
作業をすること。
これが全てである。


そして、ここから当日版権というものを目指して作業が始まる。

この一連の作業を始めてか夏頃、怪獣軒を紹介されてソフビ原型というものを始めた。
たったこの1ヶ月の作業で人生が大きく変わったのだ。
行動は全てだ!

時に2009年2月。
この1ヶ月の経験は大きい。

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