届かないラブレター2

本当は1記事で終わらせようと思っていたけど、ダメだ。なんか勿体ない。

ということで、続きです。たまたま入った大学で一目ぼれした女性に、僕は声もかけられず、いつしか高嶺の花になっていったよというのが前回のお話。

*「彼女」と「恋人」がこれから出てくるのですが、「彼女」は前回から続くTさん。この話のヒロインで、役:有村架純です。「恋人」は僕の元恋人。今までありがとう。愛おしくて仕方なかったよ。 この「彼女」と「恋人」という表現で統一するので、別人物だということでよろしくお願いいたします。


それでは続き。

もう彼女とはお近づきになれないと思ったまま、大学2年生に上がった。いまだに、教室が一緒のときに勝手に僕がありがたがっているような状況だった。 これからもそうだと思っていたから、僕は入学して最初に入ったグループで恋人もできていた。

は?て思った人に告げておくと、彼女はあこがれの対象でありもはや雲の上の存在。そして恋人は、僕と同じグループで一緒にいて楽しい、もっといたいと思っていた存在で、いってしまえば別次元だ。だってそうでしょ?好きな俳優や女優がいても、恋人はいるでしょう?それだよ!

…醜い自分の擁護は置いておいて、彼女と僕に視点を戻そう。

大学2年の夏休み前、僕と彼女との関係に変化が生まれた。というのも、英語や心理学実験の講義において、僕の友達Mが彼女に話しかけるようになり、接点が生まれたのだ!僕はうれしくて仕方なかった。今までテレビで見ていた有村架純が突然目の前で会話するようになったら、そりゃ舞い上がるでしょうよ。

といっても彼女に「今まで素敵だと思ってました!好きです!ファンです!」なんて言えるわけがない。目の前の彼女は有村架純のように誰からも注目を浴びるような存在ではない。友達なのだ。あくまで一人の友達で、本来ここで互いに初めましての状態なのだ。そう心を抑えた僕は、彼女と学友となっていった。

でも僕の心の中。

(講義であの有村架純(彼女)と話せるだなんて最高!!!)

リオのカーニバルが行われていた。彼女と話せるという事実だけで僕は相当テンションが上がった。もともと彼女がかわいいという意見は恋人にも告げていたからと、彼女の話をえんえんと繰り広げたりもしたりして、恋人を不機嫌にさせたこともある。恋人よごめんなさい。でもそれくらいには嬉しかった。加えてここで言ってしまうと、そんな有村架純(彼女)とどうにかなってしまうんじゃないか、どうにかならないかと思ったのも事実です。すみません。いやでも有村架純が友達になったらさ…(略)

レポートや実験、英語の課題を通して、僕は友達Mや彼女とだんだんと仲良くなっていった。空き時間の図書館であっては、ああでもないこうでもないと話しあった。

そしてその中で、彼女にも恋人がいることを知った。彼女と同じグループに属す男性だ。最初に彼女に一目ぼれした時、同様に僕が魅力的な男性だと感じていた男性で、頭もいいし、趣味はスポーツ、顔もわりかしハンサムで、もし僕が女性だったら「好き…」と思っていたかもしれない。

だから、ショック半分、素敵な女性と素敵な男性が付き合っていることへの感嘆、尊敬が半分だった。 あの人ならわかる、見るからに素敵だよね、と思った。その事実により僕の中での彼女は、恋に落ちるだなんておこがましい、憧れの有村架純へと戻っていった。住む世界は違うんだと、身の丈を知らされた気分だった。

それでも恋ができたらと想う気持ち1%、尊敬できる素敵な友達99%の心のまま、彼女とは仲良くさせていただき、春には友達Mや他の友達と遊びに行く仲にもなった。やったね。

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